これはもう、ベンチマークのデッチあげというレベルではないか?

様々な毎月分配型投資信託を見る過程で、偶然発見してしまった

資産運用を行っているプロのファンドマネジャーにとって、市場の平均値以上の運用成績を叩き出す事がアクティブ運用の醍醐味ですし、プロの腕前を世に知らしめる「実績」になるかと思います。

かの大御所である野村證券ですら、「本気で?」アクティブ運用を行うチームには、ベテランファンドマネージャーを配置しています。

⇒ 参考コラム:投資信託のファンドマネージャーランキング(野村アセット)

投資信託のベンチマーク


世の中には様々なベンチマークが存在します。そしてファンドマネージャーたちは、何とかしてそのベンチマークを凌駕しようと悪戦苦闘します。ベンチマークを上回るアクティブファンドは、全投資信託のうち、4割くらいしか存在しないほどの、厳しい消耗戦です。

ですが、この戦いをあえて回避しようという魂胆がありありと伝わってくる、驚愕の投資信託を発見して、心底驚きました。

どう考えても、金融機関の都合で作り出したとしか思えない、ベンチマークなのです。このページでは、そんな驚きの事実をご報告して参りたいと思います。

(参考までに、ベンチマークを「価値観の転換」という意味で上手い具合に無視できた投資信託として、鎌倉投信というのもあります)


 

デリバティブ取引を抱き合わせたベンチマークの存在に悶絶

当サイトは、世の中の多くの毎月分配型投資信託のチェックを行っているのですが、日々驚くような投信に遭遇して、大きな溜息をついています。そして今回、想像をはるかに超えたトンデモ投資信託に出会いました。

精査した毎月分配型投資信託は、アストマックス投信投資顧問株式会社が運営する「日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)」です。

何に驚いたかと言うと、「金融機関側にとって都合が良いように、ベンチマークまででっち上げた可能性が非常に高い」という点にです。 驚きのベンチマークが、下記の2つ。

・日本株ハイインカム戦略インデックス
・日本株ハイインカム戦略インデックス(ブラジルレアル)



ベンチマーク名の一部をファンド名に流用する事は、時たま見かけますし、悪い事ではありません。今回はその真逆に、「おまえ!投資信託名をそのままベンチマークにしただろう!」と容易に想像できる案件です。

それぞれのベンチマークには、コール・オプションの売却為替取引など、投機的な取引の一つである、デリバティブ取引が組み込まれています。日本を代表する株価指数に、投機的な特定の運用方法を抱き合わせて無理やり指数化している事に、驚愕します。

ベンチマークって市場の平均値ですから、市場原理で決まる膨大な株価の平均値になります。ですので特定の取引方法を組み込んだベンチマークは、存在する訳がありません。

初心者の方に説明が難しいのですが、例えば、30人くらいの小学校の数学のテストの点数を想像して下さい。30人の数学のテストの平均点が、一般的なベンチマークと同じ意味になります。ベンチマークは、平均を表しますから。

で、30人の数学のテストの平均点に、「成績が悪いアストマックス君の個人の、国語と理科の点数を加えた点数をクラス全体の平均点にします」と言いわれたら、どうしますか?

これ、意味がまったく分からない事ですよね。今回の問題のベンチマークは、これと同じような事をやっているわけです。本当に意味が分かりません。



ベンチマーク自体に存在価値が無いという、超絶に笑える状況

上記で書いた、デリバティブ取引を追加したベンチマークの運用成績を見ると、これがまた、驚きです。笑えるくらいですよ。

①日本株ハイインカム戦略インデックス
(日経平均株価に連動する投資成果を目指すポートフォリオとコール・オプションの売建てを組み合わせた戦略のパフォーマンスを指数化)

日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)のベンチマーク


②日本株ハイインカム戦略インデックス(ブラジルレアル)
(日本株ハイインカム戦略インデックスに為替取引(ブラジルレアルの買建て/円の売建て)を加えたパフォーマンスを指数化)

こちらは運用報告書にも比較データが無いので、日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)と、日経平均株価指数を比較してみます。

日本株ハイインカム戦略インデックス(ブラジルレアル)と日経平均株価の推移


比べる前から、結果は想像できていましたが、日経平均株価指数に大敗しています。マジで、存在理由が皆無と断言して良いと思います。

デリバティブ取引を組み入れて余計なリスクを極めて大きく取ったにもかかわらず、日経平均株価よりも気絶するくらいに運用成績が悪いというシミュレーションなのですから、呆れてものも言えません。

一点だけ言える事は、アストマックス投信投資顧問株式会社が運用する金融商品に、まともな一品は無いだろうと想像できる事でしょうか。このような腐ったベンチマークを相手にしてはなりません。

⇒関連コラム:ベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞ



 




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