野村インド債券ファンドを評価するとどんな感じか?

(2014/4~2015/4の成績を元に算出、2015年5月時点)

モーニングスターFund of the Year 2014の、高利回り債券型部門で最優秀ファンド賞を受賞しているが、過剰分配を全力で行い粉飾利回りを行っている毎月分配型投資信託。これで最優秀賞を取る訳だから何とも摩訶不思議。ネット証券で購入できるが、購入手数料が3%を超え信託報酬は2%近くも請求される超高コストな品。新興国の一角であるインドへの集中投資はお勧めできないが、市場環境が良い事で全ての負の側面をカモフラージュされている。

  • 運用(価格の上昇含む)利回り約23%に対して、現時点の分配金利回りは14%
  • チャートのみで判断すると分配金は健全な状態に見えてしまう
  • 分配金の内訳を精査してみると、過剰分配が行われて利回りを粉飾している実態
  • 過去3年、段階的に分配金を増額しており、今後も過剰分配が継続される恐れ

 


野村インド債券ファンド(毎月分配型)はモーニングスター受賞

野村インド債券ファンド(毎月分配型)の投資対象は、インド政府や企業などが発行する公社債です。インドルピー建てだけではなく、米ドル建ての公社債も投資対象に含まれます。

大手ネット証券を中心に販売が行われているのですが、近年猛烈に資金が集まっています。ここ1年で、400億円近くの資金が集まったようです。

野村インド債券ファンド(毎月分配型)・モーニングスター受賞


その上、Fund of the Year 2014の高利回り債券型部門で最優秀ファンド賞を受賞しており、今後も積極的に販売が行われる事は、間違いないかと思います。

さてベンチマークが存在しないアクティブ運用型の投資信託ですから、運用者の真の実力は未知数です。基本的にベンチマークを設定していないファンドの運用成績は、長期的には期待できないものが多いです。

参考コラムベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞ



野村インド債券ファンド(毎月分配型)の投資先リスクは大きい

野村インド債券ファンド(毎月分配型)の保有している債券の格付を見ると、かなりリスクを感じる状況になっています。投資適格の中でも、一番低い格付である債券(BBB格)が全体の7割、残りは投機的な債券です。

 野村インド債券ファンド(毎月分配型)が投資する債券の格付け


というか、BBB格付けの債券も、いつ何時BB格以下に落ちるから分かりませんからね。基本的に、投機的な債券と思った方が無難では無いでしょうか。

債券の利回りを見ると約6%ありますから、確かに高いリスクが内在している事が伝わってきます。これに為替取引のプレミアム収入も合算すると、10%近い値になります。

野村インド債券ファンド(毎月分配型)の想定利回り


一般的に債券投資というのは安全資産への投資という認識ですが、野村インド債券ファンド(毎月分配型)はとてもそのようには呼べず、安全からはほど遠い状況かと思います。

こんな利回りを期待するというのは、もはや債券投資なんかではなくて、株式投資と同じようなリスクを引き受けていると考えるべきです。



野村インド債券ファンドの、過剰なレベルの分配金について

上記の通り、ポートフォリオ全体の利回りは、9%近くあるとの事。しかし、投資信託としての分配金利回りは15%まで上昇しているので、明らかに過剰分配が行われています。

設立時には50円程度だった分配金も、徐々に増額を続けて、2014年度後半からは毎月150円もの分配金を出すまでに至っています。2013年には870円もの過剰な分配金を放出して、分配金の利回りが上昇し、世間の注目でも集めたのだろうと推測されます

野村インド債券ファンド(毎月分配型)分配金履歴


2013年に1度だけ発生した、900円近い分配金の影響もあって、分配金利回りがジェットコースターのような動きをしています。どちらにしろ過剰分配の方針が強まり、継続中です。

2015年4月末で14%の分配金利回りであり、今後も高い水準を維持する事かと思います。ますます今後、資金が集まってしまいますね。

野村インド債券ファンド(毎月分配型)の分配金利回りの推移


ただし、過去1年間の価格上昇も含めた運用成績は約23%のプラスと、債券としては非常に大きな値となっています。

当期間の分配金利回りは約14%と異常な高水準ですが、運用成績が好調な為に基準価額が上昇してしまっています。どんなに過剰な分配金を出しても、相場環境が良いと、腐ったものに蓋をしてしまいますね!!

実際に分配金の内訳を調べると、当期の収益、つまり配当収益等で補えきれていないですよね。かなりの頻度で、分配準備積立金から資金を放出している状況です。こんな状況なのに、高利回り部門で最優秀賞を取るのは、ある意味詐欺的なのではないかなと思います。

野村インド債券ファンド(毎月分配型)の分配金の明細



債券への投資は、本来は安全資産への投資

基本的に、新興国の1つであるインドの債券に集中投資するよりも、リスクを下げながら地域の分散を行いつつ、利益を享受すべきかと思います。

インドのような新興国に投資すると、いかにも儲かりそうな気になるでしょうが、先進国全体に広く分散投資が可能なSMTグローバル債券インデックスオープンなどかをチェックしてみると、そのあなたの考え方がマトモではない可能性があることを、下記の図が示唆しています。

野村インド債券ファンド(毎月分配型)と世界分散の債券インデックスファンドとの比較


コストの削減ができて、地域の分散もできて、さらには先進国債券を利用する事によるリスクの低下(価格の変動も緩やかになっています)も実現できます。

SBI証券の定期売却サービスを利用すると、過剰分配も気にしなくて良いですから、あなたのライフスタイルに合わせて資金を取り崩した方が、よっぽど健全な資産運用が可能だと思います。



野村インド債券ファンド(毎月分配型)の概要

購入手数料:上限3.24%(税込み)
信託報酬:年率1.7152%(税込み)
信託財産留保額:0.3%
分配金の取扱:年12回
償還日:平成33年11月15日(設定日 平成23年11月30日)
運用:野村アセットマネジメント株式会社

コストが高すぎます。購入手数料がかかる時点で投資する必要は皆無ですし、信託報酬が1%を超えているのも、投資価値が無いと言わざるを得ません。



野村インド債券ファンド(毎月分配型)の購入先

野村インド債券ファンド(毎月分配型)で分配金を得たい場合、ネット証券を使ってでも、下記のように非常に高いコストを要求されます。これではネット証券を活用する意味が無いと言えましょう。

手数料3.24%SBI証券楽天証券カブドットコム証券マネックス証券


 

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