日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)・・・意味があるとは到底思えない

(2018年6月時点)

インデックス運用なのに高コストすぎる時点で投資価値はないが、過去に分配金の出し方が非常に怪しかった時期があり、とても信用ならないと感じる。ゆうちょ銀行で販売されていたので、カモにされた個人投資家が多かっただろう。代替え可能なインデックス型投資信託を利用すれば、コストが下がり成績は上がる。

日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)

  • インデックスファンドなのにあまりにもコストが高すぎる
  • 運用目標に対して成績が悪すぎて投資する価値が無し
  • 分配金利回りは低めだが、それでもややタコ足分配だと思われる


 


日興五大陸債券ファンドは、単純に国際分散投資した債券インデックスファンド


ゆうちょ銀行の窓口で、「すこしばかりのリスクを取って定期預金より有利な運用しませんか」という勧誘に使われそうなのが、これからご紹介する日興五大陸債券ファンドです。

投資対象は、日本を除く先進国と新興国の債券(主に国債)です。投資割合は、先進国債券に80%、新興国債券に20%の割合で分散します。一見すると全世界の債券に投資するタイプの債券型投資信託ですから、問題がなさそうに見えます。

日興五大陸債券ファンドの投資先


そして、日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)は、海外債券インデックス(ヘッジなし)マザーファンドや海外新興国債券インデックス(ヘッジなし)マザーファンドを通じて、全世界の債券に投資しています。

このようなインデックスファンドは、私たち個人投資家はネット証券を通じて超低コストで買付けできますので、日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)のように、購入手数料と信託報酬で合わせて初年度3%ものコストをかけて買い付ける意味を、イマイチ管理人は分かりかねます。

投資先は国債が中心ですから、比較的に安全性は高くなります。ただし、新興国債券は投機的格付のBB格(ハイ・イールド債券、別名、クズ債券)ですので、相当なリスクを取っています。(数年前にチェックした際には、投資適格ギリギリのBBB格付でしたが、市場が悪くなると簡単にクズ債券になってしまいます。)



日興五大陸債券ファンドが運用目標に負けている現実


インデックス型のマザーファンドに投資する日興五大陸債券ファンド自体も、インデックス運用を目指しています。したがって、適切なインデックス運用がなされているかをチェックしてみます。

先進国債券のベンチマークは、「FTSE世界国債インデックス(除く日本・ヘッジなし・円ベース)」、新興国債券のベンチマークは、「JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(ヘッジなし・円ベース)」となっており、それらの合成ベンチマークと運用成績を比較したチャートが、月報に提示されています。

日興五大陸債券ファンドとベンチマークの差異


一見するとベンチマークを下回る運用成績なので、投資価値は無いと判断しそうです。しかし、インデックスファンドは信託報酬の分だけベンチマークを下回るのは当然の事なので、これだけでは何とも言えません。

年間に1%の信託報酬がかかりますので、12年間で12%分の乖離が生じているのならば、問題は無いと判断できます。となると、ベンチマークの59.46%に対して、ファンドが47.46%程度の運用成績になっていないとダメと言う事ですから、39.00%の運用成績は問題があると判断できます。

インデックス運用を行っていながら、なぜそのような多大な乖離が発生するのかは、正直謎です。運用報告書を読んでも、きちんと分かる理由が書かれておらず、このような不誠実な投資信託は買うに値しないと思って良いでしょう。

前項にも書いた通り、ネット証券で低コストな債券インデックスファンドを、2つ購入すれば良いだけです。先進国債券インデックスファンドを8割、新興国債券インデックスファンドを2割の比率で購入しておけば、長期で日興五大陸債券ファンドよりも優れたリターンを得られる可能性が大です。

日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)の代替えとなるインデックスファンド


なお、低コストのインデックスファンドは分配金再投資型の投資信託です。もしも毎月、分配金のように資金を手元に取り崩したいニーズがあるのでしたら、SBI証券でそれらの債券インデックスファンドを購入して、その上で投資信託・定期売却サービスを利用すると良いでしょう。

このサービスを使う事で、世の中にあるほとんど大半の、高コストボッタクリ毎月分配型投資信託が不要になります。あなたの手元に残る資金が、コスト差分(今回はそれ以上)増えることになりますので、ぜひこのようなメリットの大きいサービスの利用を検討したいところです



日興五大陸債券ファンドの分配金の出し方に関して


この手の毎月分配投資信託は、分配状況を調べることも重要です。身の丈に合わない分配金を出して利回りを高く見せつける投資信託が多いので、全く安心できません。

本ファンドは設立以降から分配金を増額し続けており、2008年のピーク時には毎月60円の分配金を出していました。ちょうどその当時は純資産総額が増え続けて、ピークに達しています。

その後、分配金額を下げ続けており、現時点は25円となっています。分配金が下がるにつれて純資産総額も減っていますから、庶民からすると「魅力が無くなった」という事でしょうか。2014年中旬以降は、若干分配金を増額しています。増やしたり減らしたり、実に怪しい出し方をしています。

分配金の利回りとリターンの傾向を見ると、ここ数年の分配金利回りは3%台です。もともとは現時点の3倍以上、恐らく当時は10%を超えていたと思われる分配金利回りが大幅に下がり、ある意味、まともな水準に見えるところまで落ちてきています。

日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)の分配金利回り


ここで、最初の項をもう一度ご覧ください。先進国債券と新興国債券に8:2の割合で投資していますから、債券の直接利回りをその比率で算出してみると、合計で3.41%の利回りと言う事になります。それに対して分配金利回りが3.7%ですから、ほぼ近い数字に落ち着いてきた印象があります。

この程度の分配金利回りだと「分配金が少なすぎる」と考える投資家も沢山おられると思いますが、この程度の数字が「現実」であり、かつての10%を超える分配金利回りなどが「無茶苦茶」だった訳です。それが分からない投資家は、一生、金融機関の奴隷のような存在になります。

この分配金利回りが適正かどうか、分配原資の内訳も見てみましょう。すると、毎月の25円の分配に対して、平均して19円くらいしか配当などの収益でカバーできていない事が分かります。と言う事で、これでもまだ、過剰分配になっている事が分かります。

日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)の分配原資の内訳


日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)に投資している人の多くが、この状況ではタコ足分配となって、自分で自分に金を支払う状況が出てくるものと思われます。一度じっくり、分配金の支払い明細をご覧になる事をお勧めします。

もしも分配金に元本払戻金の割合が多い場合は、そんなものは投資とは到底言えません。毎月分配型投資信託は、「自分の金が経費分だけ目減りするATM」と言った方が良いかもしれません。

分配金を配当金や利息収入だと勘違いしている人は、この際、分配金利回りと配当利回りの違いをよく読んでいただいて、己の過ちを悔い改めていただけますと幸いです。



日興五大陸債券ファンド(毎月分配型)の概要


購入手数料:上限2%(税抜き)
信託報酬:年率1%(税抜き)
信託財産留保額:なし
償還日:無期限(設定日・2006年6月12日)
運用:日興アセットマネジメント株式会社

日興五大陸債券ファンドで分配金を得たい場合、ゆうちょ銀行でのみ、この投信を購入することができます。もちろん2%の余計な手数料と1%の信託報酬という、高額のコストがかかる投資信託はお勧めできません。


 



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