初心者でもわかる、投資信託のリスクとリターンの計算方法②

次に、投資信託のリスクを計算してみよう

このページは、リスクとリターンの計算方法の続きになります。本ページでは、リスクについて初心者にもわかりやすいように説明を心がけています。本ページから当サイトに辿り着いた人は、お手数でも上記リンクのページよりご覧になって頂ければと思います。

本ページよりもさらに、専門的にチェックしたい人のために、年間平均リターンと標準偏差の計算方法のページも作っています。こちらは上級者向けなので、初心者や中級者が見ると意味不明になる可能性が有ります。


 


リスク(標準偏差)についてイメージで、まず理解しよう

下記のイメージ図をもう一度見てみましょう。




上記のように年次リターンだけで見ると同じ運用成績ですが、投資信託の価格の推移を見ると 傾向が全く違いますよね。

投資信託Bのように価格の変動が激しいと、売買するタイミングが変わってしまうだけでも運用成績であるリターンが変わってきそうですよね。もちろん、価格変動が激しいと投資する年度によっても、リターンも激変しそうな事は想像出来る事かと思います。

このように、運用成績、リターンにも当然ながら振れ幅(運用成績が良い年もあれば、激悪の年もある)がある訳です。

この運成成績の安定感、振れ幅をチェックする指標が、リスク(標準偏差)と呼ばれるものなんですね。

よく「リスクが高い分だけ、利益になる可能性も高いですよ!!」とのセールストークもありますが、初心者がこのような対象に安易に手を出すと、手痛い目にあう可能性も高いですからね。

さて、まずは一般的に言われるリスク(標準偏差)の概念から説明します。



引用元:All About マネーより(http://allabout.co.jp/gm/gc/438923/
※上記は、年間平均リターン7% 標準偏差20の場合のイメージ図


モーニングスターなどのHPに書いてあるリスク(標準偏差)とは、上記の絵で言うところの、1標準偏差になります。つまり、年間平均リターンに対して±◯◯標準偏差分だけ得る事が出来るリターンが変わる可能性があるという事ですね。

文系人間はここら辺から頭の中に、はてなマークが点灯しはじめるんじゃないでしょうか? でも、この部分をすっ飛ばすと大変な事になります!




「標準偏差が20」だとして、年間平均リターンが7%だとすると、予想年間リターンは7%±20%に収まると言う事です。(最大で27%、最悪でー13%)

リターンが、プラス27%からマイナス13%までも、変動する可能性があるというのは、同じ金融商品とは思えない損益の振れ幅ですよね。

・・・なお、洗練された投資家であれば、同じ金融商品でも27%の利益を取れる可能性が高く、カモ投資家であればマイナス13%の損失を被る可能性が高い、という事でもあります。

さらに注意点として、この1標準偏差(例えば?20%リターンが変わると言う事)に収まる可能性は、約68.3%という事です。2標準偏差(例えば?40%リターンが変わるという事)になる確率は、95%です。

これって、決まっている数字なので、「何で1標準偏差=68.3%なんだ?」と考えると複雑になりますから、そういう確率なんだよ!ということで、暗記してください・笑

それじゃあ納得いかねえ!という人は、下記でも暇な時にじっくりと見てください。
http://www.cap.or.jp/~toukei/kandokoro/html/14/14_2migi.htm


ところで、もっと言うと、世の中では3標準偏差や4標準偏差も起こっていますから、有事の際は想像を絶する価格変動が起こるという事を認識する必要があります


(話はそれますが)
今は相場が良いですが、いざ上記のような事が起こると、中身が毒まんじゅうのよう投資信託は、どんだけ想像を絶する価格変動があるのか?という事です。例えば下記。

 ⇒ピムコ・USハイインカム・ローン・ファンド
 ⇒米国変動好金利ファンドAコース


さて話しを元に戻します。注意が必要な事として「年間平均リターン」と「実績である1年トータルリターン」は別ものです。いや~ もう分かりづらいですよね!!

モーニングスターのウェブサイト見ても、標準偏差は記載されていますけど、年間平均リターンは書いていないようなんです。なぜに?

そこで、管理人の方で年間平均リターンも計算してみましたので、モーニングスターの表記と比べながら理解を深めましょう。


モヤモヤとしたリスクの理解を、例題を見ながら深めよう

SMT TOPIXインデックス・オープンの直近1年のデータで理解

SMT TOPIXインデックス・オープンの、1年間の月次リターンデータ(12個)を利用して算出した「年間平均リターン」と「標準偏差」は、下記のようになります。

2013年9月~2014年8月の1年間の数値です。なお、先述したように、モーニングスターでは年間平均リターンの記述は無いようです。




つまり1年間のデータ(12か月分の月次リターンデータ)から、本ファンドのリターンは4.93%±14.29%になるという事になります。さきほどの振り子イメージ図を利用してみましょう。下記のようなイメージですね。




で、実際に2013年の9月に買って、2014年の8月に売った場合のトータルリターンが下記。つまり、この1年間の運用成績は1標準偏差(68.3%の確率で収まる範囲)内に収まっているという事ですね。




注意して欲しいのは、トータルリターン±標準偏差に収まるのではなく、ある期待リターン±標準偏差の中に納まるという事です。トータルリターンは、ある特定の期間の実績を示しているだけです。



直近3年のデータを使って再確認してみよう

SMT TOPIXインデックス・オープンを、3年間のデータ(36か月分の月次リターンデータ)を使って計算すると、下記のように年間リターンが「5.86%±17.92%の範囲に収まるはずだ!」と言う事になります。(ただし、68.3%の確率で)




では、同じように、振り子のイメージ図を見てみましょう。




実際に、2014年8月売却と仮定した過去3年間の実績リターン(年率)は下記のように20.48%で、今回も、なんとか標準偏差内(5.86%?17.92%)でしたね。




標準偏差等の計算起点が違いますが、参考に過去3年の年次リターンを見ましょう。下記を見ると2013年は、おそらく3標準偏差程度のリターン、2011年は2標準偏差内という事です。

つまり、振り子図で言う所の1標準偏差では収まらず、2標準偏差や3標準偏差の成績も結構簡単に発生しているという事です。2013年のアベノミクス相場は、それだけ凄かったっていう事ですね。

で、ここで認識して貰いたいのは、投資するタイミングや投資時期によって、超簡単に想像を超えるリターンが、良い方向にも悪い方向にも起こり得ると言う事です。

いや~、怖いです。リスク許容度の範囲内で投資せよというのは、そういう意味なんですよ。




結局、長期間のデータが無いと、リスクが分かりづらい

実は標準偏差のデータは、データ数が少ないと正しさがイマイチ信頼できません。下記に5年間まで計算した結果を示します。年間平均リターンや標準偏差にバラつきが出ますね。








上記のように、過去の相場の急落時の実績を含んだ、3年、5年の標準偏差のデータを見ると充分に予測できる数値(2標準偏差以内)になります。

一方、1年のデータに頼ると、上記のように年によっては4標準偏差内になる事もあって、リスクの感じ方が不正確になるかと思います。正しい標準偏差がよく分からなくなるのです

(1年のデータだと

  1標準偏差:リターン : -9.36%以内
  2標準偏差:リターン : -23.65%以内
  3標準偏差:リターン : -37.94%以内
  4標準偏差:リターン : -52.23 %以内


となり過去の最大暴落-41.86%は4標準偏差以内となるから)



リスクを軽視した投資は、それこそデンジャラス

なんだか、色々と難しいお話をしたのですけど、結局はリスク(標準偏差)の値を軽視してはいけない、という事です。

標準偏差20なんぞ、相当大きなリスクを取っている事が分かるかと思います。設立間もない投資信託などは、そもそも予測できるデータなどが存在しないので、危ない橋を渡っている可能性もあります。

 


もちろん、過去のデータは未来を保証する訳ではありませんが、投資対象の今後の傾向はイメージできますよね。投資判断をする指標には、十分に使えます。

という事はインデックス運用型の投資信託を利用すれば、過去の膨大なデータ(ベンチマークそのもの)から、今後のリターンやリスクを想像しやすい事になります。

このような視点からも、インデックス運用型の投資信託を選ぶという事は失敗しづらく初心者向きとも考えて良いでしょうね。(というか多くの投資のプロも、普通に買っています)

ただし、リスク(標準偏差)が小さいという事は、リターンも小さいという事ですから、デッカク稼ぎたいという人はよく勉強していただいて、ガッツリと投資して頂ければと思います。


 




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