円のソムリエ・・・どう見ても運用目標が違うのでは???

(2017年1月時点)

純資産総額は63億円程度だが、ここ1年で猛烈な勢いで資金が集まりつつある。りそな銀行の販売ランキング上位にも食い込んでおり、庶民がカモにされている可能性も高い。だいいち、世界の債券に投資する投資信託で、銘柄選定、資産配分をアクティブに変更して、積極的にパフォーマンスを追求していくタイプにもかかわらず、運用目標が超絶に低いのはいかがなものか?

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)

  • 現状の分配金利回り1.4%は、一見すると問題の無さそうな数字に見える
  • 過去にはもっと多額の分配金を出していたので、まだ過剰分配の疑念は消えない
  • 運用目標を誤魔化しているんじゃないか疑惑

 


ただ一言、「その運用目標、違うよね?」で全てが見えてくる

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(愛称:円のソムリエ)の投資対象は、日本を含む世界の国債等です。そして、シティ世界国債インデックスに採用されている国の中から、組入時に日本を除くAA-格相当以上の国(格付け的に優良な国)の国債を選定します。下記のようなプロセスで運用されるアクティブ型の投資信託ですね。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の運用プロセス


さらに選ばれた海外の国債に対して為替ヘッジを行い、為替変動リスクの低減を図る仕組みです。なお下記図に示される通り、為替ヘッジコストが必要になる為、各国の国債利回りは低下します。オーストラリアなんて、ヘッジコストによって、ほとんどゼロになるんですね。活用する意味あるのでしょうか・・・。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の投資先


なお1ヵ国への集中投資を避ける為、日本以外の債券の組入上限が、1ヵ国あたり40%となっています。なお市場状況によっては、日本国債への投資割合が100%になります。

これまでの債券組入比率の推移を見ると、かなりアクティブに調整しています。市場環境に応じて、資産配分も積極的に変える仕組みを取り入れているという事ですね。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の国別組み入れ比率の推移


で、ここまで見てくると、「ああそうですか、機動的に資産配分を変更すると言っても、結局そんなのは上手く行ったためしがないよね」と思いながら、運用目標との対比を見ると・・・。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の設定来の騰落率


えええーーー!!!設定来で運用目標である参考指数に対して、ボロ勝ちしているじゃないですか。「私がこんな凄いファンドを見逃していたとは!」と驚愕しました。マジでこういう投資信託も有るのか、と何気なくグラフを見ると、、、またもや驚愕。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の基準価額、純資産総額、参考指数との対比


は??何だって???参考指数はノムラBPI総合です??? バカ言ってんじゃないよ、その指数は国内債券のインデックスですよね?? シティ世界国債インデックスから銘柄を選定して先進各国に投資するにもかかわらず、参考指数が日本の国債の指数って、超絶に誤魔化しが入ってませんか???

ひと言でいうと、「私の目標は、国語・算数・理科・社会のテストの平均が、国語1教科の平均点を上回る事であります!」と言っているのに等しいですよね。

本来ならば、シティ世界国債インデックスの為替ヘッジベースの指数を、参考指数にして頂くのが妥当なのですが、よりによって猛烈にリターンの低い日本国債を参考指数にするとは・・・。

参考ベンチマークや参考指数とは?


久しぶりに、かなりアホらしい投資信託を発見した気分です。アクティブ運用の投資信託の大半はインデックスファンドに勝てないと言われていますが(実証もされている)、「だったら必ず勝てる指数と勝負すれば良い」という誤魔化しが、今後「流行」するかもしれません。。。

なお、「だったら為替ヘッジされたシティ世界国債インデックスを参考指数とするインデックスファンドを買えば良いのか?」と思うかもしれないですが、あいにくそのような都合の良い、マイナーなインデックス型の投資信託はありません。

敢えて探すと、eMAXIS 債券バランス (2資産均等型)あたりが、今回の投資信託の代替になりそうですね。為替ヘッジ付きの先進国債券と国内債券に半分ずつの比率で投資します。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の代替となりうる投資信託とのリターン比較


eMAXIS 債券バランス (2資産均等型)が登場してからまだ1年強しか経過していないので比較しにくいのですが、値動きとしてはかなり本ファンド、アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)と同レベルの値動きであり、十分に代替案として検討できます

後ほど書きますが、代替ファンドの方が年間の信託報酬がだいぶ安く、購入手数料も全くかからないため、コスト面でも有利です。私ならばeMAXIS 債券バランス (2資産均等型)を選びます。

もしもどうしても毎月の分配が欲しいのであれば、SBI証券の投資信託・定期売却サービスを使えば、eMAXIS 債券バランス (2資産均等型)を自作で「毎月分配」に出来てしまいます。

次の項で書くように、このやり方ならばタコ足分配になる事もありませんし(売却額が多くなると、タコ足になりますが)、良い選択肢になるのではないかと思います。・・・とつらつら書いてきましたが、こんなことは販売するりそな銀行あたりは、全く言わない事でしょうね。



 


アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンドの分配金をチェック

次に、アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンドの分配金に関して見てみましょう。まず本ファンドの投資先ポートフォリオの債券の利回りは、1.08%です。

年間コスト(信託報酬)が0.7%程度必要な事を考えると、投資家の手元では、0.3%程度の利回りになるはずですね。しかしながら、分配金利回りが1.4%程度の水準であり、計算が合いません。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の平均直接利回り


分配原資の内訳を見てみると、当期の収益(債券からの収入)で賄える月と、そうでない月があるのが分かります。分配金の額が減額されても、まだ完全に収益でカバーできるとは限らないようですね。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の分配原資の内訳


現状でさえ、債券収益で分配金のすべてをカバーできないのですから、2015年などは今の3倍の分配金が出ていましたから、元本を取り崩して無理やり支払っていたのだろうと想像がつきます。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の分配金履歴


繰り返しになりますが、分配金利回りは1.4%です。債券収益や信託報酬を考えると、この数字が0.3%近辺になれば、問題の無い分配という事ができます。現状はまだ、過剰分配気味です。

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の分配金利回りの推移


それにしても・・・この水準でさえも債券から得られる収益では分配金を補えないとは、世界中の債券の金利が猛烈に低下したという事が実感として感じられますよね。



アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンドの概要

購入手数料1.62%(税込み)
信託報酬年率0.702%(税込み)
信託財産留保額:なし
償還日:無期限(設定日は平成23年1月31日)
運用:アムンディ・ジャパン株式会社


コストについては、先に書いた通り、こんなに金利が低くてとても収益が出にくい債券投資において、購入だけで1.62%も手数料がかかるというのは、それだけで「投資の失敗」レベルです

投資信託を買う時は信託報酬がとにかく安いものを買うのがほぼ最良なのですが、購入手数料についても「絶対に手数料無料でなくてはならない」と心に決めておきましょう。



アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)の購入先

アムンディ・ジャパン・プラス債券ファンド(円のソムリエ)をどうしても買いたいのであれば、以下の金融機関から購入できます。

手数料1.62%SBI証券楽天証券マネックス証券野村証券りそな銀行



 


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