ゆうちょ銀行が売る野村米国ハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)の酷さを解説

野村米国ハイ・イールド・ファンドは、ゆうちょと野村の詐欺タッグ

(2017年4月時点)

分配金利回りの上昇と共に庶民の人気が高まり、資金が集まりだした。純資産総額は158億円程度だがまだまだ増える予感が満載だ。 中身はジャンク債であるハイ・イールド債券に集中投資しており、ハイリスク。本来はこんなファンドを買うような素人投資家の投資対象ではない。運用成績が悪いのにこのコストを取るとは、ボッタクリと言える。

ゆうちょ銀行販売する野村米国ハイ・イールド・ファンド

  • 現状、分配金は不健全な状態で、設立時より分配金が3倍にもなるのも要注意
  • 分配金の詳細を見ると定期収益で補えておらず、タコ足分配が行われている
  • 運用目標に対して、長期的に劣る運用成績

 


ファンドの魅力的な利回りには、それなりのリスクがある

野村米国ハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)の投資対象は、米国ドル建てのハイ・イールド債券です。運用元ではそれを「高利回り事業債」などとカッコ良さげに表現していますね。中長期的に、インカムゲインだけでなく、キャピタルゲインの獲得も目指す運用方針です。

さて当ファンド最大の魅力は、債券から得られる収益が高い点でしょうか。投資ポートフォリオ全体の利回りが7%近くに達しており、株式に投資した場合の年率パフォーマンスに匹敵する水準です。

野村米国ハイ・イールド・ファンドのポートフォリオ特性値


では、なぜ利回りが高いのか・・・答えは簡単で、リスキーな債券に集中投資しているからです。基本的にBB格相当以下のハイイールド債券が投資対象となっており、まさにクズ債券の集まりです。

野村米国ハイ・イールド・ファンドの格付け別配分


特にCCC格は「信用力に重大な問題があり、金融債務が不履行に陥る懸念が強い」と言われており、クズ中のクズを買うようなものですから、管理人がもしも知人に相談されたら「自分で判断できないようなあなたが、本来買うような代物ではない」と、申し上げると思います。

こういったジャンク債は、市場と言うか相場の調子が良い時は「痘痕も靨(あばたもえくぼ)」で魅力的に見えるような気がするものですが、いざ相場が何らかのショックで逆回転を始めると、それこそ急落してあっという間に損しますから、十分に注意する必要が有ります。




投資家が受け取る分配金利回りに、操作の疑いあり

野村米国ハイ・イールド・ファンドには、投資対象になるならない以前に、商品としての致命的な問題があります。下記チャートをご覧ください。基準価額が下落しているのに、再投資したと仮定したチャートの上昇が続いています。

実は資産の取り崩しが大きくなれば、再投資した場合よりもパフォーマンスが劣化します。したがって下記のチャートの2つのラインの大きなかい離は、資産の取り崩しが発生しているのではないかと、強く示唆しているのです。

野村米国ハイ・イールド・ファンドの運用実績の推移


さらに、野村米国ハイ・イールド・ファンドの分配金利回りの推移をご覧ください。このところ分配金利回りの上昇が続いており、17%台にまで到達しそうな状況です。

思い出して欲しいのですが、保有債券の配当利回りは7%程度、ここから運用コストを差し引くと、5%程度になり、どう考えても下記の分配金利回りの水準と数字が一致しません。

「打ち出の小槌」で現金が湧き出るのでもないかぎり、利回りを底上げするために、私たち投資家の投資原資を盛大に払い戻ししていると考えるのが自然です。

野村米国ハイ・イールド・ファンドの分配金利回りの推移


ちなみに、2013年のファンド設立時は55円の分配でしたが、その後100円、120円、150円と段階的に増額している点も怪しいです。設立時から3倍になっていますから、何か運用者側の力が働いたと考えざる得ないです。

その証拠に分配原資の内訳を確認してみると、受け取っている分配金の多くが、既に定期的な配当収益などでカバーできていません青色の分配金に対して、当期の収益(赤枠)は半分以下しかありません。完全に、タコ足分配に移行したと見て良いでしょう。

野村米国ハイ・イールド・ファンドの分配原資の内訳


そのうち基準価額が更に急下降することで、今後の分配金利回りは急上昇し、「分配金利回りが高い魅力的なファンド」と言う事で、余計に販売攻勢がかけられるかもしれません。野村證券はそういう詐欺まがいな商法が大得意ですから、かなりの注意が必要です。(売るのはゆうちょですが)




そもそも運用成績が平凡で、投資する価値が無い

本ファンドは、運用目標となるベンチマーク(あるいは参考指数)に対して、それを上回るリターンを上げる事が宿命づけられている、アクティブ運用の投資信託です。

アクティブファンドに資金を託す判断の一つとして、運用者の腕前が本当にプロとして素晴らしいのかを確認する事を、忘れてはいけません。判断方法は簡単で、ベンチマークや参考指数と運用成績を比較するだけです。

野村米国ハイ・イールド・ファンドの参考指数は、「BofA・メリルリンチ・USハイ・イールド・キャッシュ・ペイ・コンストレインド・インデックス(円換算ベース)」ですので、この指標と成績を比べてみましょう。

運用報告書をよく見てみると、以下の赤枠の通り、基準価額がプラス15.3%なのに対して、参考指数はプラス16.6%となっています。5年間で参考指数に対して8%も、運用成績が劣っているのが分かり、アクティブファンドとしては能が無い事が分かります

(ファンドの分配金を再投資したと仮定しての数字ですから、実際は分配金の「普通分配金」部分にかかる税金の分だけ、更に運用成果は劣る事になります。)

野村米国ハイ・イールド・ファンドの基準価額と参考指数の対比


こんな成績しか上げられていないのに、次の項に記すように、猛烈な高コストを取ります。運用成果が良好ならば説明が付きますが、今回見たように運用成果を上げられず、しかもタコ足分配をしてまで見かけの分配を過剰に出すようなものは、まさしくボッタクリ金融商品の代表格です




野村米国ハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)のコスト

購入手数料3.24%(税込み)
信託報酬年率1.836%(税込み)
信託財産留保額:なし
償還日:無期限(設定日:平成23年7月29日)
運用:野村アセットマネジメント


コストについても、高すぎて話になりません。上の項で、参考指数よりも本ファンドの運用成果が劣ると書きましたが、販売手数料を3.24%も支払っていたら、この数字の分だけさらにリターンが大きく下がります。

そして信託報酬1.8%超と言うのも、バカ高いです。こんなに経費が掛かったら、参考指数に勝てないのも当たり前です。このコストを何の痛みもなく受け取れるゆうちょ銀行や野村アセットマネジメントは、高笑いですよ。バカを見るのは、いつも投資家側なのです。(ま、こんな投資信託を買うのは本当に馬鹿者だ、とも言えますけどね。。。)




野村米国ハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)の購入先

野村米国ハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)をどうしても買いたいのであれば、最寄りのゆうちょ銀行にでも行って、購入手数料を3.24%を支払って、買ってみてください。



 


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