アジア好利回りリート・ファンドの分配金が減った件

アジア好利回りリート・ファンドってどうなんでしょうか?

●投稿者:Kazzさま(年代不明・男性)2016年6月

アジア好利回りリートの分配金が200円から130円に下がりましたが、今後どうなるか予想できますか。



 

回答:その話し以前に、分配金そのものが無茶苦茶です

ご質問頂きました件、たった一言のご質問ですが、本当ならば2時間くらいかけて説明しないとご理解いただけないような内容です。もちろんそんな時間は取れないと思いますので、何とかこのページでご説明したいと思います。



あなたが受け取っている分配金は、利益でも何でもない可能性が大

いったい今すでに購入されておられるのか、それともこれから購入しようと思った矢先に分配金が減額になって驚いたのか、どちらなのでしょうか? ここではすでに購入されていて、減額に焦ったという事で話しを致しますね。

1万口当たり200円の分配があった投資信託ですが、そもそもこんな高額な分配金そのものが、無茶苦茶以外の何ものでもありません。まやかしとしか言えないものです

下記、直近の運用報告書に掲載されている、分配原資の内訳です。分配金が200円だった頃に、その分配金が利益からねん出されているのかいないのか、おおよそ見ることができます。

アジア好利回りリート・ファンドの分配原資の内訳


200円の分配をされているのに対し、毎月の利益はたったの30円前後です。じゃあ残りの170円はどこから出ているのか大いに疑問ですが、基本的にはあなたの元本が取り崩されて分配されている可能性が大です。

言うなれば、コンビニのATMで銀行の貯金を引き出して、「わーい!これは利益だ!儲かったぞ!!」と勘違いしているのと全く同じです。

元本払戻金は以前は特別分配金と呼ばれていました。毎月分配型投信は非常に多くのファンドで、普通分配金よりも特別分配金の方が多いという、大問題を抱えています。お手元に届く資料を見ればどの程度が元本払戻金なのか分かりますので、目を通してみて下さい。

なお、一番最新の月の内訳を見てみましょうか(130円に減額される前の月です)。下記、200円の分配金に対して、リートそのもののインカムゲイン(=賃料収入)は42円、リートの売買益が6円、合計48円にしかなりません。

これに対して200円もあなたに支払うのですから、こんな分配金は嘘八百と表現しても言い過ぎではないでしょうね。

アジア好利回りリート・ファンドの分配原資の内訳(直近の月)


ちなみにアジア好利回りリート・ファンドの保有資産は全て外貨建てなので、リートの運用益48円があっても、円高による差損が353円も出ていますから、本当の運用益はこの月はマイナス305円です。

利益が大きなマイナスであるにもかかわらず、200円と言うとんでもない金額を分配しているのですから大問題ですし、基準価額はすっ飛んで下がります。

という事で、200円であろうが130円であろうが、こんな分配金は無茶苦茶だという事です。下がろうが上がろうが、あり得ない無茶苦茶さなので、意味がありません。

⇒参考:分配金が元本払戻金だらけでゲスノ極み!


なお、リートからのインカムゲインとキャピタルゲインが今後どうなるかという見通しですが、これが分かれば世の中全員、大金持ちです。こういうのを「私は分かる」という人がいたら、それは詐欺師か占い師くらいですから、真剣に耳を傾けてはいけません。

言えているとしたら、景気が悪くなったら収益性は落ちる、良くなったら上向く、ただそれだけです。世界経済が今後どうなるか、専門家だって大半が見通しを外しますから、例えばテレビのコメントなどは話し半分以下に聞いておきましょう。



アジア好利回りリート・ファンドは好利回りなのか?

なぜアジア好利回りリート・ファンドを購入されているのか分かりませんが、本当に「好利回り」なんでしょうかね?

アジア好利回りリート・ファンドの投資対象国月報を見ると、アジア好利回りリート・ファンドの投資先の国は、シンガポール、オーストラリア、香港の3か国で大半を占めており、実質的にはごく一部の先進国のリートに投資するファンドと言ってよいでしょう。

それならば、日本を除く先進国全体に投資している投資信託と比べてみて、顕著に運用成績が良ければ、まあ好利回りと言ってよいと思います。実際のところどうなのか、過去3年で見たのが下記のグラフです。

アジア好利回りリート・ファンドと先進国リート投信との運用成績比較


アジア好利回りリート・ファンドに対して、先進国全体のリートに投資する投資信託、SMT グローバルREITインデックス・オープンのほうが、ほぼダブルスコアで成績が勝っています。

アジア好利回りリート・ファンドは、分配金を一度も出さないで、すべて再投資したと仮定した数字でこの体たらくなのですから、アジアの先進国リートに集中投資する意味などどこにも無かったという事になります。



アジア好利回りリート・ファンドは猛烈な高コストで話しにならぬ

さて、上記のように酷い運用成績で酷い分配金の出し方をしている投資信託が、アジア好利回りリート・ファンドなのですが、投資家の財布から抜き取るお金、つまりコストだけはとんでもなく高いです。

まず、購入時に3.24%もの巨額の手数料がかかります。100万円購入したら、運用を始める前に3.24%もリターンが下のところからスタートするわけですね。(フィデリティ証券で購入した場合は手数料がゼロです)

そして毎年の信託報酬が税抜きで1.73%です。10年間保有したら、あなたの財産が絶対確実に17.3%も減るという意味です。購入手数料を合わせると、なんと2割も、何もしないでも減る訳ですから、個人投資家は泣きを見ます

参考までにSMT グローバルREITインデックス・オープンの購入手数料はゼロで、信託報酬は0.55%です。10年間保有で5.5%しか取られません。

比較にならないほど低コストの投資信託にダブルスコアで負けているわけですから、踏んだり蹴ったりとはまさにこの事ですね。

毎月分配型投資信託は、相場の動向と無関係に、まったく不誠実な分配金を多額に出したり、そもそもコストだけを考えても極めて不利な投資商品です。

どうしても分配金をもらう投資がしたいんだという場合は、カモにならない分配金のもらい方のページをよく読んでいただいてから、やって頂くと良いでしょう。



 

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