アムンディ欧州ハイイールド債ブラジルレアル建てってどうなんでしょうか?

●投稿者:はるさま(年代不明・女性)2016年6月

母親が野村證券にて、投資信託を勧められ銀行に預けるよりはいのでないかということでやってみようと思うと言われ、野村證券に話を聞きに行きました。

私も母親も投資信託には全然知識がなく、野村證券の人にお奨めされたのはここでも言われているアムンディ欧州ハイイールド債ブラジルレアル建て毎月分配型というものでした。

アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブレジルレアル)
(ユーロなの?それともレアルなの?いったいどっち???)


とにかく金利がよく14%ほどで1000万預けたら月の分配金が9万円程になる、ブラジルレアルはいまが底値で30円ほどなので為替的にも買いだということでした。(管理人注:営業担当者は、金利ではなくて債券の「利金」が14%と表現した可能性はあります)

10年位の長期的にみれば、分配金と元本を足した額を見ていただければ、確実に銀行に預けるよりは増えます。もしレアルが下がった場合も分配金を受けとるのではなく、そのお金で複利購入していただければ、元本が減ることはありませんと言われました。

ちなみに最初にかかる3.2%程の手数料については説明はありましたが、それ以外にかかってくるお金はについては説明を受けておりません。

私たちの目的はあくまでも、1000万円を預けて元本を減らさずに銀行よりも高い利子を受けとることです

ただ実際、毎月分配金を3万円位利子がつけば嬉しいなと思っていましたが、今回月額9万円という余りにも高い配当金とブラジルという政治が不安ていな国にたいするリスクが怖すぎて、調べて見ました。

分配金と元本を足して見たら確かに銀行に預けるよりは増しではないかと思ったのですが、いかがでしょうか。



 

回答:最低最悪の投資信託、平気で売りつける販売姿勢に怒り

ご質問頂いた件、下記の通り管理人の考えを記します。このような投資信託を、何も知らない人にここぞとばかりに協力に売りつける野村證券、いったいいつまでこんな事を平然と行おうとするのか、非常に怒りを覚えますね。

⇒参考:野村證券の投資信託が、(ほとんど)詐欺まがいだと思われる件

野村證券のアムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブレジルレアル)



アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンドの酷さをまず知る

アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンドそのものが、いかに酷い投資信託なのか、通貨コースがトルコリラコースになりますが、基本的な内容は全く同じですので、まず最初にアムンディ・欧州ハイ・イールド債券ファンド(トルコリラコース)のページをお読みください。

アムンディ・欧州ハイ・イールド債券ファンド(豪ドルコース)も掲載しておりますが、2016年6月時点で、情報がやや古いので、トルコリラコースの方が参考になります。)

上記、トルコリラコースのページを見て頂けると分かる通り、まず真っ先に、こんなものは投資の初心者が買うようなものではないという事です。投資の上達者になったとしても、これほど高コストで野村證券ばかりが大喜びする投資信託など、買う事はありません。



投資の超初心者に、欧州のハイイールド債券を勧めるとは呆れる

上記を読んでもらった後に、補足します。まずはるさまは、なぜヨーロッパのハイイールド債券のような危ないものに投資をする必要があるのでしょうか? ハイイールド債券とは倒産しかねない企業の社債の事を言います。

ふつう、債券と言うのは価格変動がマイルドで比較的安全性の高い資産ですが、ハイイールド債券はリスクの塊なので、株式投資並みの大きな価格変動があります。元本保証に近い商品を望んでいる人とは真逆の商品特性です。

アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブレジルレアル)の値動きのイメージ


しかも、欧州のハイイールド債券だけでも大きなリスクを背負っているにもかかわらず、全く何の関係も無いブラジルという新興国の通貨まで同時に保有して、リスクをさらに拡大させています。

もしもFXトレードをやっているならば分かるのですが、通貨は猛烈に価格の上げ下げがあって、初心者には到底無理な取引です。ましてや新興国通貨なんて、正気の沙汰とは思えない価格変動があるので、そんなものまで一緒に抱え込まされるのは本来異常です。

ハイイールド債券とブラジルレアルのような不安定な通貨を同時保有することで、はるさまは自分では知らないうちに、とんでもない高いリスクを抱えるという事を覚えておきましょう。

下記をご覧ください。青い線は、欧州だけでなく、世界中のクズ債券、つまりハイイールド債券をまとめて指数化したグラフです。3年間の値動きが比較的大きいのが分かります。

赤線がごく普通の債券投資、上場インデックスファンド海外債券の値動きです。先進国債券は安全資産ではありますが、為替変動を受けるので元本保証ではなく、やはり値動きが出ています。ただしハイイールド債券に比べると上げ下げがマイルドなのが分かります。

アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブレジルレアル)と、比較対象の資産クラスの値動きのイメージ


一方、ブラジルレアルの値動きが緑色の線です。3年間で30%以上も下落しているのですから、暴落に近い状況です。(これだけを1000万円持っていたら、3年で300万円を失っている事になります)

青線のハイイールド債券と、緑線のブラジルレアルをミックスしたような値動きになるのが、黄色い線の欧州ハイイールド債券ファンドですね。分配金を再投資したと仮定してのグラフです。3年間で、30%も上昇して喜んでいたのもつかの間、直近1年で一気にその上昇分をすべて失って30%も暴落して、投資成績はプラスマイナスゼロに近い状況です。

投資の初心者が、こんな値動きにはとても心が平静でいられるはずがありません。しかも分配金が都度出たら生活費として使ってしまうでしょうから、実際の基準価額は上記の黄色い線をはるかに下回る酷いものとなります。

成績が変だと思って焦って解約した場合、投資元本などぶっ飛んで減少していますから、その時になって思い知るのが、「こんな事になるなら最初から断れば良かった」です。アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンドのような複雑怪奇なものに手を出した多くの投資家が、このような後悔の念にとらわれていると思います。

そうそう、ついでに指摘しておきたいのが、今全世界の人が戦々恐々として投資を避けている、よりによってヨーロッパへの集中投資を勧めようとした点に、呆れるという事。

23日に行われるイギリスの国民投票でイギリスがユーロから離脱したら、世界の金融市場が激しい衝撃に見舞われます。今回の投資信託の投資対象のユーロ圏のハイイールド債券など真っ先に売られて、かつてないほどの暴落をする事は目に見えています。

幸いな事にユーロ離脱が否決されたとしても、それは単なる結果オーライです。本記事を書いている時点で国民投票の結果は五分五分に近いと予測されているので、そんな中で1000万円をユーロ圏に突っ込む提案は、気が狂っているとしか思えません。

(なお、投資の上級者ならば、もしもイギリスのユーロ離脱が決まって相場が大暴落したら、そこは投資のチャンスだと考えて資金を投じることでしょう。ただしアムンディ欧州・ハイイールド債券ファンドなどには、投資することはないでしょうが。)



分配金は、金利でも何でもありませんから要注意

さて野村證券は、分配金の事を金利と表現していますね。これは分配金を利益と勘違いさせる上手い言い方です。

銀行預金の金利はもちろん、100%利益です。しかも金利を払っても元本は一切減らない。しかし分配金は利益でもなんでもなくて、分配した分あなたの元本(この場合は投資信託の基準価額)がそっくりその分減りますから、金利とは大きく異なります。

しかも14%もの金利が付くなどと言う言葉は、たんなる分配金利回りの事を言っていると思われ、分配金がいい加減なものである以上、こんなものがベースになった分配金利回りなど、数字のお遊びレベルで何とでもできる、超適当なものです。

アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブレジルレアル)の分配金利回り


野村證券の「14%」とは具体的にはどの部分の数字を抽出して行っているのか分かりませんが、直近1年間で見ると、20%の分配金利回りです。しかし、分配金は利息ではないので、決してこの数字に騙されてはなりません。

また、普通分配金と特別分配金(元本払戻金)の違いにも、超気を付けねばなりません。上記の分配金利回りは、すべての分配金をカウントして出しておりますが、実施にどのように分配されているのかを運用報告書で確認すると、下記のような状況です。

アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブレジルレアル)の分配原資の内訳


おっと、アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンドの分配金が急速に減額されて、以前の120円から3分の1の40円にまで減らされていますので、現時点では投資先の収益から分配金をすべて賄えているようです。

ただし、毎月の収益は現実としては40円~50円程度のようです。かつてはこれをはるかに上回る金額を分配したファンドなので、とても今後についても信用することはできません。

なにせ当期の収益を上回る分配は、たんなる元本払戻金であって、自分のお金を自分で引き出して利益と勘違いする行為ですからね。こういうのは投資とは言えません。

⇒参考:分配金が元本払戻金だらけでゲスノ極み!



通貨の予想など、誰もできないのが金融の常識

世の中には株価や為替の予想をする人が大量にあふれていますが、それらの大半(少なくとも半分以上)は、外れています。この点を説明しだすとキリがないので省略しますが、野村證券の一営業マンにブラジルレアルの相場など見通すことはできません。

既にご覧いただいている折れ線グラフの緑色の線が、ブラジルレアルの値動きでしたよね。だいたい下がるたびに、「今が底だと思う」と言うのが営業マンの仕事です。3年で3割下がったから上がるだろうと言うのは、金融商品を売る人間としては、極めて無責任です。

それに、金利の高い通貨は必ず円高になる事によって調整されて、長期的に見ると儲かりも損もしない世界です。この点は、為替取引のページをよくご覧ください。

あわせて、ブラジルレアルの為替取引のページもお読みください。ブラジルレアルなんて1年で4割くらいの損失も起こり得るのですから、私だったらこんなものには絶対に手を出しません。

つまり、こんな危ない爆弾を抱えている投資信託など、毎日お腹に不発弾を抱えて生きているようなものですから、とても買う気にならない代物です。



確実に銀行より増えるとは、金融庁に通報してもよい言葉

それから、野村證券の営業マンは、10年も持てば確実に銀行預金より増えると断言しているようですね。銀行預金は無リスク資産と呼ばれて、文字通り全くリスクがありません。

それに対してアムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブラジルレアル)は、数ある投資信託の中でもかなりのハイリスクです。

何かのきっかけで相場が大暴落でも起こしたとしたら、10年経っても元本を回復できないダメージを負う事は十二分に考えられます。

だいいち、元本保証でもない商品を売る際に、「確実に銀行預金より増える」などと説明するのは、法律違反です。もしもこれを録音して金融庁にタレこみしたら、野村證券が行政処分される可能性があるほど、言ってはいけない悪質な説明です。

野村證券の営業マン



あなたが抜き取られる膨大なコストに、目を向けて下さい

それに、コストの話しも誤魔化しているようですね。まず購入手数料の3.2%とは話になりません。1000万円の3.2%は、実に32万円です。アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブラジルレアル)を売りつけると、一瞬にして野村證券は32万円が転がり込みます。

一方ではるさまは、まだ運用が始まる前の元本が、一気に32万円減るという事です。今どきネット証券を利用すれば手数料など無料になるご時世、これがどれほど無駄な事かよく考えてみましょう。

高コストの投資信託は、投資元本からかなりの費用を取られる


そして野村證券の口車に乗って10年も持ってごらんなさい。年間1.76%もの信託報酬が必要な、非常に高コスト投信です。10年間で、17.6%もあなたの元本からお金が抜き取られることを意味します。1000万円投資したら、年間17万6000円、10年間で176万円です。

購入手数料と信託報酬を合算すると、保有しているだけで1000万円の投資元本に対して208万円、実に20%以上が絶対確実に減少します。野村證券がどれほどこの投資信託をはるさんに売りつけたいのか、分かりますよね?

そしてアムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブラジルレアル)に投資するという事は、10年で絶対確実に減少する20%をはるかに上回る成績を収めないと、リターンが出ないという事です。こんな無理ゲーのような投資は、やってはいけません(投資とは言えない)。

なお、コストの話しではありませんが、アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブラジルレアル)には、ベンチマークも存在しません。

ベンチマークの存在しない投資信託は、運用成績が良いのか悪いのか判定不能なクズファンドですので、その意味からも買ってはなりません。



そもそも、投資の勉強をしないで投資しようという考えが誤り

さて、野村證券のひどすぎる営業に批判的な見解を示してまいりましたが、最後にはるさまに対しても、苦言を呈しておきたいと思います。

まず真っ先に知って頂かないといけないのは、元本を減らさずに銀行よりも高い利子を受け取りたいとの事ですが、世の中そんな美味い話は一切ありません。もしもあると言ってくる人がいたら、それは詐欺師かそれに近い人間ですから、十分注意しましょう。

はるさまのような考えをする人は非常に多く、これが証券会社の営業マン、あるいは投資信託を売りつける銀行マンの、大いに付け入る隙となります。

投資の減速


たんなる貯金は、何も考えなくても失敗する事はありません。なぜなら完全に無リスクの世界だからです。しかし、投資はそうはいかない。はるさまの大失敗は、その他の投資家の利益になります。

投資の世界は、勉強しない人は必ず負けて、勉強した人の「養分」となる世界のです。少なくとも、よく分からないと言いながら、赤の他人が持ってきた「儲け話」に乗っかるような人に、勝てる世界ではありません。

勉強していない人が勝った勝ったと自慢している場面に出くわしたならば、それはパチンコでたまたま当たりが出たのと全く同じ世界ですから、無視してください。

今回のはるさまのニーズをお聞きすると、「元本を減らさないのが最優先」という事ならば、極力金利の良い定期預金を探して、都度都度預け替えをするテクニックで乗り切るのが一番だと思います。

当サイトの姉妹サイトである、定期預金の鬼にて、高金利定期預金を探していただければと思います。よく耳にする銀行ではなく、信用組合などではまだまだ高金利定期預金が存在します。

例えば管理人がつい先日預け入れしてきたのは、なんと北朝鮮系の信用組合、ハナ信用組合です・笑。関東地方の人限定ですが、2年で0.45%という、びっくりする金額です。

ここに1000万円預けたら、2年で9万円も利息が付くのです。アムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブラジルレアル)を購入するとコストだけで2年間に50万円を抜かれた挙句、投資で損失を出す危険性を抱えます。

そんな状態で生活するより、どちらがよりはるさまのニーズに合っているのか、よ~く胸に手を当てて、冷静に考えてみましょう。


ちなみに北朝鮮は怖いと感じるでしょうが、この銀行に行くと拉致されたりするわけではありません・笑。私から見たら、猛烈に金を抜き取られて、しかもリスクの塊であるアムンディ欧州・ハイイールド債券ファンド(ブラジルレアル)のほうが、比較にならぬくらい怖いです。

なお、どうしても投資をしてみたいという事であれば、投資が趣味の人やほぼ仕事に匹敵する人以外は、超低コストの投資信託を活用した、長期・国際分散投資がベターです。同じく管理人の姉妹サイトになりますが、インデックス投資の始め方をご覧ください。



 

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