分配金は再投資と受け取りのどちらがいいのですか?

世間で人気のある「毎月分配型」の投資信託は、配当金を現金で受け取れます。個人投資家のブログを見ていると、再投資すると複利効果でお得と書いてありますが、どんな場合でも本当にお得なんでしょうか?




一方でときおり、下落相場の事を考えると分配金受け取りの方が良いと言っている人もいるので、混乱します。いったいどっちが良いのですか?


 

投資先が未来永劫的に下落を続ける場合は、配当金を受け取った方がお得だが、それは投資の失敗なのでお得とは言えないからね

本当に「再投資」は常にお得と言えるのか?

多くのにとって、安定的な分配金は非常に魅力的だと思います。そんな人達を標的にした金融商品が、毎月分配型投資信託で、猛烈に人気があります。

一方で、洗練された投資家はほとんどの人が資産を「再投資」する事で、資産を雪だるま式に増やす努力をしています。株式投資で定期的に配当金を受け取る人はいらっしゃいますが、その配当も、再投資に回す人が多いと思います。

(なお、配当金と分配金は全く異なりますから、その違いが分からない人は投資する資格がありません。まずは最初に勉強をしましょう。)

しかし、本当にそうなのでしょうか? 実は、ある特定の条件に注目すると、分配金を受け取った方が得になるケースも存在します。

ひたすら下落し続ける市場であれば、確かにお得ではある

では、参考になる投資信託を見てみましょう。1つ目は、成長国高金利債券ファンド(毎月決算型) 『愛称:Mr.スリー』です。分配金利回りは現時点で14%です。債券に投資するのに14%もの分配金利回りとは、タコ足分配が行われている可能性が大ですね。




さて、2010年から6年間この投資信託で運用した結果は、下記のようになります。

・分配金を受け取りの場合 : 9,755円 ▲2.5%
・分配金を再投資した場合 : 8,961円 ▲10.4%



分配金を受け取った場合、再投資するよりも8%ほど、損失を防ぐ事ができました。この効果を「お得」と考えるのであれば、確かにお得です。




もう1つ、カナダ高配当株ツインα(毎月分配型)を見てみましょうか。こちらは34%近くの分配金利回りです。そもそもこんな利回り自体、異常な値で、購入してはいけない投信です。




仮にこの詐欺のような当ファンドを2013年から保有した場合、どうなるのかチェックした結果がこちら。

・分配金を受け取りの場合 : 8,903円 ▲11%
・分配金を再投資した場合 : 8,166円 ▲18%



運用に失敗して下落を続ける場合だと、確かに分配金を受け取る事で、7%分のの損失を防ぐ事ができた勘定です。当たり前なのですが、下落時のタコ足分配は自動的に損切りしているようなものなので、損失を防ぐ効果は確かにあります。



しかし上昇に転じると、分配金受け取りはデメリットでしかない

しかし、「分配金を受け取った場合がお得じゃん」と考えるのは、早計と言うものです。たんぎん世界好配当株式F(毎月分配型) 『愛称 : ワールド・ドリーム』を例題として見てみましょう。

当ファンド、過去に多額の分配を行っています。市場が悪化して運用に失敗して、基準価額が下落した2009年の年初の時点では、下記のような運用結果になります。

・分配金を受け取りの場合  8,639円 ▲13.6%
・分配金を再投資した場合  6,724円 ▲32.7%



確かに、下落相場であれば分配金を受け取ると19%もの損失を防ぐ事が出来ました。




しかし相場と言うのは一時的に下落したとしても、長期的には上昇を続けるものです。相場が一切上昇しなかったら、資産形成など全くできません。

今回の投資信託がその後、市場の回復とともに基準価額の上昇があった場合どうなるのか、下記の結果をもう一度ご覧ください。

・分配金を受け取りの場合  14,758円 47.5%
・分配金を再投資した場合  17,524円 75.2%





相場の回復期を迎えると、資産の追加購入を続けた再投資の方が、分配金受け取りよりも28%も余計に利益を受け取る事が可能です。ここが再投資、つまり雪だるま式に資産を増やす効果です。

ある特定の時期、つまり下落相場にだけ着目すると、分配金を受け取った方が損失を防ぐので優れているように見えてしまいます。しかし価格が下がっている時に追加投資(再投資)を続けないと、相場回復の上昇期に利益を得るチャンスを失う事になります。

下落している時に「分配金受け取り」を選んで、底値から上昇を再開したら「再投資」にすれば良いではないかと思われるかもしれませんが、そんなのは後出しジャンケンでしかなく、その時点でそういう判断など、できやしません。

もしもそんな技術があるのであれば、おそらくその人はデイトレーダーとして飯を食っていけるほどの能力だと思います。

投資信託を「買う」と言うのは、あらゆる全ての人にとって、「買った時よりも価格が上昇していなければ意味がない」という事です。下落相場で損失は少なくなることがあっても、「だから何?」というような話しで、決してお得な訳ではありません。

だからと言って、分配金受け取りがダメと言う訳ではない

分配金受け取りを選択する人もいる

しかし、上記の分配金受け取りをと再投資のグラフを見ていて、ふと思いました。分配金を受け取っていたとしても、「トータルリターンが10年で1.5倍になっているならば、私は毎月分配型投資信託のほうがいいです」と言う人も必ずいらっしゃると。

例えば再投資をしなくてもいいよ、というくらいに資産が積みあがった人にとっては、より効率的、合理的な分配金受け取りをするのも1つの手です。既存の毎月分配型投資信託の場合、当サイトがことさら問題視しているのは、

・購入時の手数料を含めてコストがボッタクリ級に高い
  ⇒既存の毎月分配型投信は10年で元本の4分の1が失われるようなものばかり

・元本の取り崩し度合いがあまりに酷すぎる(タコ足分配)
  ⇒元本を取り崩すのは全く投資とは言えない


の2点になります。もしもこの2点が解消されているのであれば、分配金を受け取ろうが再投資しようが、どちらを選んで投資家の投資スタイルの違いでしかなくなります。

定期的に分配金を受け取るタイプの投資信託で、上記の問題点をいずれも解決したものは皆無に等しいです。ごくごくわずかに存在するのは、

上場インデックスファンド海外債券(毎月分配)
上場インデックスファンド新興国債券(隔月分配)
上場インデックスファンド日本高配当(年4回分配)
上場インデックスファンドJリート(隔月分配)
上場インデックスファンド豪州リート(隔月分配)


の4つくらいしか見当たりません。管理人(の妻)も株価が高すぎて利回りが低くなって、投資妙味に欠けると思われる「日本高配当」以外の4つのファンドに投資しています。

分配金受け取りを選択する人であれば、上記のファンドに普段から目を付けて頂き、例えば相場が急落した局面、多くの人が「暴落がやってきた!」といって大慌てする大荒れ相場の時に、少しずつ淡々と投資してきましょう。

あるいはSBI証券の投資信託定期売却サービスを使うのも手です


 


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