ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)の評価

(2018年2月時点)

日本を含む世界の株式・債券・金に分散投資する投資信託。注目は、市場環境に合わせて積極的に資産配分の調整を行う点だ。だがしかし、コスト1/10のバランス型インデックスファンドに運用成績に負けており、運用の腕前としてはかなりイマイチだ。このような状況ながら庶民の資金が集り続けているのに驚き。

ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)


  • 分配金利回りの4%が高い数字なのかそうでないのか、判断できないのは困る
  • 猛烈にコストの高い投資信託であり、金融機関が一方的に喜ぶ商品
  • ほぼ同様のリスクで、本ファンドよりも高いリターンの出る投資信託があり
  • 本ファンドよりもコストが10分の1なので、それは投資家が一方的に喜ぶ事に


なお、本ファンドには毎月分配型1年決算型の2種類があります。しかし、両方とも中身は全く同じですから、それぞれについて本ページをご覧いただければ、ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)に関して理解いただけると思います。


 


市場状況に応じて、自動的に資産配分の調整をするらしいのだが・・・


ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)は、日本を含む世界の株式・債券・金(デリバティブ取引を含む)などの複数資産に分散投資をする投資信託です。時間を味方につけて長期で資産を増やすのに、分散投資はとても有効ですので、基本方針にはとても良いと思います。

ただし、市場の環境に応じて資産配分を自動的に変更する姿勢には、問題を感じます。なぜならアクティブに資産配分の調整をしたファンドで、良好な成績を残せたものを見た記憶がないからです。

ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)の資産配分比率


基本的な資産配分比率では債券が7割強ですので、かなり保守的な運用をするようです。株式は2割程度ですから、リスクを嫌う個人投資家には歓迎されそうですね。

・各資産の収益とリスクの見通しを分析して、資産配分比率を決定。
・組入資産や資産配分比率は、適宜見直す。
・為替ヘッジが必要と判断した場合は、為替ヘッジを行う。


上記方針で、資産配分の調整が行われます。2012年2月以降の実績をご覧下さい。株式を最大で4割配分した時期もあり、かなり機動的に変更しているとの印象ですね。

ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)の機動的なポートフォリオの変更



個人投資家に人気があるようだが、身の丈に合わない分配の恐れ


ところで、ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)は個人投資家にとても人気があるようです。純資産総額の推移を見てみると、設立以降、右肩上がりで資金が集まっています。記事執筆時点(2018年2月13日)で、純資産総額が658億円に達しました。

ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)の基準価額と純資産総額の推移


さて、上記のチャートを眺めていて、新たな問題に気づきました。それは、「基準価額」と「分配金を再投資した場合の基準価額」の2つのチャートの乖離が大きくなっている点です。

このような傾向を示すファンドのほとんどで、身の丈に合わない分配金、つまり過剰分配を行っている恐れがあります。現状は月30円の分配が行われており、分配金利回りは4%近いです。ちょっと分配金利回りが高い印象ですね。

ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)の分配金利回りの推移


そもそも当ファンドは債券が5割近くを占めている状況ですし、株式や債券の投資対象地域も、ほとんどが先進国です。信用度の高いセクターに投資をしているので、定期的な収益も少ないはずです。

ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)の資産構成比率


しかしながら、ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド全体でのポートフォリオの利回りが記されておらず、分配金利回りではなくて実質的な利回りがどの程度なのか、全くよく分かりません。

分配原資の内訳をチェックしてみると、分配金を定期収入でカバーできている格好です。冒頭に記したチャートから想像すると、タコ足分配をかなりやっている筈なのですが、実態が分からないですね。

ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(毎月分配型)の分配原資の内訳



リスクに対してリターンが異様に低くて、投資していられない投資信託


「そもそもピクテ・アセット・アロケーション・ファンドの運用の腕前ってどうなんだ?」という疑問が残っていますね。ベンチマークが存在しないので、運用手腕が判断できず、本当に困ったものです。

このままでは宜しくありませんから、資産配分比率ががかなり似通ったインデックス運用の投資信託と比べてみたいと思います。三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)と比較してみます。

為替ヘッジありの先進国債券と日本債券のリスクとリターンは似たようなものですから、そう考えると、この両者は比較対象、あるいは代替え先としては非常に検討に値すると思います。

資産クラス ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(ノアリザーブ) 三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)
株式 20% 30%
日本債券 0% 55%
先進国債券(為替ヘッジあり) 65% 0%
先進国債券(為替ヘッジなし) 10% 10%
5% 0%
短期金融資産資産 0% 5%


結果は、以下の通りです。面白い事に、両者の5年の標準偏差(リスク)は、ほとんど同じと言って良いような数字です。それに対してリターンに明らかな差が付いているのが極めて印象的です。

ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)とバランス型インデックスファンドとのリターン比較


つまりこれは、ピクテ・アセット・アロケーション・ファンドはリスクを犠牲にしてでも、リターンを平準化しようとしているという事だと思います。そのために非常に高いコストをかけて頻繁に資産配分比率の変更を行っており、果たしてそんな事に何か意味があるのかどうか、とても疑問だなと思います。



ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)の概要


購入手数料上限2.5%(税抜き)
信託報酬年率1.98%(税抜き)
信託財産留保額:なし

分配金の取扱:年12回
償還日:無期限(設定日・平成24年2月29日)
運用:ピクテ投信投資顧問株式会社

これはもう、信じられないくらいにとんでもなく高コストの投資信託と言えます。信託報酬が約2%で上述のような運用リターンですから、コスト倒れしてしまいます

三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)ならば、信託報酬は0.22%ですので、ピクテ・アセット・アロケーション・ファンドの1/10と超低コストです。

どうしても毎月分配が良いという人は、マイパッケージをSBI証券の投資信託定期売却サービスを利用して保有すれば、無分配型の投資信託が自作の毎月分配型投資信託に早変わりします。もはや高コストの毎月分配型投資信託など買う必要が無くなります。



ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(ノアリザーブ)の購入先


どうしてもピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(愛称:ノアリザーブ)を買いたい場合は、以下の2社であれば、購入手数料1%で買い付ける事ができます。

手数料0.5%楽天証券SBI証券


 


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