分配型投資信託のリスクとリターンをチェックする

保有している分配型投信のリスクとリターンを知りたい

●投稿者:LIさま(年代不明・女性)2014年9月

証券会社に、下記の投資信託を勧められるままに購入して、いつも間にか大きな金額を保有するに至っています。

保有している分配金型投資信託の比率があまりに高く、整理整頓しようと思いますが、
それぞれの投資信託にどの程度のリスクがあって、どのくらいのリターンが期待できるのかが分からず、躊躇しています

下記のファンドの、リスクとリターンを教えていただけませんでしょうか?


(1)野村高金利国際機関債投信(毎月) 購入日:2010年5月27日
(2)新米国ハイ・イールド レアル(毎月) 購入日:2009年6月10日 

(3)ピムコ米国ハイ・イールド レアル(毎月) 購入日:2009年10月30日 
(4)米国ハイ・イールド レアル(毎月) 購入日:2009年5月21日 

(5)新エマージング債券 レアル(毎月) 購入日:2010年3月3日 
(6)グローバル・ハイ・イールド 資源国(毎月) 
         購入日:2010年6月21日、2013年10月18日、25日 

(7)グローバル・ハイ・イールド アジア(毎月) 
         購入日:2013年10月18日、11月21日 
(8)JPMザ・ジャパン

(9)NISA口座 :マイロード 
(10)ピムコ・エマージング・ボンドB(H有)

回答:モーニングスターから、気合いでまとめました

LIさま、ご質問、ありがとうございました。それにしても証券会社の営業マンの勧める投資信託は、実に無節操ですね。


(写真は、無節操な人間のイメージであり、実在する証券マンではございません)


資産全体に対して、今回の投資信託を保有がどの程度の利益をもたらすのか、そしてどんなリスクがあるのか、きちんと考えているならば、ここまで偏った資産クラスのファンドばかり推薦してこないと思います。

今回、保有している投資信託が変だ、と気づかれたのは不幸中の幸いです。分配金というまやかしに打ち勝つ理性がしっかりとお有りなのだと思います。


 



まず、保有している投信の年率リターンと標準偏差(リスク)

最初に、本ページをご覧になる前に、投資信託のリスクとリターンの計算方法のページをシッカリと読んでいただければと思います。これが分からないと、当ページは理解が難しいです。

さて、では分析結果を、次の通り公開させていただきますね。モーニングスターを使い倒して、次の通りまとめました。

ファンド名 年率リターン(%) 年間平均リターン 標準
偏差
2011年 2012年 2013年
(1)野村高金利国際機関債投信 -15.7% 15.22 4.9 1.42 14.49
(2)新米国ハイイールド・レアル -5.45 20.73 16.07 4.10 17.56
(3)米国ハイイールド・レアル -5.42 21.83 17.28 4.33 17.46
(4)ピムコ米国ハイイールドレアル -4.59 18.34 16.9 4.07 19.85
(5)グローバルハイイールド資源国 -11.6 33.51 12.75 4.54 19.31
(6)グローバルハイイールドアジア -7.84 33.65 20.88 5.44 14.51
(7)新エマージング債券レアル -4.13 27.88 3.23 3.91 23.47
(8)ピムコエマージングボンドB 4.82 14.0 -7.11 1.98 6.41
(9)マイロード - 8.01 11.68 2.01 3.83
(10)JPMザ・ジャパン 0.4 30.08 79.43 7.23 26.33


数字の見方としては、赤い文字の部分、標準偏差(リスク)と、年間平均リターンを見て頂けると良いです。標準偏差の数字が大きいほどリスクが高く、小さいほどリスクは低いです。

その標準偏差と、年間平均リターンを比べていただいて、標準偏差の数値が低い割にリターンが高いものがリスクとリターンのバランスが良好だと言えます。

なお、それぞれの投資信託の数値の下に、図を挿入しています。表の数値もその下の図も、同じことを表しています。

ただ、難しいのは、上記の表だけでは、その投資信託が良いのか悪いのか、さっぱりわからない点ですね。

また、これらのファンドを売るにしても、売った後にどうするのかという、グランドデザインがはっきりしないと、判断のしようがないのです。



インデックスファンドと比較することで、優劣が分かる

投資信託の良し悪しを判定する非常に大きな判断基準は、市場平均に対して勝っているのか負けているのかを見る事です
(これを理解しない人があまりに多すぎる、この人とかね・笑)

いくら保有しているファンドが利益を出していても、市場平均に負けていたとしたら、インデックスファンドを買っていればもっと儲かっていたという事です。

という事で、市場平均に対する勝ち負けを、インデックスファンドと比較することでチェックしてみようと試みたのが、下記の表です。

ファンド名 トータルリターン(%) リスク(標準偏差)
1年 3年
年率
5年
年率
10年年率 1年 3年
年率
5年
年率
10年年率
(1)野村高金利国際機関債投信 10.97 3.96 - - 11.18 14.49 - -
代替え
上場インデックスファンド海外債券・毎月分配型
13.9 12.9 - - 4.55 9.88 - -
代替え
PRU海外債券マーケット・パフォーマー
13.6 13.2 5.53 4.15 4.76 9.52 9.52 9.61
(8)ピムコエマージングボンドB 11.63 4.75 6.86 - 5.91 7.25 6.41 -
代替え
上場インデックスファンド新興国債券(隔月分配)
13.9 - - - 8.76 - - -
代替え
SMT 新興国債券インデックスオープン
12.5 9.45 6.94 - 9.63 15.3 13.9 -
(10)JPMザ・ジャパン 14.15 31.59 17.89 13.79 25.48 30.79 28.32 26.33
代替え
上場インデックスファンド日本高配当・東証配当フォーカス100(3か月ごと分配)
19.8 18.6 - - 12.4 17.0 - -


検討を始めて、頭を抱えました。というのも、質問者様が保有している投資信託で、市場平均と比較できるものがほとんどなかったからです。

上記表のJPMザ・ジャパンも市場平均と比較できませんが、日本株という事で、無理やり上場インデックスファンド日本高配当と比較しています。(この比較はほとんど無意味)

で、まず最初の結論ですが、比較検討できる数少ない投資信託は、全てインデックスファンドに代用可能です。

赤い数字で示した部分は、より低いリスクでより高いリターンを取れることを示しています。しかも、ここでは書いておりませんが、コストは半分以下に減らせます。

JPMザ・ジャパンは実は、長年市場平均を大きく上回る良質なアクティブファンドなのですが、非常にリスクが大きいですね。リスクをとった結果が、上手くいった例です。

このファンドは他に変えなくても良いとも言えますが、リスクを減らしたい場合は、売却するのも選択肢の一つですね。(資産全体のグランドデザインから判断が必要)



NISA口座のマイロードは、しょうがなくこのままでも良し

マイロードという投資信託は、日本の国債に6割程度、残りを海外債券などに投資する、コンセプト意味不明のバランス型投資信託です。

これは、NISA口座内で買ってしまった点と、信託報酬が1%で個人的には高すぎると思いますが、他に保有しているファンドに比べると断然低コスト、さらには基本的には安全資産に投資するものですので、保有していても良しとしたいと思います



問題は、複雑かつクズ債券を含んだ分配型投信

さて、問題はここです。10本中、6本もの投資信託が、クズ債券であるハイイールド債券に投資していて、なおかつそれとは全く関係のない為替取引を組み込んで、仕組みが複雑極まりない状態の、通貨選択型投資信託なのです。これを、どう評価するかです。


⇒続き:通貨選択型投資信託のリスクとリターンを評価してみる

 

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