好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースの評価

(2014/6~2015/6の成績を元に算出、2015年7月更新)

3000億円に迫る資金を集めている巨大な毎月分配型投資信託。分配金利回りが40%近くに達しているが、その実態はデリバティブ取引によって多額の分配金を出せるようなインカムゲインを強引に確保。しかし世の中にはオイシイ話は存在しない。諸刃の剣となって超絶に凄まじい売買損失が発生し続けている模様。

  • チャートを見ると、驚くようなスピードで基準価額が下落している
  • 当然分配金は不健全だが、分配金の内訳を確認するとインカムゲインで補えているように記載されている「謎」に遭遇
  • 実はデリバティブ取引の多用でインカムゲインを底上げしているのだが、獲得したインカムを遥かに凌駕するキャピタルロスが発生している模様


 


ギャンブル的なトレードを多数組み込む、問題の商品構成

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースの投資対象は、世界のREIT(不動産投資信託)と、不動産関連の株式です。

投資対象がこれだけならば大きな問題を感じないのですが、当ファンドはギャンブル的な金融取引を多用する複雑な投資信託に仕上がっています

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコース


「プレミアム」とか「ファンド通貨セレクトコース」とか知的な文字が躍っていますけども、株式や、REITの他に「デリバティブ取引」に手を出しているのですよ。

なんと6通貨も利用した為替取引と、ギャンブル的な取引の代表格のようなオプション取引を抱き合わせています。下記のように取引が複雑化しており、何が原因で損失が発生しているのか、もはやチャートを見ただけは、誰にも分からないような難解さです

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースの商品設計


このような複雑な取引を多用する意味が、分かりますでしょうか? それは高い分配金利回りが欲しいという、あなたのようなさもしい人々の要望を最大限満たすために(騙すために)、取り入れている訳です。



分配金を、どこからひねり出すつもりなのか、知っているのか?

で、分配金がどこからどのように出ているかのシミュレーションが、下記になります。さもしいあなたは、これを当然のように、理解していらっしゃるはずです。(もしも理解してないとしたら、さもしいというよりは、ただのアホです)

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースのインカム収入の根拠


高級で儲かりそうに見える取引が数多く有るために、上記のように定期収益であるインカム収入が、年率で18%になる見込みのようです。投資の神様であるウォーレンバフェットの、年率利回りに匹敵する水準ですね。(有り得ないと思わないのかね??)

で、隣に控えめにリートや株式の損失や為替取引、オプション取引の損失について記載されています。東スポ並みに小さな文字で書かれていますが、ここで生じる損失が馬鹿にならないくらい大きくて、インカム収益を全て吹き飛ばす代物なのですよ。

少し細かく見てみましょうか。

まず、下記の6通貨(南アフリカ、インドネシア、トルコ、中国、ブラジル、インド)の為替取引によって、プレミアム金利(金利差による収益)の獲得を目指すようですが、為替損失の存在を忘れては行けませんよね。

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースで採用されている通貨


その上、REITプレミアム(カバードコール)戦略では、ギャンブル的取引であるオプション取引を多用します。これは下記のように、1カ月程度で取引を終える必要がある短期売買です。

インカム収益(オプションプレミアム収入)が定期的に獲得できる代りに、レバレッジが効いたキャピタルロスが、ドカンと発生する可能性が高い代物です。

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースのオプション取引の平均行使期間



じゃあ、分配金とか運用とか、理想通りにできているのか?

さて、上記のようにキラびやかな理想に対して、実際の運用がどうなっているのかです。まずは分配金利回りの実態を見てみます。あ、その前に、分配金利回りと配当利回りが同じだと勘違いしないように、リンク先ページをまず最初にお読みください。

このファンド「好配当グローバルREITプレミアム」、設立当初は月200円と、猛烈な勢いで分配金を放出し続けました。その結果、基準価額が物凄い勢いで下落し続けて、現在では5000円台の水準に落ち込んでいます。

さすがに金融機関側も過大な分配金を出し続ける事に躊躇したのか、2015年になってからは減額しています。今後も過剰分配によって、基準価額の下落が続く事は間違いないでしょう。

設立時点の30%を超える分配金利回りにも度胆を抜かれましたが、当然の結果として基準価額が暴落を続けた事に連動する形で、分配金利回りも急上昇です。

現在では43%の分配金利回りです。激しい資金の流出が起きていない状況を見ると、投資している人は、利回り水準に違和感を感じていないのでしょうね。ご愁傷様です。

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースの分配金利回りの推移


それはそうと、設計通りにインカムゲインは、確保できているようです。各期の分配金は、その月の配当収益で完全にカバーできていますからね。

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースの分配原資の内訳


でも待てよ。。。インカムゲインが確保できているのに、下記のように激しく基準価額が下がるって、どうしてなんですかね?

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースの基準価額は激しく下落中


過去1年間の運用成績は約6%と残念な状況なのですが、激しい分配の影響で、分配金利回りは43%になっています。当然ながら運用益を遥かに超える分配金利回りになっている訳で、基準価額が猛烈なスピードで下落しています。

この、設計通りにインカムゲインが確保できているのに基準価額が下がっている原因は、無理な取引を多用した事で多額の売買損失が発生しているからです。

設計値で18%ものインカム収入を目指すのですから、リスクも尋常じゃないくらい高まるわけで、そう考えると内部で売買損失が膨らんだとしても、これもある意味、設計の通りと言えるかもしれませんが。

そもそもベンチマークや参考指数も無く、投資判断すら出来ない代物ですから、投資する価値はまったく無いと言ってよいでしょう。

こんな市民をカモにするような金融商品に、2877億円(2015年5月末)近くの資金が集まっている事に悲しい思いが込み上げてきますね。



好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースの概要

購入手数料:3.78%
信託報酬:年率1.9204%(税込み)
監査費用:年率0.00216%(税込み)
信託財産留保額:0.3%
分配金の取扱:年12回
償還日:平成29年12月18日まで(設定日 平成25年1月29日)
運用:損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント株式会社



好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコースの購入先

購入手数料は証券会社で大きく変わってくるため、注意が必要ですね。下記に、購入できる代表的な証券会社を上げておきます。購入したい人はどうぞ。

手数料なしで購入できる先SBI証券楽天証券カブドットコム証券

(上記以外は3.78%取られる可能性が有るので、どうぞ注意してください)



 

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