三井住友・Jリートファンドは見通しなど考える以前の問題

(2017年8月時点)

ベンチマークに負けているアクティブ運用型の投信。分配金も過剰に出しており、近年は無理やり売却益を作り出して分配している。分配金を2倍にしてから急激に資金が集まり、瞬時に1000億円近くの巨大ファンドに成長した。その後、資金は増えず800億円台の資産規模を維持。いずれにしろ、この種の人気のある投信信託は決まって問題があるので注意したい。

三井住友・Jリートファンド


  • 投資先REITの配当利回りは約3.8%に対して、の分配金利回りは約10%
  • 配当金の占める割合は5割以下と、驚くべき過剰分配の状況
  • ベンチマークと大差のない運用成績、投資する意味が分からない
  • 超低コストのインデックスファンドに代替え可能な投資信託


 


まず、アクティブファンドなのにベンチマークを上回れない点でNG


皆さん、アクティブ運用の投資信託を平気で買いますが、一体どんな基準で買うのでしょうか? たぶん、何となく買っている、あるいは銀行員や証券マンが勧めてきたから買っているのだと思います。

そんな投資家は、投資家とは言えません。アクティブファンドの存在価値は、一にも二にも、運用目標に対してそれを上回る成果を出せているのかどうかに尽きます。運用目標が分からない投資信託や投資家は、全くお話にならない訳です。

さて今回のJリートファンドの投資先は、その名の通りJリート(不動産投資信託)です。投資信託としては、アクティブ運用でありベンチマークは東証REIT指数(配当込み)です。 2017年時点で日本国内の57銘柄でベンチマークが構成されています。

これに対して、組入れ物件のキャッシュフロー獲得能力とか、Jリート運用会社のファンド運営能力に着目する形で運用するなどとしているのですが、結果はベンチマークに勝利できない状況が続いています。

三井住友・Jリートファンドの基準価額とベンチマークの差異、純資産総額の推移


ベンチマークと同じような運用成績=インデックスファンドで十分でしょ」となる時点で、投資信託としての検討は全ておしまいにしてしまっても良いくらいです。実際に過去3年で見て、<購入・換金手数料なし> ニッセイJリートインデックスファンドと全く同一の運用成績です。

こんなもん、高いコストをかけて三井住友・Jリートファンドなどを買う必要は皆無であって、コストが3分の1で済むインデックスファンドを買わなきゃいけない状況だよね、という事です。

三井住友・JリートファンドとニッセイJリートインデックスファンドとのリターン比較



Jリートファンドの分配金の問題にフォーカスしてみる


それでは、Jリートファンドの分配金に問題がないのかチェックしていきましょう。

過去3年間は、毎月65円の分配金を出しています。ただし、2010年9月までは30円だった分配金が、その後2倍の65円まで増加しています。その時期に分配金利回りも上昇し純資産総額も急増して増加傾向を保っていますので、間違いなく分配金を操作する事で人集め・金集めをした投資信託でしょう。

一時期、8%台まで低下した分配金利回りは2017年8月時点で約10%と、明らかに高いですね。・・・ただし、高いから良いという訳では全くありませんから、間違わないでくださいね。


三井住友・Jリートファンドの分配金利回りの推移


具体的に、組入銘柄全体の配当利回りを見ると、2017年7月時点で約3.8%です。これがREITの現実的な配当水準なのです(分配金利回りと配当利回りの違いはこちら)。

下記のように、実際に組み入れている銘柄の水準を認識してくださいね。配当利回りがこんなもんなのに、分配金利回りが10%近い水準なんて、異常なのです。明らかに変だと思はない人は、投資家失格です。

三井住友・Jリートファンドのポートフォリオと配当利回り


配当利回りが3.8%で分配金利回りが9.8%ですから、配当以上に分配金を出している事になります。ということで、分配金の内訳を調べてみましょう。直近6カ月の状況を見ると、分配金は収益から半分すらも補えられていません。以前チェックした時よりも、過剰分配が更に酷くなっています。

三井住友・Jリートファンドの毎月の分配金と収益


例えば65円の分配金に対して、15円しか配当収益などでカバーできないとしたら、残りの50円はどこから出るのか。答えは一つ、あなた自身の投資元本を取り崩して、分配金を造り出しているのです。

こんなことが平気でまかり通るのですから、毎月分配型投資信託ほど信用できない投資信託は他に無いと言いたいくらいです。いい加減にしなければなりません、販売側もこれを買う側も。

なお、前項で取り上げた<購入・換金手数料なし> ニッセイJリートインデックスファンドですが、これは分配金再投資型の投資信託です。ただし唯一、SBI証券の投資信託・定期売却サービスを利用すれば、インデックスファンドを自分の好きなように毎月分配と同様に取り扱うことができます。

本来のJリートの配当利回りの水準で定期売却を行えば、Jリートの価格が暴落でもしない限り基準価額は下がらず、一生涯今ある資産から利益を上げ続けることができます。

極めて画期的なサービスであり、超低コストで、絶対にタコ足分配にならない投資信託を自力で作り出す事ができるのですから、活用しない手はありません。



Jリートファンドの概要

購入手数料:上限3.24%(税込み)
信託報酬:年率0.81%(税込み)
信託財産留保額:0.3%
分配金の取扱:年12回
償還日:無期限(設定日:平成16年8月31日)
運用:三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社



Jリートファンドの購入先

Jリートファンドで分配金をもらいたい場合、下記の証券会社で購入が可能です。その他の証券会社によっては、手数料が3.24%も取られるので、ご注意ください。

手数料2.7% SBI証券楽天証券マネックス証券SMBC日興証券


 


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