基準価額の下落は運用の失敗が原因だった

投資信託の基準価額の下落要因が不明でアタマにきた件

基準価額が下がっても、お茶を濁してオシマイ

毎月分配型投資信託を保有している人が抱く疑問に、「なぜ基準価額が下落しているかよく分からない??」という致命的で切実な問題があります。

基準価額がドンドン下落して、我慢しきれずに銀行や金融機関の担当者に質問すると、恐らくですが、下記のような言葉でお茶を濁されてオシマイ的な状況かと思われます。

分配金を出すと下がる事もありますよ!
・相場環境が悪いかもしれないですね
・とりあえず総損益(トータルリターンなどの数字を提示して)はプラスですから、もう少し様子みましょう!!


 誤魔化す銀行員のイメージ


何度も申し上げていますが、毎月分配型投資信託における最大のデメリットは、基準価額を見ても何が起きているか良くわからんぞ!コノヤロー、という状況に陥る事だと思っています。

本ページでは、管理人が怪しい毎月分配型投資信託を精査していて、実際に下落の要因が分からない状況に陥った事例をご報告したいと思います。


 

なぜ基準価額が下がるのか、理由を理解するのに時間を要した件

今回、ご説明する投資信託は、カナダ高配当株ツインα(毎月分配型)です。毎月分配型によくある複雑な投資信託です。投資対象はカナダの株式と悪名高いオプション取引(通貨と株式のダブル)を採用しています。

なおオプション取引なぞに、基本的に優位性は無い (サラリーマン運用者レベルだと)です。下記コラムでも参考にしてください。

⇒参考コラム:人気の投資信託でも運用成績はヘボい実例集


さっそく見ていきましょう。まずは基準価額。下記の期間を見ると少々下落していますね。そうか!!毎度の事ですが、過剰な分配金でも出しているのだろうなぁと思う訳です。 (長期的に見ても、下落していますね。)




では分配金の内訳をシメシメと確認致しますと・・・「あれ?? まともに分配しているってどういう事??」となる訳です。




うーむ。疑い深い管理人は、念のために詳細をチェックすると、確かに収益分配金は配当等収益の金額以内に収まっています。




運用益の積立金である「分配準備積立金」も順調に増加しています。この辺りだけ見ると、投資家の立場に立った良質な投資信託だと思う訳です。「そうか、相場環境が悪くて、株式の価格が下落しているのかな」と連想する訳ですね。分配金は問題ない訳ですから。



しかし、相場が上昇していても基準価額は下落していた・・・

ところがどっこい!カナダの相場であるS&Pトロント総合指数(配当込み)の同期間のデータを見ると、勢いよく上昇しているではありませんか!! 相場環境は良好なのです。為替レートを見ても、まぁレンジ相場かなぁ的な動きです。

そもそもカナダ株式自体が10%近く上昇しているので、過剰な分配金を出していないのであれば基準価額も上昇して良いはずです。だけども基準価額は下落している・・・なぜ???




どうも納得いかないので、損益の状況を見てみる事にしました。…なるほど理解しました。

(B)の有価証券売買損益を見ると、結構な期間でデカい損失が続いているようです。変ですね。相場環境良好で市場ベンチマークは激しく上昇しているのに、売買の損失(含み損含む)が毎期で大きく計上しているという事ですね

さらに繰越損益金をみると、基本的にどんどん損失が膨れ上がっているようです。要は下手くそな売買取引(と当然思われる)のお蔭で、デカい損失が継続的に発生しているという事ですよね??(認識が違うぞ!!という方がいらっしゃればぜひご教示下さい)




※有価証券売買損益とは:当期中に行なった有価証券の売買により発生した損益と期末時価による評価損益の合計額。つまり、キャピタルゲインの事。売買で損失が出たり含み損が発生するとマイナスになる。

※繰越損益金とは:当期中の有価証券売買等損益がマイナスになった場合、またはプラスでも前期からの繰越欠損金を補てんできない場合に、繰越欠損金として翌期に繰り越される金額。簡単にいうと売買損失(含み損)がどれだけ蓄積しているかを示す値。



運用失敗をカムフラージュできる、最高の金融商品

では状況を整理してみましょう。

・相場環境は良好で基準価額は上昇して良いはず(含み損なぞ発生しないはず)
・分配金も配当収入内で出しているために、基準価額を下げる要因にはならない


だけども、投資信託の基準価額は下がり続けている・・・ 運用報告書にある損益の状況をチェックすると売買損失が膨れ上がっている。

これらの事をまとめると、下手な売買を繰り返し実施しており、基準価額を継続的に下げる要因になっているのでは?としか思えません。要は運用に失敗している訳ですよ

ん?あれ?そういえば、この投資信託はオプション取引をやってましたよね? 基本的にオプション取引は1カ月以内に手仕舞う(取引を終わらせる)必要があります。

なんだ。答えはオプション取引がダメダメで、莫大な損失が出続けている(と思われる)って事じゃないですか!!

いや~、、複雑な仕組みの分配型投信は、邪推かもしれないですがが、運用の失敗を分かりにくくする効果もありのですね。

それにしても基準価額が下落した原因を探るのって、非常に大変ですね。シンプルな投資信託ならば、相場が上がっているか下がっているかだけで、ほぼ決まりますからね。

毎月決算型のような、分かりづらい金融商品を選ぶと痛い目に合うかもしれないという、実に良い例でございました!!アーメン。

 




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