オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)に投資価値は無し

(2018年5月16日時点)

信頼性高い債券に投資しており、分配金利回りが高いからか、庶民にとても人気。今でも1500億円近い資金を運用中。だが、身の丈に合わない過剰分配が続き基準価額が猛烈に下がり続けている。そもそも参考指数に負けるアクティブ型投資信託なので、投資価値は無いとの判断になる。




  • 債券の利回り約3%に対して分配金利回りが11%にもなるのは変
  • 身の丈に合わない過剰分配のせいで、基準価額の下落が続く
  • 運用の腕前は平均的なレベルよりも劣るので、買う意味が無い


 


投資先の債券自体には、全く問題は無いのだが・・・


オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)は、投資適格の豪ドル建て国債・州政府債・国際機関債・社債・モーゲージ証券・資産担保証券等の公社債等に投資、そして債券からのインカムゲインを収益源とする投資信託です。

オーストラリア債券の中で信頼性の高い債券に投資するので安全性が高く、とても評価できます。投資する債券格付は、ほぼA格以上です。そのためポートフォリオの平均格付は、上から2番目の信頼性となるAA格になります。投資適格債券の上位に位置するという意味で、安心感があります。 ハイ・イールド債券のようなクズ債券に比べると、非常に真っ当な商品に見えますね。

オーストラリア公社債ファンドの債券別構成比


では、この投資信託を買っても良いかと問われたら、それとこれとは別問題で、オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)など買ってはならないと言いたい気持ちです。それについて、以降書いていきます。


ベンチマークに負けるアクティブ型投資信託は買ってはならない


アクティブ型投資信託のオージーボンドは、参考指数として「UBSオーストラリア債券インデックス(為替ヘッジなし、円換算ベース)」を提示しています。

アクティブ型投資信託の価値を判断するには、この参考指数との比較がとても重要です。運用コストがとても高いので、参考指数よりもオージーボンドの運用成績が良いことは必須となります。そうでなければ、投資する意味はありませんからね。

しかし、最近5年間の運用成績は、参考指数に負ける寒い状況です。しかも分配金を再投資したと仮定した場合の数字で比較で負けているので、現実的にはかなりパフォーマンスが悪い印象を受けます。

オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)の最近5年間の運用成績


オーストラリア債券の平均的な指数に負けるという状況は、この投資信託、オージーボンドの運用成績は平均点以下と判定できます。本来ならば、このようなファンドは即、投資対象から外すべきです。

ところで、月報を見ると、このような記述があります。投資信託の騰落率と豪ドル円の為替相場をまるで比較値のように並べて記述するのは、非常に紛らわしくて投資家を騙すかのような書き方ですから、金輪際、止めて頂きたいと思います。

期間別騰落率と豪ドル円相場


オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)のようなしょうもない投資信託を買ってしまう人は、設定来で「ご参考」の値よりもはるかに高い騰落率に、「この投資信託は優秀だ」と勘違いしてしまいそうですね。



オーストラリア公社債ファンドは分配金の出し方にも問題あり


分配金にも問題があります。オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)の分配金利回りは11%と、かなりの高水準です。しかし、信頼性の高い債券で運用しているので、この数字はありえないなと感じます。

オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)の分配金利回り


そもそも、投資先債券の利回りは、およそ3%程度です。ファンドの投資先債券の利回りが3%なのになぜ11%の分配金利回りが維持できるのか、ここは不思議だと感じる部分です。

投資先の最終利回り


このような状況ですから、インカムゲインで分配金をまかなうことなど到底できないと思い、分配原資の内訳をチェックしてみました。案の定、当期の収益(安定収入である配当金)でカバー出来ていません。

このような投資信託の分配金は、かなりの部分が元本払戻金となっている筈ですから、実際にこれを買っている人はお手もとの明細をよく確認してみると良いでしょう。

オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)の分配原資の内訳


なお、分配金の減額が続いていますから(105円から50円まで激減)、以前はもっと更にとてつもない過剰分配だったと思われれます。このようなおかしな商品に、大事な資金を託すわけにはいきません。まさに、投資「不信」託と言えます。



オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)の代替えとなる投信


以上、見てきた通り、オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)には投資価値があるとは思えません。では一体、代替えになる投資信託はあるのでしょうか。

ここでもしも、あなたがあくまでもオーストラリアにだけ投資したいと希望するのであれば、eMAXIS 豪州債券インデックス(手数料無料・信託報酬0.6%)が代替えになります。ベンチマークが異なるものの、値動きの傾向は以下のように同等です。

オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)と豪州債券インデックスファンドとのリターン比較


この投資信託をSBI証券で購入して、投資信託定期売却サービスを利用すれば、分配金再投資型のインデックスファンドを、自作の毎月分配型投資信託に変えることができます。

これで、タコ足ではなくて、債券の配当の金額の範囲内で分配するようにしていれば、オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)のようにとんでもないレベルの基準価額の下落は避けられます。

また、基本的にはオーストラリア単独への投資ではなく、広く先進国全体に分散投資しておくほうが無難だと考えます。恐らくあなたにとって、オーストラリアに集中投資する理由など無いはずですから、尚更です。

オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)と先進国債券インデックスファンドとのリターン比較


上記のグラフを見ると、先進国債券全体に投資する投資信託のほうが、基準価額の変動がマイルドになっているのが分かると思います。これが、分散投資によるリスクの低減効果です。長期の投資を行うには、いかにこのリスクを低く抑えるかが肝になってきます。

なお、豪州債券ファンドに投資したほうが分散投資するよりもリターンが高いから優秀だ、という判断をしてはいけません。それぞれベンチマークが異なるものどうしの比較なので、運用成績の優劣を見るものではないのですから。あくまでも値動きの傾向を見るようにして下さい。

上記のような先進国債券全体に投資をして、そしてやはり投資信託定期売却サービスを利用して、タコ足にならない分配をするのが理想だと思います。

あるいは、当サイト管理人も購入している上場インデックスファンド海外債券・毎月分配型のように、分配型の「上場投資信託(ETF)」で一生、分配金を得る方法もありますので、あわせて参考にして下さい。



オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)の概要


購入手数料:上限3.0%(税抜き)
信託報酬:年率1.4%(税抜き)
信託財産留保額:なし
償還日:無期限(設定日・平成22年年5月31日)
運用:三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社


参考指数に劣る運用成績にも関わらず、購入手数料や信託報酬が非常に高いです。全く、投資する価値はありません。先進国債券全体に投資できるインデックスファンドならば、今だと最も低コストのものだと、わずか0.17%の信託報酬しかかかりません。どちらが良いのか、簡単に判断が付きます。



オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)の購入先


オーストラリア公社債ファンド(愛称:オージーボンド)で分配金を得たい場合、下記の金融機関で購入が可能です。それ以外の証券会社や銀行で購入すると、手数料がMAXの3.24%を取られます。

手数料2.0%SBI証券楽天証券マネックス証券野村證券など


 



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