定期預金の代わりに投資信託を買わされました

●投稿者:まいこさま(20代後半・女性)2016年7月

突然失礼します。お恥ずかしいのですが金融に関する知識が全くないため、ネットなどで調べようと思ってこのサイトにたどり着きましたが自分では理解出来ないことも多く相談させて頂きたくメールさせて頂きました。

去年の3月普通預金から定期預金にしようと銀行に行き、投資信託を勧められ、リスクの説明もされましたがその方が得なのかな…とよく理解もできないまま事の重大さも分からず契約をしてしまいました。

世界優先証券ファンド2015.04(ヘッジあり) 400万円
LM・アメリカ高配当株ファンド(毎月分配型) 100万円


今すぐ解約した方がいいのでしょうか?どうしていいか分からず今に至っています。本当に無知な者の質問でご迷惑かもしれませんがご回答頂けたら幸いです。

管理人注:上記、最新情報に更新していないものもありますが、基本的な内容は変わりませんので、みなさま必ずお目を通していただきたく。優先証券ファンドについては、SMBC世界優先証券ファンドの販売姿勢に怒りを感じるも同時にお読みください。)


 

回答:投資信託を結婚相手だと考えると簡単に判断できる

ご質問、ありがとうございました。投資は自己責任ですから、最終的にはよく分からなかったのに契約してしまったまいこ様に責任があります。しかし、明らかに分かっていないだろうという人に平気でハイリスク投信を売りつける銀行には、開いた口が塞がりません。

投資信託を売りつける銀行員


多くの皆さんは完全に勘違いしています。彼らは善意でやっているのではありません。彼らは、彼らにとって儲かるものを売っているだけです。

もしも善意があるのであれば、100%無リスクの定期預金をする人間に対して、非常にリスクの高い部類の、しかもボッタクリレベルの高コスト投信など売る訳がないからです。

まいこ様に500万円もの「儲かる」ファンドを売りつけた窓口の人間は、契約を勝ち取った瞬間、心の中で最大限のガッツポーズを取ったはずです。社内での評価が高まったはずです。

彼らの利益=投資家の不利益」ですから、金融商品を買う時は、本当に気を付けて下さい。貯金は何も考えなくてもリスクゼロですが、何も考えずに投資をすると、ほぼ全員が損します。考え抜いた人間だけしか勝てない世界ですから、肝に銘じて下さい。

今回と同様の質問も、過去に多数寄せられています。本件の回答をご覧いただいた後に、あわせて下記のQ&Aも、必ず目を通していただけますようお願い致します。

野村のボッタクリ投資信託の売却をどうしたら良い?(2016年6月)
投資信託をどうすれば良いか?問題多発ファンドの処理(2015年12月)
(上の2番目は、たまたま同じ「まいこ」さまと言う方からの質問です。)



まいこ様は保有すればするほど、大変な金額を抜かれる

何からお話ししましょうか。そうですね、まずはなぜ銀行員が大喜びするのか、という話しです。これは投資信託のコストの事を考えると、すぐに腑に落ちると思います。まいこ様が購入した投資信託は、以下のように大変な手数料がかかっているのです。

投資信託の償還(運用停止)まで、もう10年切っている状態ではありますが、話を分かりやすくするために、この2つの投信を10年保有した場合に、まいこ様が銀行に支払う金額を、具体的に出してみました。赤字の部分です。(数字は全て税込み)

購入時手数料 信託報酬
(毎年かかるコスト)
仮に10年持っていたら 金額にして
世界優先証券ファンド(400万円) 3.24% 1.6524% 19.764% 79万560円
LM・アメリカ高配当株ファンド(100万円) 3.78% 1.9042% 22.822% 22万8220円
合計(500万円) (銀行により異なる) (どこで買っても同じ) - 101万8780円


なんと!まいこ様の500万円投資に対して、10年間で101万円以上ものコストがかかるのです。これは当然、まいこ様の元本から差し引かれます。こんなものを一体、投資と読んで良いのでしょうか???

運用成績がプラスでもマイナスでもない場合、まいこ様の命の次に大切なお金が絶対確実に20%も減るのが確定しているのですから、呆れます。

逆に銀行は、まいこ様を一度契約させてしまえば、運用期間が終わるまで、完全にリスクゼロの状態で上記のお金を抜き取れるのですから、こんなに美味しい話はありません。しかも投資信託の価格が上がろうが下がろうが、絶対確実に受け取れるのです。

まいこ様が買ったところから価格が上がるか下がるかは、ほぼ半々の確率です。長期で持つほど上昇傾向には行きますが、元本を20%も削り取られるのですから、元本分を取り戻してさらに利益を出さないといけない訳で、こんな無理ゲ―みたいな事は絶対にやってはなりません。



こんなにも高コストのくせに、運用成績は極めてショボい

次に、最新の運用状況のチェックです。それぞれのファンドはベンチマークという運用目標が存在しない、その時点でダメダメな投資信託なので、最も比較対象としてふさわしいだろうという投信を、私のほうでピックアップしております。


●世界優先証券ファンド

比較の前に、用語集で優先証券とは何かも併せてご覧ください。株と債券の両方の特徴を併せ持つので、ここではi-mizuho 先進国株式インデックス(為替ヘッジあり)、及びSMT グローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)と比較します。




1年半の運用を見てみると、わざわざ世界優先証券ファンドなどに投資しなくても、例えば普通にシンプルな先進国債券に投資しているほうがよほどメリットがありますね。

ちなみにまいこ様は3%の購入手数料を取られますので、左側の起点が、他の2つの購入手数料ゼロの投信よりも3%下から始まります。戦う前からマイナススタートです。

ついでに、世界優先証券ファンドのようなボッタクリ投資信託と、ネット証券で購入できるシンプルなインデックスファンドのコストも比べておきます。腰が抜けるくらいコスト差が有ります。銀行がどうして売りたがるのか、ここでもよく理解できます。

購入時手数料 信託報酬
(毎年かかるコスト)
仮に10年持っていたら 金額にして
世界優先証券ファンド 3.24% 1.6524% 19.764% 79万560円
i-mizuho 先進国株式インデックス(為替ヘッジあり) ゼロ 0.49% 4.9% 4万9000円
SMT グローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) ゼロ 0.54% 5.4% 5万4000円


●LM・アメリカ高配当株ファンド

このファンドも米国株と米国のMLPという複雑なものに手を出して、投資家のマトモな判断を難しくさせるファンドと言えます。個人投資家がMLPに手を出す必要性は全くありません。

ここでは素直に、アメリカの株式に投資できるインデックスファンド、SMTダウ・ジョーンズ インデックス・オープンと、アメリカを含む先進各国に投資するインデックスファンド(日本は除く)、SMTグローバル株式インデックスと比較します。


(LM・アメリカ高配当株ファンドは毎月の分配金を分配せず、全て再投資したと仮定した、現実より有利な条件で比較しています。)


またも、どうしようもない運用成績であることが分かります。アメリカの株式に素直にシンプルに投資するのに比較して、3年で17%も負けていて、目も当てられません。こんなひどい成績なのに、銀行が受け取るコストだけは猛烈に高いのですから、呆れます。

購入時手数料 信託報酬
(毎年かかるコスト)
仮に10年持っていたら 金額にして
LM・アメリカ高配当株ファンド 3.78% 1.9042% 22.822% 22万8220円
SMTダウ・ジョーンズ インデックス・オープン ゼロ 0.54% 5.4% 5万4000円
SMTグローバル株式インデックス ゼロ 0.54% 5.4% 5万4000円



以上、見て頂いたように、極めて高いコストを取る投資信託の運用成績は、ほぼ同じ投資対象に投資する低コストのインデックスファンドに比べて、しょうもない成績です。

世の中では、金をとっておきながら全く期待に沿えない商品の事を、「ボッタクリ」と呼びます。まいこ様の買わされた投資信託は、ボッタクリ以外の表現が見つかりません。



解約がいいに決まっている

以上より、誰がどう見ても解約以外の選択肢が無いことが分かります。銀行員は解約されると儲けが減りますから、いろいろ言ってきて思いとどまらせようとします。

しかし、長く持てば持つほど、まいこ様の元本は確実に蝕まれますから、聞く耳を持ってはいけません。どうしても投資信託を買ってくれと言われたら、

同じ投資対象(ここでは為替ヘッジ付きの先進国債券と、米国株式)で、購入手数料が完全無料、なおかつ信託報酬が0.5%以下のものなら買い替えても良い

と言ってやりましょう。それで銀行員は、諦めるはずです。なぜならそのような銀行にとって儲からない投資信託は売っていませんから。

投資信託というのは、どんなものでも一定のコストがかかります。また、長期保有に向いている仕組みです。となると、本来的には国際分散投資をするのが理に叶っています。

もしもどうしても投資をやってみたい場合は、積み立てで国際分散投資をされる事をおススメします。(その場合は別途、ご相談ください)



投資と結婚は似ています

今後、投資などの金融商品を買う場合、それが自分にとってふさわしい「結婚相手」かどうかという視点で考えると、非常に分かりやすいです。

今回まいこ様が「お見合い」で無理やり結婚させられた男は、ふだんからまいこ様の家計から金目の物を抜き取るような、金銭感覚がまるでゼロの男だったと言えます。

家計から金を抜き取っても、仕事でバリバリ働いて沢山給料を稼いできてくれる男なら良いのですが、仕事のほうはインデックスファンドという市場の平均並みの(つまりどこでもいるような平均点並みの男子)に、全く歯が立たないダメ男でした。

こう書くと、いかに最低最悪な男なのかが分かると思います・笑。

投資と結婚


そしてちょっと辛辣な事を書きますと、まいこ様は「この男と別れた方が良いでしょうか?」と相談しているようなものなのです。

ちなみにこの男、ギャンブル依存症で、金を抜き取る癖は治らないと医師の診断を受けています。(=向こう10年間、信託報酬が抜き取られることが確定しているという意味)

それでもまだ、あの男に固執するつもりなのですか、という事です。ダメな男に固執する女には等しく不幸しか訪れないのと同様、ダメな投資をしてそれを切ることが出来ない投資家は、絶対に報われることが無いのです。

ダメな男と10年も付き合っていると、女としてのレベルも下がります。そんなイメージをしていただいて、利益が出ていても損失が出ていても、さっさとボッタクリ投資信託を処分してしまうべきだと考えます。

当面は定期預金で金利の高い銀行に預け入れつつ、投資をしてみたいのであれば、必ずある程度の勉強をしてから、小額から試しにやってみるスタンスが良いでしょう。間違っても数百万円を「男に貢いで」はなりません。



 

投資信託や分配金、利回り、証券会社などについてのご意見、口コミの投稿

みなさまにお願い当サイトが参考になりましたら、ぜひブックマークやいいねをお願い致します!
★当サイト限定企画スタート★
SBI証券



メインメニュー

投資信託と分配金に関するQ&Aコーナー

目からウロコ・当サイト人気のコラム集

分配金のもらい方