ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)は心底ワルな投資信託

(2018年6月時点)

マネーリテラシーが低そうな人を長期投資に誘い込んで長期的に極めて高額なコストをむしり取る算段の投資信託。運用が開始されたばかりで海のものとも山のものとも分からぬものに資金を突っ込むアホも多数出現している模様。いかにも善人ぶった雰囲気で素人投資家にすり寄っていく姿勢は醜悪。

ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)


  • ここまで高コストな投資信託に長期投資したら元本のダメージは半端ない
  • 過去の運用成績が無く、実績が無いものに投資するのは愚かな投資行動
  • 一応、運用目標や分配のルールはあるようだが、果たして守られるのか


 


三井住友銀行グループが総力を挙げて金をむしり取る投資信託


今回は、久しぶりに投資信託を見て、かなり呆れた事例です。その名も、ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)なる名称です。さも善人ぶっているようなネーミングです。以下の3タイプが有ります。

・ライフ・ジャーニー(かしこく育てるコース)(愛称:最高の人生の描き方)
・ライフ・ジャーニー(かしこく使うコース)(愛称:最高の人生の描き方)
・ライフ・ジャーニー(充実して楽しむコース)(愛称:最高の人生の描き方)



2018年5月16日に設定されて、三井住友銀行が売る気満々で売りまくっている投資信託になります。運用会社は三井住友アセットマネジメントですから、三井住友銀行グループが総力を挙げて展開しています。運用期間は、無期限となっています。

まず真っ先に指摘しておきたいのは、超絶に高いコストです。購入時に三井住友銀行に2%の手数料を支払い、その後はその人が運用を続ける限り、毎年1.81%の信託報酬を三井住友銀行グループに支払います。

この手の投資信託を買う人はマネーリテラシーが低いので、こういったコストについては全く気が付かないのでしょうが、こんなもんに長期投資などしたら、コストのせいであなたの投資元本は次のような比率で猛烈に減る方向でマイナスの力が働きます。

・10年間投資:20.1%
・20年間投資:38.2%
・30年間投資:56.3%



この、三井住友銀行グループに持っていかれたコストの分を取り戻して、その上で二の次になったあなたの投資元本を増やそうというのですから、世の中にある良質な低コストの投資信託に比べると、比較にならないほど超絶に不利な資産運用をさせられます。こんなバカな話しはありません。

ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)のかしこく育てるコース、かしこく使うコース、充実して楽しむコース


銀行側が言うように、こんな超高コスト投資信託を上記のような人生のイメージで長期投資をさせられた日には、目も当てられない結果になる可能性を強く秘めているといえます。私は投資信託の各コースについて、次のように名称を変更する事を提案します。

・かしこく育てるコース ⇒ 愚かに育てるコース
・かしこく使うコース ⇒ 間抜けに使うコース
・充実して楽しむコース ⇒ 哀れに後悔するコース




中身は、到底高いコストを支払うに見合わないような投資信託の塊


超低コストのインデックスファンドに投資しながら猛烈な高コストに


それにしても、上記で記したような超高コストなのですから、よほど優れた運用の中身を持つものかと思って調べたら、販売資料にこのような記述を見つけました(目論見書には掲載無し)。三井住友アセットマネジメントが直接運用する訳でもなく、下記のファンドをファンド・オブ・ファンズ方式で取り扱うのみです。

ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)の投資先ETF


上記の構成銘柄、「iシェアーズ○○ETF」などは、どれも超低コストのインデックスファンドであり、ここから巡り巡って1.81%もの信託報酬を取るなどと、冗談としか思えぬ所業です。(例えば、iシェアーズ TOPIX ETFなど、日本ではたったの0.06%というコストで買う事ができます)

そして、投資信託を複数組み合わせて上記の図の円グラフのような資産配分比率にする訳でしょうが、こんなもんは本来、三井住友アセットマネジメントならば自前でいとも簡単に、超低コストで作り上げる事ができるような内容です。

「ジャパン・エンハンスト・ストラテジック・モデル」なる意味不明な言葉を持ち出して目くらましにして、何も知らない素人から高い金を巻き上げようという魂胆には、大いに失望します。

ちなみに三井住友アセットマネジメントは、日本と先進国、新興国の株式、日本と先進国、為替ヘッジ付きの債券、国内外のREITの8資産に分散投資する、いかにも大変そうに感じるインデックス型のバランスファンド、三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンドを作っています。

これなど販売手数料は無料で、信託報酬は年率わずかに0.21%ですよ。仮に30年間投資をし続けたとしても、金融機関に持っていかれるあなたの投資元本は、たったの6.3%にしかなりません。

そのファンドと、ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)は両方とも、中身は基本的にインデックスファンドですから、ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)を買った人間は、単純にボッタクリにでもあったかのような状態であると言っても過言ではない訳です。


 


目標リターンが低すぎて意味が無いような気がすると思ったら・・・・


上記のように低コストのインデックスファンドを使って、図で示したように日本株と外国株(新興国株を含む)、先進国債券(社債や投資不適格債券を含む)、そして内外のリートに投資しています。安全資産である日本債券には投資しない訳ですから、これは完全にハイリスクなポートフォリオです。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のデータから期待リターンを割り出して見ると、上記の資産配分比率での期待リターンは年率4%半ばになる筈です。

それに対して、ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)の目標リターンは実質的に年率3%という事です。だいぶ控えめな目標を掲げていて、随分と謙虚だなと思いました。・・・・が、

ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)の目標リターン


忘れていました、コストの事を! 上記の文言は、信託報酬等のコストを控除した後の数字だといっていますね。信託報酬は1.89%でしたから、それに目標リターンを加えると、4.89%になります。

という事は、本来の期待リターン4.89%の「38%分のリターン」を、三井住友アセットマネジメントはコストで削って、同グループ内に持ち去るという訳で、これで長期投資をさせられるのは極めて不利な条件であるという事が再認識させられます。

参考までに、期待リターンが4.89%の場合と3%の場合の、長期で複利運用した結果を提示します。最初に、3%の期待リターンで月額3万円を20年間継続した場合の積立金額です。複利効果が表れて、985万円の資金が貯められることが想定できます。




一方で、期待リターンを4.89%にした場合です。なんと、1218万円に達するというシミュレーション結果になり、上記との差は233万円にもなります。単純に、この233万円を金融機関に差し上げている事になる訳で、こんな不利な投資信託など、使ってはなりません。





ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)の分配金の出し方に関して


次に、分配金についてです。最初の段階でかしこく育てるコースを使って資金を増やそうとした場合(コストがかかりすぎるので増やす際に不利である事は忘れないでくださいよ)、分配金は再投資される可能性が高いことが示唆されています。(ただし、分配しないとは言っていない)

また、一定程度のお金が貯まってかしこく使うコースにスイッチングした場合には、目標リターンの3%と同じ数字、3%を隔月分配するといっています。本当にそのような運用がなされるとしたら、定期的に分配金を出すタイプの投資信託としては、マトモな部類に入ると思います。

かしこく育てるコースとかしこく使うコースの分配方針


しかし、本当にマトモな分配をするのかどうか、実績が無い投資信託なので、今のところは信用してはならないでしょう。上記の青い矢印のように、分配金の一部どころか全部を元本の取り崩しで行うなどと、早々に宣言をしている訳ですから。

充実して楽しむコースの場合は、運用リターンの2倍を取り崩す予定になっています。とうぜん、3%分は取り崩しますが、これについては人生の終盤は取り崩しがあって当然ですから、これ自体は問題ありません。

充実して楽しむコースの分配方針


問題があるとしたら、やはり果たして本当に目標分配率の6%に従って分配されるのかどうかです。何ら実績の無いアクティブ運用の投資信託の場合、運用実績が付かないと何とも判断できませんから、通常の常識的な判断ができる人であれば、様子見して運用の実態の推移を見守るという選択肢になるでしょう。

今後当サイトでは、ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)の分配金の出し方が誠実であるかどうか、時期を見てチェックしていきたいと思います。

ただし、とにかく繰り返しになりますが、仮に分配金の出し方が適正であったとしても、そもそもこんな高コストすぎる投資信託で長期投資をするなど言語道断な事でありますから、全く買う意味自体がありませんし、だとしたら分配金の出し方などは「どうでもいい」話しになります。



ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)の概要


購入手数料上限2.0%(税抜き)
信託報酬年率1.81%(税抜き)
信託財産留保額:0.3%
償還日:無期限(設定日・2018年5月16日)
運用:三井住友アセットマネジメント株式会社

購入は、三井住友銀行のみになります。その他に銀行や大手の証券会社、あるいはネット証券では取り扱いはありません。もちろん、取り扱いがあったとしても、買うようなものではありません。



大々的なキャンペーンをやっているが、相手にしてはならない


なお、三井住友銀行では、ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)の新規取り扱いキャンペーンを大々的に実施しています。「最高の人生が描ける専用ノート」がもれなくプレゼントだそうです。

もちろん、このような投資信託を利用するようなカモ投資家に、金銭的な最高の人生などやって来る訳がありません。むしろその逆の方向に作用するだけですから、マネーリテラシーを付ける努力で模したほうが数百倍、人生の役に立つことでしょう。

ライフ・ジャーニー(愛称:最高の人生の描き方)の新規取り扱いキャンペーン


キャンペーンを見ていると、500万円以上で購入すると、抽選で10万円分のギフト券をプレゼントするなどと言っていますね。つまり、そのくらいの金額をドーンと買って欲しいと彼らは言っている訳で、それもそのはずです、500万円を出してもらうと、彼らの懐には次のようなお金が入って来るのですから。

・購入時の手数料:10万円
・1年ごとの信託報酬:9万500円(10年投資で90万5000円)



彼らが200人に10万円のギフト券をプレゼントしたところで、それよりもはるかに入って来る収入の方が多い訳で、痛くも痒くもないという事ですね。それにしても、500万円も出して10年間で90万円もコストでむしり取られるというし信託、・・・本当にあり得ません。。。


 



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