未来イノベーション成長株ファンド・・・今後の成り行きをチェックします

(2018年6月時点)

2ヵ月少々で750億円も金を集めた、何の実績も無くてコストだけがバカ高いテーマ型のアクティファンド。未来とかイノベーションとか成長株とか、投資の素人が魅かれるような言葉を羅列しただけの投資信託。証券会社の言いなりにならないように、よくよく注意する事が大切ですな。


  • ベンチマークなどの運用目標が無いので投資家は結果の判断ができない
  • 特定のテーマに絞った投資信託であり、投資タイミングが非常に重要
  • 眩暈がしそうなほどの高コスト投資信託で、金融機関は儲けで笑いが止まらず


 


世界的なイノベーションを捉える企業に投資するテーマ型投資信託


アクティブ運用の投資信託を使って、より多くの利益を得たいと思う強欲な個人投資家向けに設定されたのが、本ページで紹介する未来イノベーション成長株ファンドです。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券でしか購入できず、とても高コストな投資信託に仕上がっています。なんと1年目には、4.5%の手数料(購入手数料3%+信託報酬1.5%)を金融機関に支払います。設立数か月で750億円が集まったので、初年度から33億円の手数料収入が入るドル箱商品だと思います。

金融機関にとっては笑いが止まらないような状況であり、その反対としては個人投資家にとってはコストをむしり取られるような商品だといえます。

未来イノベーション成長株ファンド


未来イノベーション成長株ファンドは、日本を含む世界の株式の中から、次の時代を担うイノベーションを捉える可能性の高い企業を選定して投資します。つまり未来イノベーション成長株ファンドは、テーマ型の投資信託となります。

テーマ型の投資信託は、その時代の旬を追いかける類の投資になりますので、投資開始時期だけでなく、特に投資の撤退時期をどうするのかを考える事ががとても重要です。誰も注目しない時期に投資して、「普通の人」が注目したころに売却する戦略で儲けるのです。

したがって、投資する側には高い投資センスが求められます。このようなテーマ型の投資信託を営業マンが販売する時点で、すでに市場は高値園にあるのではないのかなと不安を感じます。つまり、今ごろこのような投資信託を購入するあなたは、「普通の人」である可能性が高いです。



世界に投資するはずだが、投資先の8割が日本国内の企業だった


まず、投資先をチェックしてみると、情報通信、環境、ヘルスケア、新素材の4分野である事が分かります。たしかに世界的に高齢化が進んでいるので、ヘルスケアは成長産業ですし、IOT、AIなどの情報通信の分野も成長が見込めます。

未来イノベーション成長株ファンドの投資分野


これらの分野は、儲かる企業が多そうに見えます。世界中の成長企業から選ぶのであれば、何となく期待できるのかなと思えてきますね。しかし、現実のポートフォリオ組入状況は日本企業が8割以上を占めています。

イノベーションを起こす企業は、グーグル、アマゾン、FaceBookなどの海外企業がほとんどで、今の日本企業にイノベーションを起こす力が有るとは到底思えません。そんな日本企業に8割も投資しているなど、「未来イノベーション成長株ファンドは大丈夫か?」と、非常に心配になってきます。

未来イノベーション成長株ファンドの投資対象国


組入上位企業には知名度の高い日本の大企業が並んでいますし、個人的には、日本企業でポートフォリオを占めるならば、小型株効果を狙った方がよほどマシなのではないのかと思ってしまいます。

未来イノベーション成長株ファンドの組み入れ上位銘柄


なお、外貨建て資産には為替ヘッジして為替リスクを回避しています。為替リスクを完全に回避した状態で投資できますので、海外投資に不安を抱く個人投資家向けに商品設計されているようですね。



今の運用成績が続くのであれば、平凡な投資信託と判断


ところで、未来イノベーション成長株ファンドはアクティブ運用なのに、運用目標となるベンチマークや参考指数が存在しません。本来、運用目標のないアクティブ型投資信託は、選ぶべきではありません。なぜなら、運用が良いのか悪いのか、全く分からなくなってしまうからです。

学校のテストで90点を取っても、クラスの平均的は90点かもしれません。それならば別に凄い事ではなく、普通のことです。投資信託の運用成績も、同じ事が言えます。

それにしても何も比べるものが無いというのは気持ちの良いものではありませんし、とりあえずのところ、以下の投資信託と比較してみます。本来ならば全世界株式インデックスと比較するのが筋かもしれませんが、まだ運用開始3か月目ですから、適当に以下と比べてみます。

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX):ベンチマークはTOPIX
iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり):同じくMSCI KOKUSAIインデックス(円ヘッジ)

未来イノベーション成長株ファンドの運用リターン


eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は、日本市場全体に投資するインデックス型の投資信託です。iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり)は、日本を除く先進国22カ国に投資する為替ヘッジ付のインデックス型の投資信託です。

これらの投資信託と運用成績を比較したチャートを見た感じでは、ほとんど運用成績が変わらないか、むしろパフォーマンスが負けている時期の方が長いので、未来イノベーション成長株ファンドに優位性があるとは思えません。

というか、未来イノベーション成長株ファンドは購入時点で3%の手数料を支払うので、購入手数料を考慮するとインデックス型の投資信託にパフォーマンスで負けているとの判断になります。

そもそもeMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の信託報酬は0.159%、iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり)の信託報酬は、0.19%です。未来イノベーション成長株ファンドの信託報酬は1.54%ですから、最低でも信託報酬差分だけ、運用が不利となります。

総合的に考えて、長期では未来イノベーション成長株ファンドがインデックス型投資信託に勝ちづけるのは難しそうだなと感じます。とはいえ、まだ3か月では比較評価をするにはあまりにも期間が短すぎます。今後、比較的長期に渡って、未来イノベーション成長株ファンドの運用成績をチェックしていきたいと思います。

(繰り返しになりますが、上記の比較は異なるベンチマーク(あるいはベンチマーク無しのもの)どうしを同時に並べているだけであり、本当の意味での比較ではありませんので、ご了承ください。)

今のところ申し上げる事ができる「確かな事」と言えば、過去に何の運用実績もなくてコストだけがバカ高い投資信託など、投資する魅力など無いという事くらいでしょうか。

投資信託の運用成績は、大半がコストによって決まってしまうのが現実です。したがって、このような投資信託はよほどの事情がない限り、選ぶ理由など無いという事になります。そのような事が分からなくて買ってしまうならば、あなたは典型的に、金融機関の「良いカモ」だという事ですね。



未来イノベーション成長株ファンドの概要


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.54%(税抜き)
信託財産留保額:なし
分配金の取扱:年1回(6月20日)
償還日:2028年6月20日(設定日・2018年3月27日)
運用:三菱UFJ国際投信株式会社


未来イノベーション成長株ファンドは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券からのみ購入できます。ウェブ上には情報が掲載されてませんが、恐らく手数料上限の3%を支払って買付する事になるでしょう。もちろん、そんな高コストを支払って投資信託を買うような事は、当サイトとしては全く賛成できません。



三菱UFJモルガン・スタンレー証券関連で寄せられた質問


三菱UFJモルガン・スタンレー証券はぼったくりレベルの投資信託ばかり売りつける証券会社で、当サイトにも今まで、以下のような質問が寄せられています。よほど投資の知識のある人以外は、このような証券会社に関わるのは危険ですね。

高齢者に多額の投資信託を売りつける三菱UFJモルガンスタンレー証券
78歳の母に三菱UFJモルガンスタンレー証券が2300万も投資信託を売りつけ
三菱UFJモルガンスタンレー証券等で数千万円購入した毎月分配型投資信託の解約に悩む


 


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