アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)はどうなの?

(2017年9月時点)

純資産総額が4500億円近くあり市民に大人気だが、その理由は異常に高い分配金利回りの影響と思われる。極めて過剰な分配金を出しており、今後も基準価額の上昇は見込めない。最高水準のコストを支払う必要もあり、こんなものに何でそんなにお金をかけなければならないのか、意義を見出せない。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)


  • 配当利回りが3.7%なのに、分配金利回りが15%以上もある「まやかし」
  • しかも分配金は、猛烈な過剰分配の状態に陥っている
  • 基準価額が3000円を割っている投資信託など、久々に見た
  • ファンドマネージャーの腕前を判断する指標が無く、欠陥品だと思える


 


アジア・オセアニア好配当成長株オープンは、どんな投資信託か?


アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)は、日本を除くアジア・オセアニア地域の高配当株式に投資できる投資信託です。投資としてはシンプルで、即座に問題だとは感じません。

ただし、地域を分散する事で価格変動リスクを下げるのが投資信託の主な役割という観点から見ると、投資する地域をかなり絞っているという意味で、集中投資になります。そのリスクを承知でアジア・オセアニア地域に投資したいならば、資金を抑えた形で運用すれば良いと思います。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の投資対象国


確かに、リターンを追求するならばリスクを取る必要があるのは事実です。アジア・オセアニア地域の配当利回りを眺めると、総じて高利回りです。この利回りを取りつつも、将来のこの地域の成長をイメージすると、リスク承知で資金を投じてみたくなるのでしょうね。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の投資対象国の配当利回り


実際に、ポートフォリオに組み込まれている株式の配当利回りは、確かに高い水準です。下記は全69銘柄中、上位5銘柄の利回りです。利回りが0.2%しかないテンセントが保有比率トップというのは、理解に苦しむところですが、ポートフォリオ全体の利回りは3.7%と、高水準の部類になると思います。分散投資における株式の配当利回りは、この程度が限界値であると思った方が良いでしょう。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の平均配当利回り


低金利時代では、高配当株にはかなりの魅力があります。純資産総額の推移を見ても、それ実感します。最盛期では8000億円超の資金が集まり、減少したといえ、今でも4500億円の規模は凄いとしか言えません。金融機関の営業努力の賜物ですね。私たちを煙に巻きながらの。

しかしながら下記の基準価額のチャートを眺めていると、大いに気になります。何かと言うと、分配金再投資の時の基準価額が右肩上がりの上昇にも関わらず、分配後の基準価額は下落が続いているのです。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の純資産残高と基準価額の推移


これまでの経験上、このような現象が起きる理由は、身の丈に合わない過剰な分配金を出し続けたためだと思われます。以前、下記のようなコメントをしていましたが、案の定、基準価額の下落が止まりませんね。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の基準価額の見通し



分配金の利回りや健全性を、具体的に見てみよう


アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の、分配履歴と分配金利回りをご覧ください。過剰分配しすぎたからか、過去3年間、分配金の減額がつづいて、毎月35円にまで低下しています。

過去3回ほど、巨額の分配金(2006年3月に500円、2007年3月800円、2007年9月に200円)を出していますが、最近はそのような分配も無く、さすがに余力がなくなった可能性が高いです。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の分配金履歴と分配金利回り


分配金の利回りは、驚きの15%です。2016年当初は25%を超える利回りでしたから、ほんとうに怪しさ全開ですね。仮に実質的な利回りが15%も有るのならば、世界中から投資家が殺到してパンクします。

でもパンクしていないという事は、金融機関側は分配金利回りと配当利回りの違いは百も承知で、事実をガン無視して売っているという事です。この数値を見て「変だな」と思わないのであれば、あなたは相当ヤバいという事を認識した方が良いですね。

それにしても15%台の分配金利回りですから、株式の配当収入の3.7%だけでは到底補いきれません。青線の分配金に対して、赤枠の数字程度しか利益でカバーできていないのですから、驚きを通り越して呆れます。 この投資信託を持っている人の大半は、ほとんどが元本払戻金なのではないでしょうか。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の分配原資の内訳


この猛烈な過剰分配金の影響を見てみましょうか。もしも、正しく再投資を行っていればどうなったのかをチェックします。(⇒参考分配金受け取りコースと再投資コースの違い)

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の基準価額の分析


過去9年間で、分配金を受け取った場合の総損益は+95%で、もしも再投資を行えていれば+168%にもなります。つまり、約73%も利益を取り損なっています。これは大きな損失でしょう。1000万円投資していれば、730万円も儲けそこなった勘定になります。

ただし、分配金を再投資したいと考える人ばかりではないでしょうし、適度に分配金を得たいと思っている人の方が多いと思われます。だとしたら、アジア・オセアニア好配当成長株オープンのような猛烈なタコ足分配の投資信託ではなくて、きちんと合理的な分配を行う毎月分配型投資信託が登場してくれないと、いつまで経っても投資家が一方的に損するばかりです。実に困った事になっています。



アジア・オセアニア好配当成長株オープンの代替候補となる投資信託


アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)は、MSCIオール・カントリー・アジア・パシフィック指数(除く日本)に組み入れられた国の株式の中から、好配当銘柄を選んで運用するアクティブタイプの投信ですが、ベンチマークや参考指数は存在せず、当然ながら運用成績の評価が出来ません。

というか、MSCIオール・カントリー・アジア・パシフィック指数の中から銘柄を選ぶと言っておきながら、これをベンチマークに設定しないというのは、どうも意味が分かりません。最初から、市場平均に勝利することを放棄しているとしか思えないですよね。

アジア・オセアニア地区に投資をするならばと言う事で、代替できそうなインデックス型投資信託のSMTアジア新興国株式インデックスi-mizuho オーストラリア株式インデックスを合わせ技で保有することを考えて比較してみると、・・・アジア・オセアニア好配当成長株オープンはイマイチかな。

SMTの投資信託には豪州株が含まれていないので、実際にアジア・オセアニア好配当成長株オープンと同じような投資比率にしようと思ったら、下記、緑線のオーストラリア株式も2割弱組み入れる必要があり、そうなると本ファンドの成績はトントン以下になるでしょうね。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の代わりになり得る投資信託

項目 アジア・オセアニア好配当成長株オープン SMT アジア新興国株式インデックス・オープン i-mizuho オーストラリア株式インデックス
購入手数料 3.24%(税込み) なし なし
信託報酬 1.74%(税込み) 0.65%(税込み) 0.42%(税込み)
運用成績1年 24.04% 32.77 20.56
標準偏差1年 5.77 4.57 13.09


ベンチマークの異なるファンドどうしの無理矢理の比較なので、あくまで参考程度にとどめておいて頂くのは前提ですが、純粋に分散投資を徹底していれば高いコストを支払う事なく、アジア・オセアニア好配当成長株オープンと同程度の成績を十分上げられるのです。

繰り返して書きますが、本来はベンチマークのような存在である、MSCIオール・カントリー・アジア・パシフィック指数(除く日本)との比較ができないので、このファンドが優秀なのかそうでないのかは、よく分からないのが実態です。

ただ、超過剰分配によって、本来儲かるはずだった利益を取りこぼしている状況や、信託報酬や購入手数料がトップ水準に高価なことを考えますと、明らかに買うのをためらう投資信託です。



アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の概要

購入手数料3.24%(税込み)
信託報酬年率1.728%(税込み)
信託財産留保額:0.3%
償還日:無期限(設定日 平成17年10月27日)
運用:岡三アセットマネジメント株式会社


前項にも記した通り、上記のような高コストにも関わらず、代替えとなり得るインデックスファンドと運用成績はトントンかそれ以下です。こんな投資信託を買うのは、実にばかげています。

初年度であなたの投資元本の5%ほど、そして翌年以降、10年間運用したらさらに15%強がコストで失われる計算です。失った分以上を市場から取り戻さなくてはならない訳で、戦う前から不利な状況にあるのが、アクティブ運用の投資信託なのです。



アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)の購入先

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)を購入したい場合、下記の証券会社で取り扱っています。もしもどうしても買うんだ!と言うのであれば、フィデリティ証券の手数料無料キャンペーンを利用して購入するのが良いです

手数料3.24% SBI証券楽天証券フィデリティ証券など


 


この投資信託のお問い合わせや口コミ投稿などは、こちらからお寄せ下さい

みなさまにお願い当サイトが参考になりましたら、ぜひブックマークやいいねをお願い致します!
★当サイト限定企画スタート★
SBI証券



メインメニュー

投資信託と分配金に関するQ&Aコーナー

目からウロコ・当サイト人気のコラム集

分配金のもらい方