GSフォーカス・イールド・ボンドの耳障りの良い説明に注意

(2017年1月時点)

三井住友銀行を中心に拡販を推進しており資金が集まりつつある。現在は104億円程度だが人気化する予感が満載。月20円の分配と控えめだが、リーマンショックでもほとんど元本割れが無くて。その後も超安定的に資産が成長していると説明されたら、何も知らずとも飛びつく人は多数いると思われる。金融機関もバカじゃないので、上手い事考え付くよな。

GSフォーカス・イールド・ボンド


 


パッと見は、いかにもスマートな投資信託に感じるが

GSフォーカス・イールド・ボンドの投資対象は、日本を含む世界の債券です。分散投資する事で価格変動リスクを抑え、為替ヘッジを行う事で為替リスクの低減を図りつつも、平均利回りを3%に設定した投資信託です。

GSフォーカス・イールド・ボンドの運用目標


当サイトでは、投資信託の運用がマトモかどうかを判断する基準として、ベンチマークが無いようなファンドは全く信用ならないと考えているのですが、ベンチマークの代わりになるような数字を運用目標としています。

具体的には、下記の5つのファンドに資金を分散します。リスクの高い新興国債券や、ハイ・イールド債券にも資金を投じる事になります。

・GS先進国債券ファンド
・GSモーゲージ証券ファンド
・GS投資適格社債ファンド
・GS新興国債券ファンド
・GSハイ・イールド社債ファンド



為替ヘッジを行った後の、各債券の利回りは下記のようになります。リスクの高い新興国債券ファンドや、ハイ・イールド社債ファンドの利回りはやはり高いです。安全性の高い先進国債券の6倍近いです。

GSフォーカス・イールド・ボンドの投資先の利回り


そもそも、ポートフォリオの組入資産の平均利回りを約3%に維持する事を目指す訳ですから、リスクが高くても、利回りの高い債券を組み込まざるえないです。下記のイメージ図が分かりやすいです。利回りを底上げする為には、リスクの高い債券に、それなりの資金を投じる必要があるという事です。

GSフォーカス・イールド・ボンドの目指す利回りのイメージ




というか、だったら日本国債を買ってれば良いでしょ、という感想

で、そのような3%の利回りを実現しつつ、価格変動リスクも最小とするために、次のように四半期ごとに、債券の組み合わせを調整します。簡単に言うと、市場のリスクが高まった場合には安全性の高い債券への投資比率を高める、という事です。

最近売られるバランス型の投資信託は、このようなタイプのものが多いですね。投資の事をよく分かっていない人からすると安心なのかもしれませんが、往々にして「余計なお世話」であることが多いのですが・・・。

GSフォーカス・イールド・ボンドの資産配分の見直し


具体的に資産配分がどのように変わり、それによって価格変動がどうったのか、過去のデータを用いて、シミュレーションした結果が掲載されています。

まず下記の債券毎の利回り推移をご覧ください。注目ポイントはリーマンショックが発生した2008年~2009年の時期です。この時には債券のリスクも高まった事で、利回りが急上昇しています。

各種の資産クラスとGSフォーカス・イールド・ボンドの利回りの比較


この市場リスクが高まった時期の資産配分シミュレーションを見ると、安全性の高いモーゲージ証券や、先進国債券が100%になっています。市場が落ち着くと、利回りの高いハイ・イールド債券や、新興国債券の比率が高まりますね。

GSフォーカス・イールド・ボンドの債券配分の推移のイメージ


この資産配分の調整によって、下記のように価格変動のリスクを抑える事ができるという訳です。「めでたしめでたし」と思うかもしれませんが、よく見るとGSフォーカス・イールド・ボンドの値動きは、結果としてほとんど日本国債券と変わらない状況です。

という事は、次の項で記すような非常に高いコストを支払って無理やり強引に「安定運用」など行わなくても、日本国債を素直に買っていれば良いというだけのことになります。

GSフォーカス・イールド・ボンドの販売資料を見ると、カッコ良さげな表現が並んでおりますが、私はこのシミュレーション結果を見て、あまりにアホらしさに頭がボーっとなりました。

各資産クラスとGSフォーカス・イールド・ボンドの値動きの推移


投資の基本は分散投資にあるのは、間違いありません。しかし、市場動向に応じて資産配分を機動的に見直すなどという事が、上手くいくとは全く限りません。

もしもあなたが安定的な運用をお望みなら、つまりリスクが怖くてしょうがないというのならば、安全資産の割合を高くしつつ、最低限の比率で先進国や日本の株式にも投資できるタイプのファンドで、十二分と言って良いでしょう。

例えば、日本株式20%、日本債券55%、先進国株式10%、先進国債券10%、短期金融資産資産に5%ずつ投資する、株式比率を30%に抑制したインデックス型バランスファンド、三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)あたりで十分だと思います。

今後長期的に、GSフォーカス・イールド・ボンドとの値動きの推移の比較をしていきたいと思います。(GSフォーカス・イールド・ボンドは運用が始まったばかりであり、実際にリスクが低い運用ができているのか、実績を見ないと何とも言えません)




GSフォーカス・イールド・ボンド(毎月決算コース)の概要

購入手数料上限2.16%(税込み)
信託報酬:年率0.9774%(税込み)
信託財産留保額:なし
償還日:2026年11月25日(2016年6月14日運用開始)
運用:ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社


この手のファンドにしては、僅かながらコストが低めだとは思いますが、それでも手数料を2%も撮られてからの運用スタートというのはあまりにも条件が不利すぎます。

三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)であれば購入時の手数料はゼロですし、毎年抜き取られる信託報酬は0.238%ほどです。毎月分配金を受け取りたいのであれば、この投資信託をSBI証券の投資信託定期売却サービスを使って買えば良いだけで、管理人ならばそうします。




GSフォーカス・イールド・ボンド(毎月決算コース)の購入先

GSフォーカス・イールド・ボンド(毎月決算コース)をどうしても買いたいのであれば、三井住友銀行に手数料2.16%を支払って購入してください。三井住友銀行は大喜びです。



 


みなさまにお願い当サイトが参考になりましたら、ぜひブックマークやいいねをお願い致します!
★当サイト限定企画スタート★
SBI証券



メインメニュー

投資信託と分配金に関するQ&Aコーナー

目からウロコ・当サイト人気のコラム集

分配金のもらい方