愛称:メイフラワー号という投資信託の評価

(2014/7~2015/7の成績を元に算出、2015年7月時点)

米国の住宅ローン債権に投資するがサブプライムローンのようなジャンク債ではなく、米国国債並みの信用度がある対象に資金を投じる点は評価できる。過剰分配も行われていない為に、現時点では問題を感じない。全盛期には4500億円も資金を有していたかつての人気ファンド。米国国債の利回りが上昇しだすと、再び脚光を浴びるかもしれない。

  • 運用(価格の上昇含む)利回り22%に対して、現時点の分配金利回りは2%
  • 価格上昇を含めたチャートで判断すると、分配金は健全な状態
  • 分配金の内訳は債券からの安定収益源で補えているために、問題は感じない
  • 米国国債と同等の信頼性のある債券型の投資対象なので、毎月分配とは相性が良い

 


これは現段階では、珍しくマトモな毎月分配型投資信託になる

フランクリン・テンプルトン 米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)は、米国の高格付け証券に投資する事で安定的な収益を獲得する、毎月分配型投資信託です。

この投資信託、長らく様々な毎月分配型投資信託をチェックして、その中身があまりにも個人投資家にとって酷いものばかりだと憤慨していた管理人にとっては、「え??こういうマトモなものもあるのか!」と、逆の意味で卒倒しそうになりました・笑。

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)


愛称:メイフラワー号は、米国ジニーメイ・パス・スルー証券に資金を投入します。下記に投資対象である米国ジニーメイ・パス・スルー証券の概要図を転載します。これを見ても分かりづらいのですが、簡単に言うと信用度の高い米国の住宅ローン債権に投資するという事です。

ジニーメイ・パス・スルー証券の仕組み


投資対象の利回りをみると、米国の10年国債より1%程度、利回りが高いです。米国政府の一機関の保証が付いているために、米国国債と同等の信頼性がある点には安心感があります。

2006年頃までは、米国の10年国債利回りが4%を超えており、当ファンドの投資対象の利回りも6%に近い水準でした。その上、米国国債並みの信用度があるという事で、市民の人気が非常に高く、2006年の全盛期には4500億円もの資金が集まっています。

現在の純資産総額は379億円程度ですが、無期限の運用ですから、そのうち再度、日の目を浴びる可能性は十分に考えられますね。

じにー名・パス・スルー証券と米国債10年物の利回りの吸い



分配金の出し方も非常に適切

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)の分配金の出し方を見ていると、本来、全ての毎月分配型投資信託はこのような方針で運営されなければならないと強く思いますね。

まず、毎月の分配金額です。非常に小刻みに増額と減額を繰り返しています。投資先債券からの金利収入に変動が有るのですから、このような状態になるのが普通です。

投資信託を購入する側も、「年金の足しにするから、変動が有っては困る」などという、自分勝手な要求を金融機関に突き付けてはいけません。

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)の分配金履歴


2015年7月時点の分配金利回りは、1.9%です。投資対象自体の利回りが2.5%程度ですから、そこから経費が支払われて以下のようなの分配金水準にはなりそうです。

分配金利回りの水準と投資対象の利回りを比較すると、過剰な分配金が出されている訳ではなさそうですね。好感が持てます。

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)の分配金利回りの推移



タコ足分配になっていないので、基準価額も上昇見通し

最後に、分配金の内訳をチェックしましょう。上記で想像した通り、当期の収益で補えているので問題はなさそうですね。

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)の分配原資の内訳


なお、ここ1年程の運用利回り(金利収入+投資先債券の値上がりなどのトータル)は約22%です。為替益も大きく、基準価額の上昇に貢献しているようです。

それにもかかわらず、当期間の分配金利回りは2%と運用利回りを大きく下回る水準のために、基準価額は上昇しています。妥当と思える分配金を出せば、基準価額は上昇するものです。

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)の基準価額の見通し



ただし、投資して良いかどうかは別の視点で考えることも大事

こうして見てくると、いまどきこんなマトモな毎月分配型投資信託が有ったのかと軽く感動を覚えるわけですが、じゃあこのメイフラワー号は買うに値するかというと、それはそれでかなり微妙です

この投資信託を購入すると、米国債よりも1%程度高い利回りが期待できるわけです。しかしながら、メイフラワー号の信託報酬は1.3%~1.5%ほど取られます。せっかくの高い利回り分を、コストで無意味にしていると考えることもできますよね。

だったら、10年物の米国債券へ投資が可能な超低コストの国内上場ETF、iシェアーズ 米国債ETF(バークレイズ米10年国債)(銘柄コード:1363)を購入するのでも良いのではないか?と思うのです。

このETFの信託報酬は、メイフラワー号より85%程度も安い、なんと0.2%と、間違えなんじゃないか?というような水準です。このETFが登場してまだ1年経過していないので、きちんとした比較にはなりませんが、下記をご覧ください。

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)と米国債に投資するETFとの比較
赤線:メイフラワー号、青線:米国債に投資するETF)


これを見ると、あまり差異は感じられません。投資信託の多大なコストによって、せっかくのリターンが犠牲になっていることを示唆しているかと思います。

なお、ETFを買うのはちょっと敷居が高いなと感じる方は、米国債券への投資割合が約4割有って、日本を除く先進各国に分散投資するインデックスファンドでも良いでしょう。

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)とインデックスファンドの比較


ここではSMTインデックスファンドを掲載していますが、実際に買うとしたら、信託報酬が0.38%と、やはり驚きの安さの<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンドで良いかと思います。

この投資信託をSBI証券で購入して、投資信託・定期売却サービスを使えば、コストの高いメイフラワー号を利用する必要性はなくなります。

今後、米国の金利がそこそこ上昇するまで、メイフラワー号を購入する旨みは、ほとんど無いものと考えます。



フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンドの概要

購入手数料:上限1.62%(税込み)
信託報酬:年率1.306~1.496%(税込み)
信託財産留保額:なし
分配金の取扱:年12回
償還日:無期限(設定日 平成14年3月26日)
運用:フランクリン・テンプルトン・インベストメンツ株式会社

この投資信託、コストが年率1%未満ならば、投資しても良いレベルなので、ちょっと残念ですね。



フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンドの購入先

フランクリン・テンプルトン米国政府証券ファンド(愛称:メイフラワー号)で分配金を得たい場合、下記の金融機関で手数料無料で買い付けができます。それ以外は上限の1.62%もの手数料を取られるので、そういうところで買ってはなりません。

手数料無料SBI証券楽天証券


 

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