テルママ式投資法のいい加減さを指摘してみる

テルママ式投資法についての意見が聞きたい

●投稿者:ママ友さん(40代・女性)2014年12月

ママ友達から、「テルママ式」の資産運用方法が、「とても良いらしい」とお勧めされました。下記のようなブログで情報発信をされている方のようです。
http://ameblo.jp/teruyomama/

内容が良く分かりませんが、この方がお勧めしている運用方法にメリットがあるのでしょうか?

回答:こんなアホな資産運用は、なかなか思いつかないレベル

ご質問ありがとうございます。テルママさんのブログ自体が、少々難解で理解しにくいのですが、管理人が理解できる範囲内で、ご回答を差し上げたいと思います。

管理人の理解できた範囲でご説明しますと、「テルママ式資産運用」の骨格は、下記のような形になっているようです。


STEP1.毎月分配型投資信託を購入
STEP2.毎月分配型投資信託で資産運用をしながら、毎月の分配金で保険商品を購入(20年間)
STEP3.50年後の80歳には、払い込み済の保険商品(解約返戻金)が、 資産運用によって2倍の価値になっている=これがすなわち、老後資金


なおSTEP2,3の内容は、下記記事を参考に、管理人が理解して整理した文章に書きなおしています。
http://ameblo.jp/teruyomama/theme2-10063578326.html

テルママ式の資産運用方式は、色々と突っ込みどころが満載なのですが、簡単に言うと20年間、限りなく資金が目減りする可能性の大きい金融商品(毎月分配型投資信託)にお金を寝かした後、50年間の運用で2倍にするという事ですね。

では、少しずつ何がオカシイのか確認して参りましょう。


 



そもそも50年後に2倍の価値になる金融商品は、ヘボすぎる・・・

まずは、さきほどのテルママさんブログ記事から、保険商品の年間利回りを調べてみます。
※三菱UFJ投信株式会社のつみたてシミュレーションを利用しました。 http://emaxis.muam.jp/btmu/special/tsumitate/index.html


>>支払い総額2357650円で31才2588220円
>>50才、2357650円が3286440円です
>>80才、老後資金が枯渇した時、2357650は、4639680



上記で、50年間で約235万円が約463万円、つまり約2倍になるとコメントしています。では、投資商品を利用して、非課税で50年間運用した場合の利回りを調べてみます。

テルママ式投資の50年後の金額


つまり、50年間の運用利回りは約1.35%なわけです。

確かに定期預金などの預金に比べて非常に有利に見えますが、資産運用だと考えると、あまりに低すぎる運用利回りです。一般的な金融商品の中で、もっともリスクが小さな国内債券よりも遥かに劣る数字です。

そこで国内債券に超低コストで分散投資が出来る「SMT国内債券インデックスオープン」 を利用した場合を考えてみましょう。同ファンドは約7年間で14.6%程度の運用益がありますから、年率換算すると1.9%程度の利回りになります。

SMT国内債券インデックスオープンの運用成績推移


年率1.9%である超超・安定志向の国内債券のみで、50年間運用した場合の想定リターンは、下記のようになります。

国内債券インデックス投資の50年後のリターン


つまり2倍どころか、2.6倍の価値になる可能性が非常に高いという事。保険商品を利用して、間接費用をがっぽりと保険会社に支払うより、真っ当な金融商品を素直に長期運用した方が、遥かに運用成績が良いという事です。

では、全世界にに分散投資が可能な、代表的な低コストバランス型ファンド、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」を利用した場合でも考えてみましょう。


セゾンバンガード


本ファンドは、8年間で35%程度の運用益です。リーマンショックの、とんでもない荒波を乗り越えて、この成績ですから素晴らしいと思います。年率換算すると4%の利回りという事ですね。

セゾン投信の基準価額の推移


同様に、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドに50年間資金を託した場合の結果を見てみましょう。

セゾン投信・50年後のリターン


50年間で235万円の投資原資が、1730万円になると言う事。2倍を遥かに超える7.3倍です。

一般的に、長期的な株式投資の利回りが7%程度と言われていますから、セゾンのようにリスクを抑えながらの運用であっても、時間を味方につけると非常に素晴らしい結果になる訳です。

このように、超低コストに、だれでも簡単に投資できる金融商品があるのに、保険商品に手を出す理由がどこにあるのでしょうか?



毎月分配型投資信託の分配金を使う事自体がナンセンス

毎月分配型投資信託の分配金を保険料の支払いに充てる点も、デメリットが大きすぎます。 そもそも、分配金が我々の投資原資の取り崩しである特別分配金であった場合は、議論するまでもなく、毎月分配型投資信託の存在が不要です。(大半がこれにあたる)

数%もの高い手数料を払いながら、いったん預けた自分の資金を再度受け取っている訳ですからね。手数料分だけ大損です。

仮に20年程度の間、奇跡的に、純粋に利益だけの分配金を入手できたと仮定しても、毎月分配型投資信託を利用する事は、まったくメリットが無いと断言します。(というか、そんな分配金を受け取る事自体が、有り得ない確率ですが・・・)

過去にも質問コーナーにてご回答差し上げていますが、分配金を使って良質な投資信託に資金を投入する事がマトモでないのと同じですね。

⇒参考記事:分配金で投資信託を買い増すことについてどう考えますか?


非常に不利な状態(高額な手数料が必要になると言う事)で運用している上に、意図しない取り崩しをされる金融商品に資金を20年間も寝かす事は、金融機関にあなたの利益を献上する事はあっても、我々は何も嬉しいことはない訳です。

とにかく覚えておいてください。長期で資産を増やそうという人にとって、毎月分配型投資信託を使うというのは、クレイジーな行為だという事を!

テルママ式投資法
(注:毎月分配型投資信託を使って資産形成するクレイジーさに感動の声が続出しているわけではありません。また、クレイジー・フォー・ユーのポスターと当記事には、何ら関係はございません))



70年後に、保険会社が存在しているのかさえも怪しい

という事で、テルママ式投資法の問題点の指摘でした。書いてみると、ごくごく常識的な判断を書き連ねただけですね。テルママ式投資法に魅力を感じたとすると、あなたのファイナンシャルリテラシーはかなり問題を抱えていると認識しましょう

それと補足ですが、テルママ式投資法で保険を使って50年で2倍のお金を増やすといっても、日本円の価値が今のままだという大前提があります。

もしも年率1%のインフレ(これ、十分にあり得る数字ですからね)、これが起きたとしますと、冒頭のテルママ式の資産倍増計画が、完全に崩壊します。

保険金はインフレに連動して増えるわけではなくて、契約時に約束した金額が支払われるだけですから、50年後2倍やったー!ワーイワーイ!と喜んでいる場合ではありません。

第一、今から20年間投資信託で分配金を受け取って、そのあと50年かけて保険会社を使ってとなると、70年後も保険会社が生き延びていることも前提です。

そんな事、あり得ますかね???? 変な投資話に、常識的な判断ができるかどうか。これがお金の運用を行う上で、実は一番大事な視点だったりします。

(テルママ式が唯一、勝利するシチュエーションがあるとしたら、70年間デフレが続くことくらいでしょうかね?)   ・・・以上、終わり!


2014年12月30日追記:続きの質問が来ていますので、回答しました。
外貨建て終身保険を活用するテルママ式投資法の是非



 

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