年金積立グローバル・ラップ・バランス(DCグローバル・ラップ・バランス)

(2017年12月時点)

国内外の株式や債券に投資するバランスファンド。機動的な資産配分の調整で好成績を狙うアクティブ運用の投資信託。しかし、運用成績が良いのか悪いののか投資家には確認のすべが無く、非常に困った投資信託といえる。かなりの高コストの投資信託なので、その点でも購入が不要と判断できる。

年金積立グローバル・ラップ・バランス(DCグローバル・ラップ・バランス)


  • まずもって「ラップ」なる言葉に何か意味があるのか疑問に感じる
  • リスクとリターンの関係ごとに5つのタイプが揃っている
  • シンプルで低コストのインデックスファンドに切り替え可能


 


5種類のタイプが揃っていて、なんだか凄そうに見えるが・・・


年金積立グローバル・ラップ・バランスは、資産配分比率の異なる以下の5種類から選ぶ事ができます。

1.安定型・・・・愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(安定型)
2.安定成長型・・・・愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(安定成長型)
3.成長型・・・・愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(成長型)
4.積極成長型・・・・愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(積極成長型)
5.積極型・・・・愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(積極型)


↓資産クラス 安定型 安定成長型 成長型 積極成長型 積極型
日本大型株 8% 12% 15% 21% 26%
日本小型株 6% 7% 7% 8% 9%
日本債券 60% 51% 40% 21% 5%
北米株 10% 12% 15% 20% 23%
欧州先進国株 6% 7% 10% 14% 17%
アジア太平洋先進国株 2% 2% 3% 4% 6%
海外債券 8% 9% 10% 12% 14%


上記の比率を見ただけではイメージが湧きませんので、直近3年の値動きを見て下さい。国内債券の比率を下げて、国内外の株式や海外債券を増やすことでリターンが大きくなります。ただ、基準価額の振れ幅も大きくなりますので、どの程度の変動を許容できるのかでファンドを決めた方が良いでしょう。

安定型、安定成長型、成長型、積極成長型、積極型のリターン比較


で、既に記した7つの資産クラスごとに、以下のようなマザーファンドが設定されていて、それぞれベンチマークを上回るリターンを上げることが運用目標となっています。

↓資産クラス マザーファンド ベンチマーク
日本大型株 日本大型株式グローバル・ラップマザーファンド ラッセル野村大型インデックス
日本小型株 日本小型株式グローバル・ラップマザーファンド ラッセル野村小型インデックス
日本債券 日本債券グローバル・ラップマザーファンド NOMURA-BPI総合
北米株 北米株式グローバル・ラップマザーファンド MSCI北米インデックス
欧州先進国株 欧州先進国株式グローバル・ラップマザーファンド MSCI欧州インデックス
アジア太平洋先進国株 アジア太平洋先進国株式グローバル・ラップマザーファンド MSCI太平洋フリー・インデックス
海外債券 海外債券グローバル・ラップマザーファンド シティ世界国債インデックス


ただし、運用報告書を見てもマザーファンド自体の成績が良いのか悪いのか、イマイチ判断ができません。アクティブ型のマザーファンドを使うのは良いのですが、投資判断ができない困った状態です。判断に迷うものに投資をするのはナンセンスですから、お勧めするような投資信託にはなりません。

それと、上記のマザーファンドの配分比率を機動的に変更する事で、更にリターン向上を狙う運用方針のようです。5つのタイプのファンドのうち、年金積立グローバル・ラップ・バランス(積極成長型) 「愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(積極成長型)」の資産配分を見てみると、次の通りです。

年金積立G・ラップ・バランス(積極成長型) 「愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(積極成長型)」の資産配分の変化


過去に私が色々な投資信託をチェックしてきた経験から言うと、このように「チョコチョコ」と中身をいじっても、長期的に運用成績にはほとんど影響しません。むしろ余計な事をするだけコストがかさみ、そのコストがリターンを落とす効果のほうがはるかに大きいと思うのですが・・・。

実際問題、上記のような行動が吉と出たのか凶と出たのか、繰り返しになりますが、運用目標たるベンチマークが存在しないので、個人投資家としては非常に判断に困る訳です。やはり繰り返しになりますが、このような投資信託は買うべきではありません。



「ラップファンド」のようなものに投資する意味はあるのか?


さて、上記のように「チョコチョコいじるアクティファンド」のリターンが長期的にどうなのか、資産配分比率が類似する、超低コストのインデックスファンドと比べてみました。全部チェックすると時間がかかりすぎるので、ここでは中間に位置する2つのタイプで調べてみました。


DCグローバル・ラップ・バランス(安定成長型)


まずは、年金積立グローバル・ラップ・バランス(安定成長型) 「愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(安定成長型)」の代替えになるものとして、以下の2つのインデックスファンド(リンク先で詳細確認ください)を選びました。それぞれ、コストが5分の1しかかからない、超低コストの投資信託です。

↓資産クラス DCグローバル・ラップ・バランス(安定成長型) 三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ) 三井住友・DC年金バランス50(標準型)(マイパッケージ) ↓資産クラス
日本大型株 12% 20% 35% 日本株式
日本小型株 7%
日本債券 51% 55% 35% 日本債券
北米株 12% 10% 15% 先進国
債券
欧州先進国株 7%
アジア太平洋先進国株 2%
海外債券 9% 10% 10% 海外債券
- - 5% 5% 現金等
信託報酬→ 1.2% 0.22% 0.23% -


リターンとリスクの比較結果はこれ。年金積立グローバル・ラップ・バランス(安定成長型) 「愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(安定成長型)」に対して、ほぼこの2つのいずれかで代替え可能ですね。

年金積立G・ラップ・バランス(安定成長型) 「愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(安定成長型)」とインデックスファンドとのリターンとリスクの比較


リスク(標準偏差)の数字もリターンの数字を見ても、本ファンドのような高コストのアクティファンドなど、一切不要だという事がお分かりいただけると思います。



DCグローバル・ラップ・バランス(積極成長型)


次に、純資産残高が最も多い、年金積立グローバル・ラップ・バランス(積極成長型) 「愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(積極成長型)」で見てみます。 やはり超低コストのインデックスファンド、マイパッケージシリーズで比較です。今度はマイパッケージの株式重点型と標準型で比べられます。

↓資産クラス DCグローバル・ラップ・バランス(積極成長型) 三井住友・DC年金バランス70(株式重点型)(マイパッケージ) 三井住友・DC年金バランス50(標準型)(マイパッケージ) ↓資産クラス
日本大型株 21% 50% 35% 日本株式
日本小型株 8%
日本債券 21% 15% 35% 日本債券
北米株 20% 20% 15% 先進国
債券
欧州先進国株 14%
アジア太平洋先進国株 4%
海外債券 12% 10% 10% 海外債券
- - 5% 5% 現金等
信託報酬→ 1.45% 0.24% 0.23% -


こちらの比較も、2つの超低コストの投資信託で、完全に代替えが可能です。コストは何と、8割引き以上にもなるのは驚きです。

年金積立G・ラップ・バランス(積極成長型) 「愛称:DCグローバル・ラップ・バランス(積極成長型)」とインデックスファンドとのリターンとリスクの比較


ご覧のように、三井住友・DC年金バランス70(株式重点型)(マイパッケージ)をセレクトする事で、10年間運用した場合のリスク水準(標準偏差)が本ファンドよりも低くなり、それでいてリターンは高くなる結果となりました。



要は、何が言いたいのか?


つまり、マザーファンドがアクティブ運用の投資信託だったり、それらマザーファンドの資産配分比率を頻繁にいじったりしても、皆さんが想像するような「途轍もない高パフォーマンス」などになることは、全く無いという事です

しかも「グローバル・ラップ・バランス」などというネーミングがいかにも凄そうな気にさせますよね。ところがどっこい、ラップとはお客に高額のコストを負担させる方便であり、そのような単語が使われている投資信託を選んだところで、何のメリットも無いのです。

上記ではコストの差にも言及しましたが、信託報酬に1.2%もの大きな差が付いたら、これは10年間で12%、20年で24%にも相当するとんでもない差です。実際はこれが複利でジワジワと差が付くわけで、それを考えると、ラップファンドのような投資信託は一切買ってはならないという結論になります。



年金積立グローバル・ラップ・バランスの概要


購入手数料:ノーロード(手数料無料)で購入できます
信託報酬(年率):ここが1%を超える投資信託など、全無視で構わないとさえ思います。

安定型 安定成長型 成長型 積極成長型 積極型
1.02% 1.2% 1.3% 1.45% 1.55%

信託財産留保額:なし
決算:毎年3月25日
償還日:2027年3月12日(2001年10月17日設定)
運用:日興アセットマネジメント株式会社



年金積立グローバル・ラップ・バランスの購入先


年金積立グローバル・ラップ・バランス(愛称:DCグローバル・ラップ・バランス)は、SBI証券楽天証券SMBC日興証券などで手数料無料で購入できます。


 


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