現在保有中の投資信託をどうしたら良いのか?

●投稿者:まいこさま(年代不明・女性)2015年12月

通りすがりでこのページに出会いました。私が持っている投資信託の銘柄がひどく叩かれており反省しております。 売ってしまったほうがいいのか、ゆるりと持っていたほうがいいのか不安になり投稿しました。

投資信託、どう?


証券会社:楽天証券
時価評価額合計:601,027円
評価損益額合計:-110,852円



楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)毎月分配型

基準価額 4,008円(2015年12月04日時点)
前週末比率金額 -39円(-0.96%)
分配金コース/保有口座:受取/NISA 評価額(数量):191,679円(478,240口)
評価損益(損益率):
-44,142円(-18.71%)
評価額前週末比:-1,865円


好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコース

基準価額 4,208円(2015年12月04日時点)
前週末比率金額 -63円(-1.48%)
分配金コース/保有口座:受取/NISA
評価額(数量):240,716円(572,043口)
評価損益(損益率):
-24,140円(-9.11%)
評価額前週末比:-3,604円


世界経済インデックスファンド

基準価額 20,310円(2015年12月04日時点)
前週末比率金額 -144円(-0.7%)
分配金コース/保有口座:受取/NISA
評価額(数量):1,152円(567口)
評価損益(損益率):
+152円(+15.15%)
評価額前週末比:-8円


日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)

基準価額 4,963円(2015年12月04日時点)
前週末比率金額 +32円(+0.65%)
分配金コース/保有口座:受取/NISA
評価額(数量):167,480円(337,458口)
評価損益(損益率):
-42,722円(-20.32%)
評価額前週末比:+1,080円

お恥ずかしいですがよろしくお願いします。


 


回答:ボッタクリ投資信託は、直ちに売却が正しい選択肢

まいこさま、詳細な情報のご連絡、ありがとうございます。現状を確認できるご質問をお寄せいただける人は、実はけっこう少なかったりするので、それだけで感心してしまいました。

本来、きちんとしたご性格の方だと思いますので、投資の勉強をしていただくと、何の間違いもないような個人投資家になれるのではないかと直感します。



保有4本のうち、3本は投資に値しない投資信託

さて今回、購入されている投資信託のコストを、まずは確認してみました。コストを見るだけで、世の中の大半の投資信託を選別することができます。以下。

(購入手数料は楽天証券の場合、信託報酬は税込みです)

ファンド名 購入手数料 信託報酬 信託報酬10年分
楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)毎月分配型 なし 1.512% 15%
好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコース なし 1.9204% 19%
世界経済インデックスファンド なし 0.54% 5%
日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース) なし 2.2444% 22%



まず購入手数料。最低限、ここはゼロでないと話になりません。その点では合格です。次に信託報酬。本の数%の差にしか見えないでしょうが、ここが天と地の境目です。

信託報酬が1%を超えるものは、絶対に購入してはなりません。このコストを10年累計すると、どうなるかを考えてみてください。

上記の表の、赤い文字の部分を見れば、一発で分かりますね。保有するだけで、まいこさまの資産の20%が経費として消えてゆく投資信託など、資産形成でも何でもありません。これは金融機関にいいようにボラれているだけで、お金を捨てているようなものです。

と、こう書きますと、「高いリターンを得られれば別に良いではないか?」とおっしゃる人も出てきます。しかし、この手の高コスト投資信託のほとんどが、低コストのインデックスファンドに勝てないのも現実なのです。

具体的に見てみましょう。楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)好配当グローバルREITプレミアム・ファンドは、世界の不動産市場に投資する投資信託です。(楽天のファンドは米国1国ですが、この違いは無視します)

不動産に投資するだけではなく、さらなる収益の上乗せを目指して、ブラジルレアルのような金利の高い通貨を組み合わせるような、ギャンブルまがいの投資もしています。

(好配当グローバルREITファンドなどは6通貨もの為替取引と、ギャンブル的な取引の代表格のようなオプション取引を抱き合わせています)

ではそれらのギャンブルまがいの投資信託を、信託報酬が0.6%ほどしかかからない、コストの安いインデックスファンド、SMTグローバルREITインデックス・オープンと比べてみることにしましょう。当然、ギャンブルトレードなど一切していないファンドです。




はい、結果は腰を抜かすような状況ですね。なんと、楽天USリートよりも約4割、好配当グローバルREITよりも約5割も、コストがかからない投資信託のほうが、比較するのもアホらしくなるほど運用成績が良いのです

ちなみに、「でも分配金受け取っているし・・・」と思うかもしれませんが、上記のグラフはその分配金を全て再投資して、途中で抜かれるはずの税金が一切かからないと仮定してのものです。そんな好条件で比較してこの惨敗なのです。

世の中では、お金を出したのにサービスを受けられない事を「詐欺」と呼びます。また、出したお金に見合わないほどレベルの低いサービスだった場合は、「ボッタクリ」と呼びます。つまり、上記の超高コストリートファンドは、典型的な「ボッタクリ投資信託」なのです。

念のため日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)も見てみましょうか。日本株に投資するファンドですから、やはり低コストのインデックスファンド、SMT TOPIXインデックス・オープン(信託報酬0.4%ほど)と比べてみましょう。




・・・呆れてものが言えないほどの、ボッタクリ感満載ですよね。やはりなんと、3年間で5割も利益が少なくなってしまっています。本来得られるはずの利益が得られていない、これは大変な機会損失です

管理人は今回のような複雑な仕組みを組み入れている投資信託を色々と見てきましたが、全て一様に、極めてヘボイ運用成績のものばかりです。これについては、人気の投資信託でも運用成績はヘボい実例集をご覧下さい。

また、上記で取り上げた3つのボッタクリ投信は、実は明確な運用目標(=ベンチマークと言います)が存在しない、欠陥とも言えるファンドです。この手のファンドについても、ベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞにまとめていますので、あわせて参考になさって下さい。

なお唯一、世界経済インデックスファンドだけは、非常に低コストの良質な投資信託です。これ1本で、全世界の株式や債券に分散投資できる投資の王道とも言える投資信託になっており、長期・国際分散投資に向いています。



毎月分配型投資信託は、NISA口座のメリットを最大限活かせない

ところでまいこさまは、今回の投資は全てNISA口座を活用していますよね。このNISA口座、毎年の損益が通算できない代わりに、発生した利益は全て無税にしますよ、というのが特徴です。投資で利益が出た場合は2割強も税金に持っていかれるのですから、これがタダというのは非常に大きいです。

で、そのせっかくのNISA口座を、毎月分配型投資信託で埋め尽くしてしまっているのは、実にもったいないことだと思います。

え?分配金に税金がかからないから良いでしょ?」と思うかもしれませんが、毎月の分配金のうち、相当な部分が「元本払戻金(特別分配金)」となっているはずです。お手元に楽天証券からの「収益分配金のご案内」をダウンロードして、一度よく確認してみてください。

⇒参考:普通分配金と特別分配金の違い


参考までに管理人も、試しに新光US-REITオープンを購入して、元本払戻金がどれほどの大きさなのか確認しています。現状、分配金のなんと36%も、元本払戻金でした。

NISA口座は本来、利益を最大化するために使うものです。それなのに4割もが元本払戻金になるという事は、全体の6割しか、NISA口座のメリットを受けられないという意味になります。・・・実に、バカバカしいことになっています。

なお、世界経済インデックスファンドについては、分配金は全て普通分配金です。また、どうしても分配型のファンドに投資したい場合は、カモにならないための分配金のもらい方ページより、分配型の「上場投資信託(ETF)」で一生、分配金を得る方法をご覧下さい。

なお上記ページ、後日書き直す予定ですが、上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型も付けくわえる予定です。

投資家も、「何となく儲かりそうだから」の考えを捨てるべし

さて、今までに主として金融機関側に起因する問題点を指摘してきました。お読みいただくと、なるほど~と感じる事と思います。しかし一方で、投資家の側にも問題点はあります。



まず、一体何をしたくて投資信託を買うのか考えよう

投資信託を買うのですから、資産運用によって資金を増やしたいというのは、どなたも共通する目的だから分かります。

しかし、では一体なぜ、まいこさまは米国の不動産や先進各国の不動産、あるいは世界の高配当株を買うのでしょうか。あるいは、そこにどうして、ブラジルレアルだの6か国の通貨だの、オプション取引を組み込む必要があるのでしょうか?

ここからは想像に過ぎませんので、気分を害されましたら申し訳ありません、まず初めに謝罪をしておきたいと思います。

投資信託の処分


おそらく、この手の投資信託を購入する個人投資家は、ほとんど何も考えずに、「何となく儲かりそうだし、買っている人も多そうだし」程度の理由なのだと思います。

でなければ、金融機関の関係者で、投資信託について詳しく知っている人ほど絶対に買わない、あの種のボッタクリ投資信託を買う訳が無いからです。今まで見たように、少し合理的に考えれば買う理由が皆無と分かるものを買ってしまうとしたら、これは本当に中身を知らない、あるいは確認しないで、漫然と買い注文のボタンをクリックしているだけなのでしょう。

このような行動は、「投資」と言えるのでしょうか? 何となく儲かりそうなファンドを次から次へと買っては乗り変え買っては乗り換え、この繰り返し。これでは日本人の多くが忌み嫌うような欧米のヘッジファンドと、結果的にはやっていることは全く同じになります。(違うとしたら彼らはもっと緻密にやるが、日本の個人投資家は適当にやるという事です)

このような投資家が存在するという事は一方で、金融機関にとって「よい金づる」が日本各地に転がっている事を意味します。本来資産運用でお金を増やすべき投資家が、実は金づるとなって、金融機関あるいはその関係者の資産を増やす事につながっています。

こんな事はあってはならないので、まいこさまにおかれましては、ご自身にとって、どのような投資スタイルが望ましいのか、深く考えて頂ければと思います

当サイトでは、多くの人にとって「ベターな選択肢」になりうる、インデックス投資を姉妹サイトにおいてお勧めしています。

ただし、投資に「これぞ!」という正解はありません。(毎月分配型ボッタクリ投資信託を買ってしまうという「間違い」は厳然と存在しますが) インデックス投資も、人によって合う合わないがハッキリしていますし、人に推奨しておきながらも管理人は不動産投資を実行しています。

投資と言うのは、今この瞬間にやらなくてはならないようなものではないため、ご自身の考えが定まるまでは新規の投資を控えて頂いて、さまざまな投資の勉強をなさるのも、良いのではないかと思います。



少なくとも、ボッタクリ投資信託は損切りしてでも売却

さて、「説教」はこれまでにしまして、現在の問題点の解決策です。すでに明らかなように、コストばっかり削り取られてちっともリターンの良くない「ボッタクリ投信」は、直ちに売却する以外の選択肢はありません。ボッタクリにあって、でもそれで良いという人がいたとしたら、場合によっては精神科の領域に踏み込む事になります。

もしもこの時、損切りに大きな苦痛を感じるのであれば、当面、すでにご紹介したSMTインデックスファンドに乗り変えて頂くと、投資そのものが連続することになるので、損切りでも何でもありません。実態的には、含み損を抱えたままとも言えます。

この時、SMTインデックスファンドの方が基準価額が高いから高値掴みかもしれないと感じるのであれば、それは完全に誤解ですので「基準価額が安い方がたくさん口数を買えてお得!」は本当か?あたりをお読み下さい。

くれぐれも、暴落で投資信託が酷い事になっているが悔しくて売れませんのような、妙な考えにならないようにしていただきたいと思います。

今後の投資スタイルが定まるまで、損切りするだけでも全く問題ありません。たかだか10万円ちょっとの投資の損失など、投資の世界では蚊に刺されたようなものですから、お気になさらないでください。

世の中には退職金をつぎ込んで、数百万単位で毎月分配型投資信託を買ってしまう人がたくさんいるので、この程度で気がついて超良かったと考えるべきでしょう。あるいは、「なるほど投資というのはこういう世界なのか!」というのが実体験として分かる、という方がはるかに重要かもしれません。

何度も繰り返しになりまして本当に恐縮でございますが、とにもかくにもご自身に合う投資は何なのかを考えることが先決です。そして、投資信託以外にもたくさん世の中に転がっている、非合理的な金融商品には絶対にカモにされないようにして下さい。

以上が、管理人からのアドバイスになります。分かりにくい点があれば、再度ご質問ください。投資は自分のスタイルが定まると、今までの悩みが嘘に感じられるほど、本来、シンプルな世界です。迷ったら、シンプルイズベスト!と頭の中で繰り返してみてください。



 



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