ダイワDBモメンタム戦略ファンド・評価不能なので個人投資家には不向き

(2018年3月時点)

数字の9にこだわったモメンタム戦略によって資産を増やそうという、ある意味スピリチュアルな投資信託。日本円での投資実績がないのに、証券会社の販売攻勢のためか資金が相当集まりつつある。 他の投資信託と比較ができないので、そもそも買っても良いかどうかの検討ができない困った存在でもある。

ダイワDBモメンタム戦略ファンド


  • 米国の株価・金利・ゴールド・通貨に分散投資
  • トレンドが発生した資産に積極的に乗り換えて暴落を回避しつつリターン最大化
  • 分散投資と言っても、米国に集中投資する投資信託
  • 高コストがリターンを削る方向に働くことが予想される


 


為替ヘッジありと為替ヘッジなしを、本ページで解説してみます


大和証券で独占的に販売される、ダイワDBモメンタム戦略ファンド。設立直後に大和証券の買付ランキングに顔を出しており、大和証券が必死こいて売りまくったのではないかと想像できます。

営業マンの「努力」によって個人投資家の資金が集まったのでしょう、設立6か月で600億円もの規模にまで成長しているのは凄いことです。良きにつけ悪しきにつけ。

ファンド名はインテリジェントな雰囲気のダイワDBモメンタム戦略ファンドがどんな運用をするのか、中身をチェックしてみましょう。 なお、為替ヘッジありタイプも為替ヘッジなしタイプも、中身は同一ですので、本ページでは区別なしで評価したいと思います。



米国の株式・長期金利・キャッシュ・金に分散投資すると言うが・・・


ダイワDBモメンタム戦略ファンドの投資対象は、米国の株式・長期金利・米ドルキャッシュ・金の4資産です。経済の成長、停滞、危機(崩壊)に強い、特徴の異なる4資産に分散する方針は、特に悪くはありません。

ダイワDBモメンタム戦略ファンドの投資対象


経済のシチュエーション別に、株式・金利・金・キャッシュの値動きを示すチャートを見れば、イメージは湧きやすいです。こちらも特に問題があるとは、感じませんね。

イメージとしては、米国への一点集中投資をするバランス型ファンドといったところでしょうか。ただ、米国への一点集中は、長期分散投資の観点からはリスクを取り過ぎていという気はします。

ダイワDBモメンタム戦略ファンドの運用イメージ



アクティブ型の運用が吉と出るか、凶と出るか・・・


さてダイワDBモメンタム戦略ファンド最大の特徴は、アクティブに投資先の資産を調整することで、経済危機を可能な限り回避しつつも資産を増やすことです。

売買スタンスはモメンタム投資で、要は順張り投資です。順張り投資では、価値の上昇する資産に対して、トレンドが続くのであれば投資します。割安に見えても、価値が下がり続ける資産には投資せず、価値が増えている資産に投資します。株のイメージで言うと、下落を続けるような株には手を出さなという事になります。

モメンタム投資とは


さらに、積極的な資産配分を調整する方針に注目です。4資産(米国の株式・長期金利・金・現金)の中から、他と比べて価値が上昇する傾向のある資産への配分比率を増やす仕組みをとります。

「過去9か月間で価値の上昇する傾向をチェック」して、一番価値が上昇する資産に7割、2番目の資産に3割投資して、9か月保有します。ということは、9か月ごとに、資産配分の見直しをするという事でしょうか。

9という数字にこだわる投資戦略


しかも、投資資金を9つに分けて、それぞれ1か月ずつタイミングをずらしながら、資産配分の調整をするようです。ということは、1か月毎に資産配分の調整をするイメージです。

DBモメンタム戦略指数の全体像


相場の世界では何故か「9」という数字が注目されることが多く、そのアノマリー的な力を活かすつもりなのでしょうか。こういうものは「当たる」時期と外れる時期があると思いますし、このような数字などは完全にお遊びだと思うのですが、一般人から見ると「凄い」と思ってしまうのかもしれませんね。

この運用方針で構成された指数があり、DBモメンタム・アセット・アロケーター指数と呼ばれているようですが、指数などは如何様にも作れるので、凄いという訳ではない筈です。

DBモメンタム戦略指数の過去の資産配分比率


上記の、同指数の過去の資産配分の推移をみる限りでは、かなりダイナミックに資産配分を変えるようです。そしてこのような運用を行うと、以下のように過去に凄いリターンが出たと言っています。

DBモメンタム戦略指数の米ドルベースの過去のデータ


しかし、こんなデータを見せられても、ほとんど意味がありません。なぜなら、まず第一に、投資信託にかかる高額な費用を一切無視している事です。高いコストは上記のリターンを毎年複利で押し下げます。

次に、データはあくまでも米ドルベースであり、日本円に換算したら為替リスクをモロに被りますから、全く異なったチャートになる筈です。その2点を勘案したデータを見せてもらわないと、全く信用できません。

為替ヘッジありのタイプにしても、ヘッジコストがかかる訳で、それがリターンを押し下げます。ヘッジありだから上記と似たような傾向を示すとは言い切れませんから、注意が必要です。

そして、日本においてはダイワDBモメンタム戦略ファンドとしての運用が始まったばかりであり、少なくとも3年程度は経過しないと、良い・悪いの判断が出来ません。今後の運用成績は、お手並み拝見と言ったところでしょうか。

といっても、ベンチマークや参考指数がありませんから、3年後にチェックしたところで、投資信託の運用が上手だったのか下手だったのか、一切の比較検討ができません。

結局のところ、ちょっとでも投資資金が増えていたら「上手くいった」、減っていたら「ダメだった」というレベルでしか評価できないので、こんなものはまるでギャンブルと一緒になります。

せっかく投資するのですから、毎月のように、運用成績の正当なチェックができるような投資信託でないといけません。そうでないとしたら、私はそれは投資とは言えないと思います。

今後、世界全体の株や債券に自然体に分散投資をする低コストのバランスファンドと、リターンがどのように異なって来るのか、あるいは米国に集中投資する成果がリターンとして明確に出るのかどうか、長期的にチェックしていきたいと思います。



ダイワDBモメンタム戦略ファンドの概要


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.79%(税抜き)
信託財産留保額:なし
分配金の取扱:年2回(2・8月の各19日)
償還日:平成34年8月19日(平成29年8月23日)
運用:大和証券投資信託委託株式会社


やはりコストが異様に高いですね。リターンがコスト負けするリスクが途轍もなく高いはずなので、それだったら全世界の株式と債券に分散投資する超低コストのバランスファンドのほうが、お金を出す先としては「マトモ」なのではないかと思います。



ダイワDBモメンタム戦略ファンドの購入先


それでもダイワDBモメンタム戦略ファンドを買いたい人は、手数料3.0%を支払って大和証券で購入すると良いでしょう。


 


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