投資信託の分配金でインデックスファンドを買えと言う誤解を解く

毎月分配型投信の分配金でインデックスファンドを買えばよい

●投稿者:モトカーさん(47歳・男性)2014年9月

一般的なサラリーマンにとって、 次の2つの投資戦略のどちらが有利でしょうか?

【戦略A】:毎月の給料の中からインデックス投信に1万円を毎月積立投資する。

【戦略B】
定期預金を解約し、毎月分配型投信を購入する。購入額(というか口数)は、毎月1万円が分配されるような金額とする。そして、分配日の翌日にその1万円で、インデックス投信に積立投資する。

戦略Bだと、将来、節税のチャンスと分配型投信の値上がり益のチャンスの2つのチャンスがあります。(あくまでもチャンスです。必ずそうなるとは 言っていません)

戦略Aだと、積立をするインデックス投信だけにしかチャンスはありません。「卵をひとつのかごに盛るな」という
分散投資の大原則からすれば、戦略Bのほうが優れていると私は思うのですが、 堀田様はいかがお思いでしょうか?

ちなみに私は、SBI証券にて、 ワールドリートオープン、ブラジルボンドオープン、 インベスト豪州債券オープン、ハッピークローバ、 カナダドル債オープンの5つを保持し、毎月約2万5千円の分配金があります。

そして今月から、eMAXIS 全世界株式インデックスに 毎月1万円積み立てる設定をしました。 つまり、戦略Bです。有言実行しました。

定期預金を解約したわけではないですが、 前から持っている毎月分配型とインデックス型をうまく組み合わせて、リスク分散をはかったつもりです。いかがででしょうか?

回答:そこに分配型投資信託を挟む意味が分からない

モトカーさん、ご質問ありがとうございました。どうも良く分からないなあと思いながら数日考えましたが、色々と勘違いなさっている点が多いのではないかと思うに至りました。ご回答を記しますので、どうぞ投資の参考になさって下さいませ。


 



チャンスは何回あるのか?

>>戦略Aだと、積立をするインデックス投信だけにしかチャンスはありません。

とのお話ですが、下記の通りになるのではないでしょうか?

項目 毎月分配型投信 インデックスファンド
節税のチャンス 設問の意味なし 同左
値上がりのチャンス この手のファンドの性質上、あまりない 毎月分配型投信よりはある


毎月分配型投資信託が節税になるという錯覚
、でお答えした通り、それは節税のように見えて投資の利益を逃しているだけなので、節税でも何ともありません。ただの還付金です。

それを節税と言うのであれば、インデックスファンドを買って値下がりするのを待てば良い事になってしまいますので、本末転倒です。故に、チャンスではありません。

そうなると、特別分配で自分のお金を信託報酬を支払いながら取り崩す毎月分配型投信よりも、インデックスファンドのほうが当然値上がりの可能性が高いですから、戦略Aのほうが断然有利です。



分散投資に対する、間違った解釈

分散投資とは、1つの対象に投資する事で投資対象の価格が大きく変動するリスクを軽減するために行われる、投資手法の事です。

基本的には個別株式のように、下手すると投資先が倒産して株式が紙切れになって、価値がゼロになるような対象に投資する際に、特に重要になる考え方です。

本ページではとても説明する紙幅がないため、下記のコンテンツをぜひじっくりと見ていただいて、基本をご理解いただけませんでしょうか。

 ⇒バンガードジャパン・加藤元社長の講演(スパゲティチャートのあたり、特に)


投資信託は1個を選ぶだけで、数十から数百の銘柄に投資しているために、すでに分散投資を行っている事になります。

そして出来るだけ地域や投資セクター自体を分散させる事で、さらにリスクを低減させつつ、投資先全体を1つの塊として、全体が成長することで利益を確保する。

分散とは投資信託の銘柄を増やすことではなくて、投資先の資産クラスを増やす事なのです。そこが、モトカーさんの誤解されている点だと思います。(けっこう多くの人が誤解している点です)

モトカーさんの投資している投資信託と、その投資対象を記します。

投資信託名 資産クラス 投資先
ワールドリートオープン 海外リート 北米(アメリカ59%)63% オーストラリア:14% ヨーロッパ(イギリス6%)13%
ブラジルボンドオープン 新興国債券 ブラジル100%
インベスト豪州債券オープン 先進国債券 オーストラリア100%?
ハッピークローバ 先進国債券 北米(カナダ)39%、オセアニア(オーストラリア27%)34%
カナダドル債オープン 先進国債券 北米(カナダ88%)
eMAXIS 全世界株式インデックス 先進国株式
新興国株式
eMAXIS全世界株式インデックスのページを参照


投資金額が不明なので何とも言えませんが、おそらく海外リートと海外債券への集中投資を実施していると言える状況だろうと思います。

アセットアロケーションと言う概念をご存知でしょうか? 次の項とも関連しますが、一度ご自身のアセットアロケーションを円グラフで作成していただいて、どの程度分散がいびつになっているか、ご自身で判定されてはいかがでしょうか?



サラリーマンに適した投資法は?

サラリーマンにとって」と言う設問がありましたので、前項に関連して回答します。

分散投資のデメリットを考えてください。分散投資をやると必ず銘柄(モトカーさんの場合は投資信託の数)が増えてきて、資産管理が大変になります。

モトカーさんのアセットアロケーション(どのような分散投資をしているのかが一目瞭然の表、あるいはグラフ)を算出しようと思ったら、かなり面倒な足し算引き算をしなくてはなりませんよね?

このような事を考えると、手間がなくて、リスク分散でき、利益を限りなく無難に会得したいと考えると、少ない数の投資信託で幅広く世界の様々なセクターに投資しているファンドを選ぶのがベストと言えるでしょう。

例えば、モトカーさんのように本数を増やさなくても、eMAXIS バランス(8資産均等型)を1本購入すれば、モトカーさんの投資している対象の資産クラスを含めて、ベストかどうかは別として、ベターな分散投資が可能になります。

いちいちどのファンドが値上がりしたとか値下がりしたとか考えなくても、全てファンド内で完結して、何も手間がかかることは有りません。

複数の投資信託の買い付け金額や売却金額なども、いちいち計算する手間が大幅に減少します。本業の仕事に差支えがない事が第一ですので、余計な手間やコストをかけずに最低数の投資信託を管理する事がサラリーマンにとって一番効率的であると思います。

(もちろん、資産管理を楽しむとか、自分自身は優れた投資家であると感じているオーバーコンフィデンスの投資家の場合は、多数の投資信託を所有したり、特定の資産クラスに集中投資するのはアリです)


 続き:戦略Bのファンドが本当に優れているのかチェックに続く


 

投資信託や分配金、利回り、証券会社などについてのご意見、口コミの投稿

みなさまにお願い当サイトが参考になりましたら、ぜひブックマークやいいねをお願い致します!
★当サイト限定企画スタート★
SBI証券



メインメニュー

投資信託と分配金に関するQ&Aコーナー

目からウロコ・当サイト人気のコラム集

分配金のもらい方