野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)の評価・解説

(2014/12~2015/12の成績を元に算出、2016年月1時点)

壮絶な過剰分配を行い分配金利回りを操作した事で、一時4000億円近い資金を集めたケシカラン投資信託。しかし減配を続けているからか純資産総額の減少が続き、現在では800億円の規模にまで減ってきた。基準価額の下落は今後も止まるとは思えず、今すぐにでも損切するべき一品。そもそも資産運用の観点から、一般の人がジャンク債のハイイールド債券に投資する必要はないだろう。

  • 運用(価格の上昇含む)利回り▲14%に対して、現時点の分配金利回りは18%
  • 過去二分配金利回りを2倍の250円に増額し、利回りの操作をした形跡アリ
  • 6年の間一度も上昇する事なく、15000円から7000円まで基準価額が下落
  • 損失を抱えても、カモネギ投資家は安い方がお得と考えているのだろうか?


 


一般人が、ハイイールド債券に投資理由などあるのか?

野村米国ハイ・イールド債券投信の収益源は、米国のハイイールド債券の金利収入と、豪ドルと米ドルの金利差収入になります。

本ファンドのようなタイプで注意が必要なのは、やはり投機的な債券であるハイイールド債券に資産のほぼ全て(95%)を投入している点でしょう。 米国の債券だから安全という訳ではありません。

野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)の収益の源泉


ハイイールド債券については、別途用語集のコーナーにて解説しますので、あわせてそちらも見ていただいて、いかにリスクの高い商品なのか、ぜひ御認識いただきたいと思います。その上で、次の続きをご覧になって下さい。

さて、野村米国ハイ・イールド債券投信の主な投資先は、下記のB~BB格付けのようです。十分な注意が必要な所に、多額の資金を貸し出している事を再認識して頂きたいですね。

ハイイールド債券の信用リスク


月次レポートを見ると、ハイイールド債券の構成が確認できます。アムンディ・欧州ハイ・イールド債券ファンドのように、CCCの格付け以下の、超クズ債券まで含まれているのが分かります。

野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)のポートフォリオ特性値


絶えず注意を払う必要がある債券に、資産の9割が投下されている。これだけでも、充分に危ない橋を渡っているのですが、CCC以下に約6%、その他の格付けすらできない債券に7%近く、合計13%以上が、下記のような事実上デフォルトしているような貸出先です

ハイイールド債券のCCC格以下のリスク


上記の文章みるかぎり、こんな投機的・・・いや、どぶに捨てるような貸出先に資金を投入する事自体が信じられないです。投資家の皆さんは理解して購入しているのでしょうか? 過去のデフォルト率は下記のようになっているようです。

米国ハイイールド債券のパフォーマンス、スプレッド、デフォルト率の推移


数年おきにデフォルト率が10%台まで上昇しているようです。10人に1人は破綻するという事ですね。高確率です・・・

デフォルトした米国ハイイールド債券の回収率


万が一にデフォルトした場合の資金の回収率は50%以下のようです。多くの債券に分散していると言いますが、デカい金融危機が再度起こった場合の価格の下落については、あまり想像ができません。

どちらにしろ、デフォルトするような可能性が高い貸し出し先に大事な資金を預けている訳でありまして、管理人は自分の両親がこのような投信を手を出すのであれば、全力で阻止しますね。

ハイイールド債券の利回り、去年に比べて極端に上昇していますね。これは債券価格が暴落している事を意味しています。この投資信託を保有している人は、今ごろ泡食っていると思います。

ハイイールド債券は市場が荒れ始めると、真っ先にこのように反応します。日本、米国、オーストラリアの安全資産は逆に、価格が上昇しているのが分かりますね。

先進国国債、新興国国債、米国ハイイールド債券の利回り比較



野村米国ハイ・イールド債券投信のアクドイ売り方の痕跡

次に、この投資信託そのものの感想ではなくて、この投資信託を分析することによって透けて見えてくる、野村證券のあこぎな販売戦略について言及します

野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)の設定来のチャートで、分配金の多寡、基準価額や純資産総額の推移を見てみましょう。250円とか書いてあるのが、毎月の分配金の額です。

野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)の分配金額の推移と純資産残高の推移


設定時は、普通レベル?の分配金のために基準価額は上昇するが、資産残高の伸びはイマイチ。この流れが変わったのが、分配金を2倍程度に激増させた2010年の中旬ごろです。

おそらくこのあたりで表面的な利回りが急上昇していると思われます。資産の増加の仕方が過去1年と比べて異常です。が、分配金を少々減額させた2012末頃を過ぎたあたりから総資産の伸びが鈍化して、減少に転じています。

ちょっとこれ・・・・ かなり怪しい動きだと思いませんか?

・・・・ なんとなくですが、大手証券会社の販売方針が見えてきたような気がします。(ここから、かなり管理人の個人的な妄想です。)

最初の1、2年は少額の分配金にして基準価額を上昇させ(ファンド熟成期間)、その後利回りを急激に上げるような分配金に変更(カモの投資家集め)、 当然ランキング上位にも上がってくるので総資産激増。

そして、分配金を少々下げてカモにする投資家の目を他の投資信託に向けさせる。(本ファンドの役目終了。)

このファンドの総資産が下落に転じたあたりで、ランキング1位~4位である下記のファンドの総資産が急激に増加しているのですね。もちろん利回りも激増しています。

 ⇒ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)毎月分配型
 ⇒アムンディ・欧州ハイ・イールド債券ファンド(トルコリラコース)


過去の野村證券の販売ランキング


まさか、1年毎に販売させる投資信託を決めておいて、上記のように順繰り売りさばいているのではないでしょうね? アクドイ商売を昔からやっているようですね、野村さん!
(あ。ちなみに管理人の妄想ですから、あしからず。)



クダラナイが、いちおう現状の分配金を見ておこう

上記の「利回り操作」のようなところを見るだけで、もうどうでも良い気分になりますが、いちおう野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)毎月分配型の、分配金の実績を確認しましょう。

本ファンドの直近1年間は、毎月200円の分配を行っています。分配金の金額は高い水準のようですね。

野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)の分配金履歴と分配金利回りの推移


順次分配金を下げて来ていて、この1年半で半分になりました。しかしまだ、これでも分配金額が高すぎます。1年間でトータルリターンがマイナス14%であるのにもかかわらず、18%もの分配金を出しています。

成績がマイナスなのに多額の分配金が出るなんて、虫が良すぎると思いませんか??

この投資信託を保有していたら、おそらく分配金はほとんどが普通分配金ではなくて特別分配金(元本払戻金)だと思います。自分の元本を多額のコストをかけて自分の手元に還流させて利益だと勘違いするのですから、毎月分配型投資信託というのは、本当に罪深い存在です。



基準価額は15000円の高値から7000円台まで異次元の下落

米国ハイ・イールド債券市場が暴落状態になり、それでもまだ上記のように多額の分配をして元本を猛烈に取り崩していることから、野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)毎月分配型の基準価額は、ヤマダかつてない大幅下落に見舞われています。

野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)の基準価額の下落


分配金が出るたびに生活費などに使っていた人は、この5年間で相当の資産を食い潰したと思います。

分配金を目的に投資をする場合、くれぐれもタコ足分配ではないファンド、具体的にはカモにならないための分配金のもらい方のページをご覧いただき、良く考えて投資をしたいものです。



野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)のバカ高いコスト

購入手数料:上限3.24%(税込み)
信託報酬:年率1.6504%(税込み)(運用管理費用込)
信託財産留保額:0.3%
償還日:平成31年1月27日(設定日 平成21年1月28日)
運用:野村アセットマネジメント株式会社


このようなボロクソ悪い成績の投資信託でありますが、取られるコストは異様に高いです。まず購入時に3.24%も取られていたら、投資もへったくれもありません。

しかも信託報酬1.65%というのは、10年間保有で、元本が16%もコストだけで取られる事を意味します。購入手数料と合わせると約20%が金融機関の懐に転がり込みます。

そんな事して一体、何が楽しい、何が嬉しいのでしょうか??



野村米国ハイ・イールド債券投信(豪ドルコース)の購入先

それでも購入されたい無謀な方は、下記の証券会社にコンタクトを取りましょう。

手数料3.24%  : 野村證券




 

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