オーストラリアREIT・リサーチ・オープン・・・無視するのが最善の判断

(2018年5月時点)

オーストラリアREITに集中投資するアクティブ型の投資信託。当初、右肩上がりで資産が増えていたが、2017年1月をピークに資産の減少が激しい。分配状況はギリギリ正常でその点は良いのだが、ベンチマークや参考指数が存在せず、運用成績の判断が付かない欠点がある。結局のところインデックスファンドに比較して魅力が全く無く、無視するのが最善の投資信託だ。

オーストラリアREIT・リサーチ・オープン

  • 配当利回りよりも分配金利回りの方が低いという点で稀有な毎月分配型投資信託
  • 運用目標が提示されていないので、成績の良し悪しが判断不能
  • 結局、インデックスファンドのほうがメリットありという判断になる
  • コストに関してはかなり高いので、長期保有は明確に不利


 


たった1年間で純資産が半分以下に激減という不思議さ・・・


オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)は、オーストラリアのREIT(不動産投資信託)に投資するアクティブ型の投資信託です。オーストラリアのREIT銘柄ごとの成長性や割安度(お買い得な価格なのか)、配当性の高さ、流動性の高さを分析したうえで銘柄が選定されます。

オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)は2015年8月に設立され、2017年1月までは右肩上がりで資金が集まりました。最大400億円の資金で運用していた時期もあります。

オーストラリアREIT・リサーチ・オープンの純資産総額


ただし、2017年1月をピークに純資総額が減り続ける傾向となっています。2017年からたった1年で純資産が半分になっていますから、販売が一巡してその他の投資信託に乗り換えさせられた投資家が多い、という事なのでしょうか。毎月分配型投資信託は、このようなものばかりです。。。



同一エリアに投資できるインデックスファンドと比較してみる


まず最初に指摘しておきたいのは、オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)はアクティブ型の投資信託なのに、ベンチマークや参考指数がないことです。年間で1.58%の信託報酬を支払う訳ですから、コストに見合ったパフォーマンスを出してくれないと投資家としては困りますし、致命的に問題です。

だったらベンチマーク云々ではなく、単にオーストラリアREITに投資するインデックスファンドと比べてみて、運用リターンが良好そうであれば検討しても良いかな、というような考え方をしてみてください。

そこで、オーストラリアREITの代表的な指数であるS&P/ASX 200 A-REITインデックス(配当込み)に連動するインデックスファンド、eMAXIS 豪州リートインデックス(信託報酬0.6%)と成績を比べてみます。

オーストラリアREIT・リサーチ・オープンと、オーストラリアインデックスファンドとのリターン比較


オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)の運用開始以降の比較でインデックスファンドに3%ほど負けており、アクティブファンドとしての存在意義がまったくない状況です

ちなみにオーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)を購入する際には、1%強~2%強の購入手数料が必要になるので、実質的には5%以上も運用成績が悪いことになります。

しかもオーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)の信託報酬1.58%に対して、インデックスファンド(eMAXIS 豪州リートインデックス)の信託報酬は、たったの0.6%です。

ということはオーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)がインデックスファンドに勝つには、毎年1%は余計に良い成績を出さないといけないわけで、かなり不利な運用なのです。3年近くの運用で結果が出せていないアクティブ型の投資信託ですから、今後の成績にも期待しないほうが良いでしょう。

なお、eMAXIS 豪州リートインデックスは無分配の投資信託です。定期的に分配金を得たいという人は、このインデックスファンドをSBI証券の「投資信託・定期売却サービス」を使って、購入してください。こうすれば自作の毎月分配型投資信託が出来上がります。

あるいは、分配型の「上場投資信託(ETF)」で分配金を得るのも良いと思います。 当サイト管理人は、この方法を使っています。オーストラリアのREITにも投資しており、上場インデックスファンド豪州リートを使って、隔月分配を頂いています。



オーストラリアREIT・リサーチ・オープンの分配状況は正常


オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)の分配状況も調べてみます。ほとんどの毎月分配型の投資信託は過剰分配の状況(タコ足分配)にありますので、内容の精査は必須事項です。

まず、オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)の配当利回りを確認すると、6%弱です。この配当利回りよりも、分配金利回りが高いのか低いのかに注目します。

投資先REITの予想配当利回り


2018年5月時点のオーストラリアREIT・リサーチ・オープンの分配金利回りは、約3%です。REITの配当利回りは6%弱ですから、それよりも低くなるのは当然で(コストを支払っていますからね)、感覚的にはまともな分配状況のように思えます。

オーストラリアREIT・リサーチ・オープンの分配金利回り


そこで念のため、分配金の内訳もチェックしてみます。当期の収益、つまりREITの配当金で、分配金をカバーできています。世の中の大半の毎月分配型投資信託はこの部分が異常な数字となっており、ほとんどがタコ足分配なのですが、今回はまともな分配状況で安堵しました。

オーストラリアREIT・リサーチ・オープンの分配原資の内訳


ただ、29期の分配金は、わずかながら当期収益でカバーできてないようです。この状況を考えると、今の分配金利回りは、ギリギリ適正な水準だと考えます。月25円の分配金が増加するかRETIの配当利回りが下がれば、すぐさまに過剰分配状況に陥る危険性があります。

今回は珍しく分配金の出し方が適正な投資信託に巡り合った訳ですが、最初に記した通り、結局のところはインデックスファンド以下の成績しか期待できない訳で、命の次に大切な自分のお金を差し出して購入するような投資信託ではないという結論になります。



オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)のコスト


購入手数料3.0%
信託報酬年率1.58%
信託財産留保額:なし
償還日:2025年7月14日(設定日・2015年8月7日)
運用:三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社

途中に記したインデックスファンドのコストが0.6%ですから、倍以上のコストを支払ってインデックスファンドよりも悪い成績になる訳ですね。こういう「投資」は、やってはいけません。



オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)の購入先


それでもオーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)が欲しいという人は、以下の金融機関で購入すれば、手数料は若干安くなります。それ以外では上限の3%がかかる可能性があります。

手数料1.75%SBI証券楽天証券、カブドットコム証券
手数料2.5%:三井住友信託銀行


 



みなさまにお願い当サイトが参考になりましたら、ぜひブックマークやいいねをお願い致します!
★当サイト限定企画スタート★
SBI証券



メインメニュー

投資信託と分配金に関するQ&Aコーナー

目からウロコ・当サイト人気のコラム集

分配金のもらい方