LM・オーストラリア高配当株ファンドの多数の問題点

(2015/9~2016/9の成績を元に算出、9月29日)

過激な分配の影響で、分配金利回りが20%台に到達。利回り上昇と共に庶民の資金が集まり、現時点では1684億円の巨大ファンドに成長。残念ながら受け取っている分配金のほとんどが自分が投資した資金である事実を、投資家は知っているのだろうか。無駄な運用コストを支払うだけの、投資価値があるとは思えない投資信託。

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)

  • 運用(価格の上昇含む)利回り5.2%に対して、現時点の分配金利回りは23%
  • 壮絶な基準価額の下落要因のほとんどが、過剰分配のせいだと言う事実に遭遇
  • 販売元の営業マンに相談しても市場環境が悪化したからだと説明されるに違いない


 


確かに配当利回りは高いが、為替の落とし穴がある

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の主な投資対象は、オーストラリアの株式と不動産投資信託(REIT・リート)です。株だけでなく、より高配当のリートが組み入れられています。金融株も4割を占めるポートフォリオとなっています。


LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の投資先


当ファンド最大の特徴は、相対的に配当利回りの高い銘柄に投資する点です。オーストラリアの株式やREITの配当利回りは高い傾向であり、銘柄選別を行うのでLM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の利回りも高水準になります。


LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の配当利回りの水準


月次報告書を調べると確かに配当利回りが5%を超えており、現状では思惑通りの配当金を受け取れているようです。

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の投資先の配当利回り


ただ海外の高配当には、落とし穴があります。例えば下記オーストラリアドル/円の為替チャートをご覧ください。2年程度で為替が▲20%ですからね。高配当に心奪われて、為替の損失を忘れてはなりません。

何でオーストラリアドル円が下落していくのか、その理屈は投資家ならば知っておく必要があります。オーストラリアドルの為替取引のページを参考にして下さいね。

オーストラリアドル円の相場


配当が出るからと言って一度に数十万、百万単位のお金をドカンと投入して買ってしまったら、いくら高配当でもトータルの損益がマイナスになりかねません。市場が大きく暴落したようなタイミングで買い付けないと、報われない投資になる可能性があります。



それよりも、一番の問題点は配当以上に大きく分配している点

ただ海外へ投資する以上、為替の影響を避けては通れません。実は為替の影響よりも管理人が考える当ファンド最大の問題点は、過激な分配金を出している事です

投資先の利回りが5%程度なのに分配金利回りは20%近くに達していますから、「どう考えても変じゃないか」と感じない、あなたの頭の中が変になっている可能性が大です。

明らかに異常な状態です。現に分配原資の内訳を見ると毎月の分配金は到底配当金で補えておらず、我々の資産を取り崩して分配しています。 典型的なタコ足分配ファンドです。

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の分配原資の内訳


しかも投資信託の分配金利回りが向上した付近から、純資産総額が急激に増加しています。銀行や証券会社は、庶民が何もしらないのをよい事に、好き放題に販売しているのでしょうか。怖いものです。自分の元本を取り崩してそれをまるで配当金のように錯覚させる、悪質と言っても良いと、私は思います。

ちなみに設定来からの価格変動要因を見ると、配当(青枠)の2倍の分配金(赤枠)を出しています。株価の上昇要因が6000円分あるのでまだ助かっていますが、市場が横ばいや下落に転じた場合は、投資家もビックリするほど基準価額は下がる事になります。

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の設定来の分配金と配当要因



あまりにも高コスト過ぎて、話しにならない

ところで、上に表示した図を見ると、信託報酬が要因で、基準価額が1234円も下がっている事が示されています。これって極めて大きな数字です。

というのも基準価額が下がる要因はあなたに支払う分配金と信託報酬の2つで、そのうち13%もの大きな金額が金融機関に抜かれているのですから。

これは信託報酬が年率1.7%にも達しているからです(税込み)。いいですか、年に1.7%も取られるという事は、信託期間の10年間に、元本の17%がコストで吹き飛ぶという事になります。

おまけに本ファンドは購入時点で3%強の手数料を取られます。合計でピッタリ20%、10年間で元本の2割が消失するなんて、これを投資と言って良いのでしょうか?

今どき、手数料が一切無料で、年間の信託報酬も0.5%以下のものが多数、出現しています。金融機関はそういったものを売ってもちっとも儲からないので、絶対に自分からそれらの存在をあなたに教える事はありません。全く悪辣な奴らです。



どうしてもオーストラリアに投資したかったら、これを買えば良い

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)は、オーストラリアの株式に8割、REITに2割投資するので、これの代替を1本の投資信託で済ます事は出来ません。

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)のような詐欺的なボッタクリ投資信託の代替には、下記の投資信託を2つ、購入する必要があります。

1.i-mizuho オーストラリア株式インデックス(信託報酬0.62%)
2.上場インデックスファンド豪州リート(S&PASX200 A-REIT)(同0.49%、共に税込み)


上記1を80%、2を20%の割合で購入してやれば、コストを3分の1に抑えることができます。元本の2割を失う愚を、回避することができます。

2は定期的に分配を出し、かつ常にタコ足分配はしない仕組みになっています。ただし、上場投資信託なので、買い付けの場合は株を買う要領で市場で買い付けする必要があります。この点だけ面倒に感じるかもしれませんが、乗り越えて下さい。

1は分配金再投資タイプの投資信託なので、通常は分配金は出ません。しかしながらSBI証券の投資信託定期売却サービスを使えば、自分で毎月分配にする事が可能です。

配当利回りの範囲内、例えば4%程度の分配金利回りになるように設定すれば、タコ足分配を回避して自作の毎月分配型投資信託が出来上がってしまいます。

オーストラリアの株式とREITに投資できる投資信託


で、申し上げた2つの投資信託を8割2割の比率で同時に購入すれば、本ファンド、LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)と同様の運用成績になりそうです。コストが安い分、おそらく「自作ファンド」にしたほうがリターンが上昇すると思います。



LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)のコスト情報

・購入手数料:上限3.78%(税込み)
・信託報酬:年率1.7928%(税込み)
・信託財産留保額:なし

・分配金: 毎決算(年2回)
・償還日:平成33年9月21日(設立 平成23年9月29日)
・運用:レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社



LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の購入先

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)は通常3.78%の購入手数料がかかりますが、下記の証券会社については、多少の優遇があります。


手数料2.16%SBI証券楽天証券


 


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