カモ御用達、東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド

(2015/8~2016/8の成績を元に算出、2016年8月時点)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の営業力で87億円近くの資金を集めた投資信託だが、中身を精査すると怒りが込み上げてくるようなクソファンド。利回りが異常に高い時点で、カモ向けに計画的に生成された商品である事を認識しよう。しかも分配金が正しく出ているような「カモ」フラージュをしている。コストもバカ高く、不誠実際廻りない商品。

  • 運用(価格の上昇含む)利回り▲1%に対して、現時点の分配金利回りは19%
  • そもそもハイブリッド証券なるものに個人投資家が手を出す必要は無し
  • 運用すればするほど内部で損失が積みあがってゆく無理ゲ―投資信託

 


そもそも個人投資家がハイブリッド証券などに投資する必要は無い

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)ブラジル・レアルコース(毎月分配型)の投資対象は、世界の金融機関が発行するハイブリッド証券です。当ファンド、問題だなと感じる点が多々あるので、順番に説明したいと思います。

※ここではブラジルコースについて評価していますが、他の通貨コースでも本質的なところは全く同じですので、どうかこのページを参考にして頂き、騙されないようにして下さい。

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)ブラジル・レアルコース(毎月分配型)


そもそも、個人投資家がハイブリッド証券などに手を出す必要性はありません。だいいちあなた、ハイブリッド証券の事を知っているのですか? ・・・知らないものに数百万円も投資して良いのですか? 知らない人にお金を貸しているようなものです。

ハイブリッド証券の詳細は、上部のリンク先を見て頂くとして、当ファンドの説明資料を引用して説明すると、以下の通りになります。

簡単に言うと、債券と株式の中間的なリスク・リターンを期待する一種の社債投資です。社債ですから、発行体の信用リスクを引き受けます(会社が倒産したら紙くず同然と言う意味)。

ハイブリッド証券のイメージ


という事は株式同様の大きな値動きがあるのですが、その割にリターンが高いとは言い切れず、割に合う投資とは言い難い側面があります。

企業が潰れるリスクを引き受けてでも元本保証に近い状態をお望みならば、普通に社債に投資をすれば良く、リターンを追求したいならば普通に株式に投資すれば良く、中身がよく分からないハイブリッド証券なるものに投資する必要性など無いのです。

したがってハイブリッド証券に手を出すのは、これを熟知したプロ中のプロか、あるいは全く投資の事を知らない情報弱者のどちらかです。洗練された個人投資家は決してこんなものは買いません。



運用が上手いのかダメなのかの判断基準が無いという致命的欠陥

情報弱者という刺激的な言葉を使いましたが、そういえば情報弱者は、投資が上手くいっているのかそうでないのかを判断する基準は、常に元本が増えたか減ったかだけです。

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)も、買値よりも上昇していれば「凄いな、あー良かった」と感じるだけで、思考停止です。これでは販売側の思う壺です。

買値よりも常に元本が増える事を求めるならば、定期預金か個人向け国債しかありません。投資信託はまさしく投資ですから、常に買値よりも上昇する事を期待する人は、投資信託を買う資格がありません。まずそこをしっかりと考えましょう。

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)の評価


投資信託を評価する絶対的な基準は、ベンチマークを上回るリターンを継続的に残しているかどうか、ただ1点ですアクティブ運用の場合)。他には何もありません。

当ファンドはアクティブ運用なので、ベンチマークよりもリターンが良くないと、テストで平均点以下しか取れない落第生と同じ状態だと判断できる訳です。

じゃあ東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)のベンチマークは何か調べてみると、・・・なんとベンチマーク無しです。

という事は、この「学生」は常に平均点の出ないテストを受けて、「俺は頑張っているんだ」と言い張る人間を見ているようなファンドだと表現することができます。そういう人間を、信用できるでしょうか? 投資信託も同じなのです。

もしもベンチマークが無いとしたら、それは複雑すぎて中身を判定しにくい困った投資信託か、「どうせ投資家はベンチマークなんてチェックしないだろう」という投資家軽視の投資信託かの、いずれかになります(もしくはその両方)。

アクティブ運用の投資信託を買う時は、何度も言いますが、ベンチマークがきちんと分かり、そしてそれを継続して上回る成績を残しているもの以外は、投資する価値は一切ありません。その点からすると、当ファンドには一切、投資する理由など見出せません。

⇒参考:ベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞ


ベンチマークが無いと、販売担当者の説明する、合理的な根拠があるのかないのか全く分からないような適当な話しでしか、そのファンドを判断できなくなります。

例えば最近2,3か月ほど、ブラジルレアル建ての為替取引を取り入れている複雑な投資信託の基準価額が上昇しています。その上昇を良いと判断するのか悪いと判断するのか、全く判断材料が無いのです。

で結局、「買値よりも上回ってきたからOKですよね?」という合理性の無い結論まがいの話しになって、お茶を濁しておしまいになる訳です。

あらゆる商品は、比較検討して良し悪しを判断します。見た目で何となく良いとか悪いとか言っているのは、健全ではありません。当ファンドは、そのような不健全さを持った投資信託と言えます。



分配金を大量にもらっても、内部で損失を抱えていたら意味は無い

3つ目の問題点は、分配金利回りが異常に高い点でしょうか。最盛期には30%近い利回りに達しており、現時点でも20%に近いです。この数字を見て直感的に「変だ」と感じられる人は投資信託でカモになりにくいし、「うわ!凄い!」と感じる人は完全にカモです。

20%の利回りの商品がこの世にあったとしたら、全世界の投資家が日本に押し寄せてきて、日本の証券会社の店頭は大行列でパンクします。しかしながらそんな話は当然聞きませんし、超有名な投資家ウォーレンバフェットもピーターリンチもジムロジャースも、全く興味を示す事すらありません。

それは当然です。分配金利回りなど操作された見せかけの数字だからです。これは頭が良い金融関係者が編み出したトリックだと思いますね。

当ファンドは、配当利回りの他に為替取引とうい「投機」を取り入れる事で、常に高い分配を出すように設計されています。ブラジルレアルコースの場合は、ハイブリッド証券への投資で約4%、ブラジル・レアルの為替取引で約13%、合計で約17%近いインカム収益を得る設計です。

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)の投資先ハイブリッド証券の利回り

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)の総合利回り


こんなにも実質利回りが高い投資をしていれば、誰でも大金持ちになれます。しかし、毎月分配型投資信託への投資で大金持ちになった人の話は聞いたことがありませんし、先のウォーレンバフェットが購入したこともありません。

なぜなら、そのインカム収益を得る一方で、内部で損失を膨らませる可能性が非常に強い商品設計だからです。

例えばいくらブラジルレアルの金利が高くても、それではレアルを買う人が一方的に儲かってしまいますので、実際は為替が円高になる事によって、プラスでもマイナスでもないところに落ち着きます。

これは金融業者ながら誰でも知っている常識ですが、なぜか販売する人はそんな事は教えてくれません。確かに下記の表を見ると、毎月の分配金は毎月のインカム収益でカバーできているように見えます。

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)ブラジル・レアルコース(毎月分配型)の分配原資の内訳


一方で当ファンドの損益をチェックすると、常に合計の損益がマイナスになっています。ここがマイナスという事は、我々の見えないところで内部の売買損失が膨らみ、投資信託の基準価額がどんどんマイナスになる事を示しています。(良質なファンドは、大半がここがプラスです。)

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)ブラジル・レアルコース(毎月分配型)の損益計算書


直近1年間で計算してみると、分配金込みの基準価額の上昇は、1%程度しかありません。それに対して年利20%もの分配金を出していたら、基準価額が下がるに決まっています。つまり、無い袖を振っている状態なのです

手元に届く分配金の内訳書をご覧になり、仮にほとんどが普通分配金だったとしても、運用すればするほど基準価額が下がっていく力が極めて強い性格の投資信託ですから、一時的に値段が上昇するタイミングが到来した場合には、直ちに売り払って逃げ出しておく必要があるでしょう。

・・・それにしても、全て普通分配金だとすると、毎月ガッポリと税金まで取られて、高い確率で基準価額が下がるのですから、踏んだり蹴ったり専用ファンドですね。



円コースなど、全く運用する意味の無いような話し

本ページえはブラジルレアルコースについて解説してきましたが、最後に円コースの話し。円コースはブラジルレアルコースのような余計な投機を行っていない分、少々マシだと思います。

ただし為替取引の代わりに、為替変動の影響を極力避けるために、為替ヘッジを行っています。そもそも、ハイブリッド証券のようなリスクの高めのものに投資しておきながら為替のリスクを無くそうという投資行動が矛盾だと思いますが、まあそういう事になっています。

ここで純粋に、「だったらハイブリッド証券なんかじゃなくて、普通にシンプルに、先進各国の国債に分散投資して為替ヘッジ付ければいいんじゃないの?」と思って、念のために比較してみたのが、下記のグラフです。

もちろん異なる資産どうしを比較しても意味はありませんが、為替ヘッジ付きハイブリッド証券投資の意味の無さが際立つので、載せておきます。

比較した投資信託は、東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンドのたった3分の1のコストの、SMT グローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)です。ついでにSMT国内債券インデックス・オープンも載せておきます。

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)円コースと、先進国債券ファンド(為替ヘッジつき)のリターン比較


いかがでしょうか? 訳の分からないハイブリッド証券なるものに強引に投資などしなくても、先進国債券に為替ヘッジを付けてやるもので、十分だという事が分かります。(というか儲からない代表格の日本の国債への投資でも十分だという結果になっています)

毎月の分配金が欲しい人は、SMT グローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)を、SBI証券の投資信託・定期売却サービスをえば、自分で毎月分配型投資信託を製造する事が出来てしまいます。



東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)の概要

購入手数料:上限3.24%(税込み)
信託報酬:年率1.67384%(税込み)
信託財産留保額:なし
分配金の取扱:年12回
償還日:2021年9月17日(設立 2011年11月8日)
運用:東京海上アセットマネジメント株式会社


仮に10年保有したら、元本のちょうど20%程度が、コストととして金融機関に吸い取られます。こんなもんは、投資とは言えません。典型的な「ボッタクリ商品」と言えるでしょう。



東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)の購入先

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)ブラジル・レアルコースをどうしても買いたいのであれば、悪名高き三菱UFJモルガンスタンレー証券から購入して下さい。

あなたの身銭を切って、彼らををたっぷり儲けさせてあげましょう。これも社会貢献と割り切って、彼らの非常に高い給料の原資にしてあげましょう。


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