運用の数字が変、欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンド



明らかに主力商品の匂いが漂ってくる投資信託。初年度は6%近くの手数料を窃取する超ド級の高コスト体質にも関わらず、2000億円の資金が集まる。恐らく異常に高い分配金利回りとセールス担当者たちの猛烈な販売攻勢で、庶民の皆様が多数購入されたと思われる。
(2015年4月時点)

●投資してはならぬ教科書的な商品。それが分からないのであれば定期預金で良し。



 


欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンド

※2014/3~2015/3の成績を元に算出

・運用(価格の上昇含む)利回り約6%に対して、現時点の分配金利回りは16%
・チャートで判断すると分配金は不健全な状態、明らかに過剰分配が続いている
・分配金の詳細を見ると、安定収益でカバーできている謎の状況
・売買損失が、凄い勢いで積み上がっている状況が非常に気になる



欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンド(豪ドルコース)は、欧州通貨建ての高利回り事業債(ハイ・イールド・ボンド)からの安定的な収益と、豪ドルの為替取引を行うことによる金利差収益(プレミアム)の2本が、主要な収入源となります。典型的な「複雑な投資信託」の部類に入るタイプですね。

そもそもハイ・イールド債券は、投資不適格債券と呼ばれるリスクの高い代物ですから、この時点で、普通の人が気軽に投資対象にすべきものではないと感じます。

この投資信託はアクティブ運用であり、参考指数として「BofA・メリルリンチ・ヨーロピアン・カレンシー・ハイ・イールド・コンストレインド・インデックス(豪ドルヘッジ・円ベース)」を設定しています。

運用報告書に記載された比較データを見ると、参考指数と同じような成績です。むしろ為替取引の影響がある事を考えると、負けている可能性も高いですね。

欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンドと参考指数との対比

リスクの非常に高い債券を取り扱っていますから、債券利回りは4%と高い水準です。その上、豪ドルの為替取引によるプレミアム収入が約6%とあるために、全体としては10%程度の利回りが得られる事になります。

分配金利回りが異常に高い事もあり、2015年2月27日時点での純資産総額は1860億円と、非常に多くの資金が集まっています。

気になるのは、分配金の内訳です。詳細をチェックすると、なんと安定収益(債券の収益と為替取引のプレミアム収益)で補えているようです。この数字を見て、問題が無いと思わない方が良いですね。

欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンドの分配原資の内訳


次ページで書きますが、決算損益を入念に見ると、売買損益の損失が毎月大きく増加していますから、為替取引の損失が増えている可能性が高いです。表面的に数字を合わせて綺麗に見せているだけの可能性も高いですね。



欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンドの概要

購入手数料:上限3.78%(税込み)
信託報酬:年率1.728%(税込み)
信託財産留保額:なし
コストが超絶に高いです。これが高いと感じられない人は、投資の才能が無いと断言しても良いくらいのレベルです。どうぞご注意ください。

分配金の取扱:年12回
償還日:平成30年10月15日(設定日 平成20年8月11日)
運用:野村アセットマネジメント株式会社



欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンドの購入先

欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンドで分配金を得たい場合、三井住友銀行、SMBC日興証券でのみ、購入することができます。全く買うようなシロモノではありませんが。


 続き:欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンドの評価②


 

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