人気のアクティブファンド、さわかみファンドから資金流出の理由を考える

あの有名なさわかみファンドで、解約が続いているようだが

当サイトでは、世の中の「毎月分配型投資信託」で本当に価値がある商品はあるのか?という視点で日々調べています。今のところ、マトモな毎月分配型投資信託に出会っておらず(ETFを除く)、日々、腰を抜かすほどの詐欺的な商品に驚いています・笑。

という事は、毎月分配型では無くて再投資型であれば、どれを選んでも良質な金融商品なのかと思いがちですが、そうではありません。

このコラムコーナーでは、一部の投資家から絶大なる人気を勝ち得ている、非常に高い理念を掲げるアクティブ運用の投資信託、さわかみファンド、ひふみ投信鎌倉投信コモンズ投信が、どの程度の実力を持っているのか調べてみます。

理念が高いのはとても素晴らしいのですが、もしも理念と行動結果が一致しなければ、しょせん絵に描いた餅になってしまいます。

ここではさわかみファンドを取り上げ、理念通りの運用成績を残せているのかどうかの確認になります。ただし、理念自体がどれほど素晴らしいものなのかどうかは、評価しえない問題ですので、あくまで運用成績のチェックにとどめます。

もしも理念通りの運用成績が残せていないとしても、それに投資することについて、当サイトは特に意見を持っていません。投資と言うのは、最後はその人の自由な判断に委ねられます。


 

2013年以降、解約が続いている状況

さて、さわかみファンドです。こちら、1999年8月に設定され、庶民の間で絶大な人気が集まり、近年では3000億円を超す資金が集まっています。

ただし総口数が2013年前後から減少に転じていますから、恐らく小口の個人投資家の資金流出(解約)が起こっているのではないかと想像。

基本的にさわかみ投信での直販型ですが、ファンド・オブ・ファンズ形式で、他の投資信託にも組み込まれている影響か、純資産総額自体は減ってはいません。(基準価額の上昇が一番の要因だとは思いますが)



いったい、さわかみファンドの運用成績は良いのか悪いのか

さてさわかみファンドの基本投資方針は、簡単に言うと「長期投資で資産の持続的な成長を狙って運用する」という事です。インデックス型の運用ではなく、投資する時点で割安と思われる銘柄に積極的に投資し、リスクを取る事も厭わない方針です。(要はアクティブ運用)

超低コストのインデックス投資信託に比べて、当ファンドのコストである信託報酬は、高い傾向にあります。記事執筆時点では税抜きで、年間に1%の報酬を支払う訳です。

ある程度のコストを要求するアクティブ型投資信託である訳ですから、運用パフォーマンスは非常に重要になりますよね。

ただし交付目論見書を見ても、残念ながらベンチマークを設定していません。本来ならばここで「欠陥ファンド」だと断定してしまうのですが・笑、さわかみファンドはいわゆる従来のアクティブファンドとは異なる価値観を投資家に提供している特異な存在でもあるので、この点は当サイトとしては何とも申し上げようがありません。ごめんなさい。

一応、設立以来、日本株のみに投資をしている訳ですから、日本全体の株価を示すTOPIXと比較してみましょう。

さわかみファンドとTOPIX配当無しとの比較(10年間)
青線:さわかみファンド、赤線:TOPIX(配当抜き))


上記を見ると、一見さわかみファンドが非常に優秀に見えます。ですが再投資型の投資信託と真の運用成績を比較するためには、TOPIXの配当込のパフォーマンスと比較する必要があります

残念な事にYahoo!ファイナスで、比較に利用できる指標が存在しなかったために、ブルームバーグのウェブサイトを利用して過去5年間の運用成績を比較してみましょう。

さわかみファンドとTOPIX配当込みとの比較(過去5年間)
黄線:さわかみファンド、 緑線:TOPIX(配当込))


さわかみファンドの真の実力をTOPIX配当込のチャートと比較してみると、近年では圧倒的に大敗している驚きの状況でした。せめて過去10年程のデータで比較したかったのですが、チャートで比較できそうにありません。



年度ごとの運用パフォーマンスで比較してみた

仕方がないので、年間のパフォーマンスデータから比較を試みてみましょう。さわかみファンドは交付目論見書から、TOPIX配当込のパフォーマンスは東証のウェブサイトのデータを利用して比較検討してみます。

年度 TOPIX配当込み(%) さわかみファンド(%) TOPIXとの差異(%)
2014 10.27 5.1 -5.17
2013 54.41 55.8 1.39
2012 20.86 13.1 -7.76
2011 -17.0 -17.7 -0.7
2010 0.96 -0.9 -1.86
2009 7.62 27.2 19.58
2008 -40.62 -42.2 -1.58
2007 -11.11 -7.7 3.41
2006 3.02 4.2 1.18
2005 45.23 39.5 -5.73


さわかみファンドとTOPIX配当込みとの比較(年度ごと)


過去10年間で検証してみると、4勝6敗と、TOPIX(配当込)の運用成績に負け越しです。特に直近5年は1勝4敗と目も当てられない状況です。

ただし2009年だけは、TOPIX(配当込)に対して、20%程度上回る成績を残しています。この年だけは素晴らしいと思います。

と言う事で、過去10年間の資産の増加減状況を比較してみたのが、下記のような結果です。2009年の好パフォーマンスのお蔭で、現時点では若干ですが2%程、さわかみファンドが優秀です。

さわかみファンドとTOPIX配当込みとの比較



追い打ちをかけるように、低コストのインデックスファンドと比較

上記を見るとただただ、「うーん」と唸って思案してしまう以外、リアクションを見つけるのが難しい状況です。近年の運用成績だけで見ていると、今後も期待できるとは、正直思えないです。

さらに追い打ちをかけるようなグラフですが、直近3年間の、日本株インデックスファンド(コストはさわかみファンドの約半分)との運用成績比較です。

さわかみファンドとコストの低いインデックスファンドの運用成績比較



この結果を、どう解釈して良いのか・・・・

アクティブ運用の場合は、絶対値でのパフォーマンスが優劣の全てを決定します。基本的に我たち個人投資家も、それを期待して資金を託す訳ですからね。

再投資型のアクティブ型運用の場合は、長期的に確実にベンチマーク相当のパフォーマンスを上回る事です。上記の資産の増加減の傾向を見ると、とても長期的に資産が増えるとは思えないですね。

結局、さわかみファンドに資金を預ける個人投資家たちは、銀行の窓口や証券会社の営業マンに軽く騙されるような人ではなくて、自分で情報を取りに行くような積極的な人が多のだと思いますから、運用成績が市場平均よりも劣る傾向が強いというのが、ハッキリと認識されつつあるという事なのでしょうか?

個人的には、2009年の運用成績こそがいかにもアクティブファンドだと言えなくもないのですけれども、もしもそれが仮に「奇跡」だとしたら、そんな事はほとんど起こらないので(震災の有った2011年だって負けてるし)、期待できないような気持ちになります。

残された手は、創業者の澤上篤人さんのカリスマ性のみです。ですがこれも、社長交代でドタバタしてしまった印象が強いので、やはり今後は明らかに運用成績が連続して市場平均を上回らないと、正直きついのではないでしょうか。

澤上さんの事は好きなので、 複雑な心境ですね。これ以上書きようがないので、解約するか解約しないのかの判断は、読者さんの自由という事で

なお、沢上篤人さんをご存じない方は、最近では下記のYouTube動画をご覧になって下さい。3分30秒後くらいに、澤上さんが登場します。




久しぶりにこういうのを見て、再び運用成績を見てみると、うーん、ちょっとビッグマウスが過ぎるような気もしないでもないけど、、、紙面の余裕が無いのでオシマイにします。



 




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