米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)を評価すると

(2015年7月時点)

久しぶりに遭遇した危険度MAXの毎月分配型投資信託。デリバティブ取引を多用しており、複雑さではNo1レベル。先行販売された兄貴分的な投資信託が大人気なので当ファンドの人気も急上昇する予感。30%を超える分配金利回りと言う点も含めて、金融機関が作り上げた究極のカモ投資家向けの商品である。中身が分からないのであれば決して投資をしてはならない。


 

超絶に複雑怪奇な仕組みであることが、まず大問題

米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)を一言で表現すると、超絶に複雑怪奇な毎月分配型投資という事でしょう。複雑すぎて、管理人にも値動きが予測不可能になる事間違いなしの、危険な逸品です

当ファンドの中身の確認に入る前に、兄貴分的な毎月分配型投資信託で大人気の、日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)のページも、ぜひご覧ください。

米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)


当ファンドも兄貴分並に複雑で、ギャンブル的な金融取引を全て盛り込んでいるために、下記のように理解が出来ないお金の流れが完成しています。基準価額の値動きが理解できない代物に仕上げています。

米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)のお金の流れ


中身をよくよく見て参りましょうか。収益源は下記のように、米国株式、為替取引、株式と通貨を利用したオプション取引から成り立っています。この具体的な取引の仕組みを理解して投資している人は、ほぼいないと思います。儲かるようなイメージが沸き起こるのでしょうか。

米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)の収益のイメージ図


米国の株式は、株価収益率(PER)からみた割安度に着目して銘柄を選びます。この米国株の運用だけにとどめておけば良いものを、余計な金融取引を詰め込みすぎです。

当然のようにベンチマークや参考指数が存在しないために、個人投資家として投資判断が出来ない設計になっています。素敵ですね。



ギャンブル的な複雑な取引で、大量のインカムゲイン狙い

さて上記の図の「高金利通貨戦略」ですが、ブラジル・レアル(変更の可能性はあり)を利用して、プレミアム(金利差による収益)の獲得を目指します。

金利差の収益は期待できるのですが、激しい為替損失が発生する可能性も非常に大きいのです。そもそも米国に投資するのに、ブラジルのリスクを背負う意味が分かりません。

更にギャンブル的でデリバティブ取引の一種であるオプション取引も多用しています(上記の図の3番と4番)。株式カバードコール戦略ではS&P500指数を、通貨カバードコール戦略では取引対象通貨(米ドルなのか不明)それぞれの、コールオプションを売却します。

この「トレード」も一定額のオプションプレミアム(収益)の獲得が見込めますが、多額の損失が発生する可能性も非常に高い、危険な代物です。

ちなみに株式と通貨のオプション取引2本建てですから、レバレッジが2倍に効いたような状態で取引をしているはずです。個人投資家がそんなところに手を突っ込んでよいのか、胸に手を当てて考える必要があります。


なぜここまで積極的にリスクを取りに行くのか? それは、表面的な定期収益を確保するためでしょう。月報を見ると、米国株、為替取引、オプション取引の安定収益を全て足し合わせると、年率利回りで32%の大台になる見込みです。一目見ただけで怪しい数字です。

米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)が狙う、30%を超えるインカムゲイン


分配金は破格の月300円。この水準を継続するはずですから、分配金利回りは36%を超える見込みです。恐らく営業トーク的には「金融工学を駆使した取引を多用する事で年率32%の利益を獲得する予定」とかなんとか言うんでしょうか?

(いや、そんな余計な事は言わないで、ただひたすら「分配金利回りがとても良いファンドなので、今一番のおすすめです」とでも言うのかもしれません。)

現在の純資産総額は、約14億円です。ですが近いうちに、爆発的に増加する(悪い)予感がします。明らかに個人投資家の味方になるような金融商品とは言えません。

このような投資信託を買うよりは、数千円の投資の本を買って勉強した方が、よっぽど利益になると思いますね。今後の動向が、非常に楽しみです。…神に祈っておきましょう。



米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)の概要

購入手数料:上限3.78%(税込み)
信託報酬:年率1.959%(税込み)(運用管理費用込)
信託財産留保額:0.3%
分配金の取扱:年12回
償還日:平成32年1月6日まで(設定日 平成27年2月4日)
運用:大和住銀投信投資顧問株式会社

コストや償還日を見ると「手数料貧乏を製造するための投資信託」とも表現できる



米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)の購入先

それでも米国株アルファ・カルテット(毎月分配型)を購入したい場合、せめて、購入手数料が無料のところを選んでください。その他の金融機関だと、上限マックスのありえない手数料を支払わされるところが多いです。

手数料無料SBI証券楽天証券マネックス証券


 


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