新生銀行に勧められた投資信託で不安になっています

●投稿者:RTさま(年代不明・女性)2017年11月

投資信託、よくわからないまま始めてしまいました。銀行員の勧める10案の中から2つ選びましたが、ボッタクリ投資信託でないかと不安になってます。

・新生・UTIインドファンド
ロボット・テクノロジー関連株ファンド -ロボテック- (注・姉妹サイトで解説)

新生銀行で投資信託を買って不安になる


まだまだ勉強不足で、申し訳ありません。以下のことが本当なら、みなさんは何で投資なんてするのでしょうか? 元本の7割がコスト??

>1.71%という信託報酬がどれほどは快適なのかは、別の見方をすればすぐに判断できます。仮に20歳から60歳まで40年間この投資信託を買ったとすると、1.71×40=68.4%、つまり、元本の7割近くがコストととして金融機関の懐に入る訳です。。



 

回答:投資行動において、人に勧められて分からないまま投資するのはNG

まず大前提、なぜ理解してから買わないのでしょうか?


RTさま、この度は当サイトにご質問頂きまして、ありがとうございました。ご質問を拝見して、「ああ、金融機関からよくやられる典型事例だな」というのが第一印象です。

まず真っ先に申し上げておきたいのは、なぜそのように投資を適当にやってしまうのか、という事です。投資というのは自分の頭で考える行為です。他人に勧められてやるものではありません。ましてや、よく分からないまま購入するというのは、絶対にやってはならない行動です。

近所のスーパーによく分からない食材が売っていたとしても、それを買って健康を害したりすることはありませんが、よく分からない金融商品を買ってメンタルを害する事は日常茶飯事です。

しかも、よく分からない食品を買ってもたかが数百円レベルの損害で済みますが、投資信託などは数十万数百万単位で買ってしまう人が多く、その損害たるや凄いものがあります。

だいいち、分からないものにそれだけの金銭を突っ込む行為がいかに「変」な事か、なぜ皆さんそれが分からないのか、当サイト管理人としては実に摩訶不思議な事だと思っています。

投資信託は国内に4000本~5000本くらいあります。その中で、RTさまにふさわしいものを新生銀行がいきなり10本選び出すなど、全くあり得ません。銀行がどのような投資信託を推奨して来るかは、以前以下の2つの銀行に潜入取材したことがあるので、お読みになって下さい。

三菱UFJ銀行に投資信託の相談をした体験
みずほ銀行に投資信託(NISA)の相談に行った体験


要は、「新生銀行が儲かって美味しい」投資信託を買わせようとするという構造が分からないと、永久にそのような投資信託選びをしてしまうのです。以下のような本を中古で買って読んでみると、理解できると思います。買った人間が儲かろうか損しようが、彼らは知った事ではないのです。


信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識 (講談社現代新書)


現状、今の2つのファンドの運用成績は良好ではあります


さて、今回買う事になった2つのファンドは、運用成績自体は現在のところ良好です。でも、成績が本当に良いのか悪いのか、実は両方のファンドともに運用目標が明確になっておらず、投資家は後々になって運用成績を判断できないという欠点を抱えています。

運用目標=ベンチマークなのですが、ベンチマークが示されておらず、投資判断ができません。したがって当サイトが無理やり強引に比較というのか、チェックをしてみます。

まずは新生・UTIインドファンドです。そもそも何でインドに投資をする必要があるのか、あるいは必要したいのかお聞きしたいところですが、そこは不問にしてファンドのリターンを見てみます。

インド株式指数であるMSCIインド指数(配当込み)に対して、全期間でファンドのリターンが上回っており、敢えてインド株アクティブ投資信託を選ぶという理由になります。

新生・UTIインドファンドとインド株式指数とのリターン比較


新生銀行も、腰が抜けるほどの高コストを正当化出来るような、運用成績が抜群に良好なものを選んできましたね。ただし、インド株投信などは極めてリスク選好の投資家向けであり、リスクの大きさを表す標準偏差の値はかなりの高さである事は知っておきましょう。

新生・UTIインドファンドのリスクについて


しかし、新興国株全体に分散投資をする投資信託よりも明確に高いリターンを出していて、多大なリスクを取って集中投資をした人が報われた形になっています。

次に、ロボット・テクノロジー関連株ファンド-ロボテック-です。こちらも日本を含む先進国や新興国株に投資しながら運用目標が示されていない点で欠陥と言えますが、全世界指数と無理やり比べてみると良好なリターンがでており、今のところは問題ないと言えます。

ロボット・テクノロジー関連株ファンド-ロボテック-と全世界株式とのリターン比較


ただしこちらの場合はまだ運用が1年未満であり、実力のほどが良く分かりません。1年の期間中、指数を下回る時期もありましたから、上記のリターンが本当の実力なのかどうかは、あと数年はウォッチしないと何とも言えないと思います。

いずれにせよ、インド株への投資は猛烈にハイリスクハイリターン投資の代表例になりますし、ロボテックへの投資はロボット関連分野への集中投資になります。

今は全世界的に、近年稀にみる好調な相場の中にいるからこそ、それぞれのファンドはより好調さを増しているのであって、もしも相場が逆回転してリーマンショックのような事が起きた場合、(朝鮮戦争が起きるかもしれませんし)、目も当てられないほど急速落下していきますので、頭の隅に入れておいてください。

とりわけインド株投信などは、リーマンショックの時には74%もの猛烈な下落に見舞われていますから、最悪、そのくらい資産が減る事も念頭に置いて投資をすべきでしょう。

新生・UTIインドファンドの年間収益率の推移


元本云々の話し


元本の7割がコスト」という部分は、補足説明をします。例えばインド株投信の場合、信託報酬は税抜きで1.84%もかかる超高コスト投信です。信託期間が無期限なので、今後もしも40年間投資した場合は、1.84×40=73.6%となり、元本に対して金融機関が抜き取るお金は7割にも達するのです。

ちなみに上記の項で記したSMT新興国株式インデックスなどは0.6%に過ぎず、40年間で元本が受けるダメージは24%にまで低減できます。

つまり、インド株投信は元本の7割以上をコストで抜き取りますから、そのコスト分をはるかに上回るリターンを出さなければならない訳で、運用会社は非常に厳しい戦いを強いられるという意味になります。元本の7割が無くなってその分元本割れするという意味ではありませんので、その点はご注意ください。

しかしながら、アクティブ運用の投資信託の過去のリターンが将来も同様に続くという事は全く意味しないので、だとしたら取られる事が分かっているコストをいかに低くしてやるかが長期投資の肝となります。

金融機関の人間などは、かような超高コスト投資信託は自分ではほぼ絶対に買いません。皆、そういったものを他人に勧めながら、自分たちは低コストのインデックスファンドを堅実に買っているのです。

三菱東京UFJ銀行の銀行員なども、私に高コスト投資信託を推奨しておきながら、自分はそれとは真逆の低コスト投信をネットで購入していましたからね・笑。


買ったは良いけど、ではいつ売るのでしょうか?


新生銀行のようなところで投資信託を買うとき、もう1つ問題になるのが、「ではいつ売るのか?」という問題です。銀行員は買わせることには熱心ですが、買ってしまったらその後のフォローはどうでも良い訳です。再びあなたから手数料を取りたいと思った時にだけ、フォローしてきます。

集中投資にはタイミングが非常に大事になります。タイミング投資はプロでも難しい問題であり、銀行員などは知識ゼロの人を誤魔化して売りつけるプロではありますが、運用面では素人です。

従って、銀行員が上手く出口を説明できないのだとしたら、そもそも購入するときに訳も分からずに買った人が上手に手仕舞う事など出来る訳がありません。

少し前に岡三オンライン証券に取材に行った時、元々顧客にアクティブ運用の投資信託を売っていた元営業担当者は、「アクティブファンドで儲かっている人はほとんどいません」とハッキリと教えてくれました。

要は、たまたま儲かっても、そもそも投資の事を知らないので、次回以降は損してしまって、「上手く行ってトントンですね」という事のようです。一時期売れに売れていた毎月分配型投資信託に対して、そのあまりの売り方や中身の酷さに金融庁が激怒したのもよく理解できます。


話しをまとめてみますと・・・


長々と書いてきましたが、話しを要約すると次の通りです。少なくとも当サイト管理人は、このようなものを投資のメインにすることは100%絶対にありません

・現時点での運用成績は良好である
・ハイリスクハイリターン投資である
・このような投資手法がRT様に合っているかは分からない
・過去の運用成績と将来のリターンは無関係
・購入手数料、信託報酬ともに極めて高コストであり、新生銀行が喜んで売りたくなる商品だ
・いかに上手に売り抜けるかが、このような投資の肝である
・投資の勉強をしない人は、今回上手く行っても次回以降はほぼ必ずダメになる



なお、なぜ皆さんがこのようなものに投資をするかと言うと、ひとえに無知だからです。貯金などは不勉強でも損する事はありませんが、投資の世界では勉強をしない人は、完全にプロから見ると市場の「肥やし」になります。養分としてお金を吸い取られないよう、注意してください。


 
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