新シルクロード経済圏ファンド・・・現状、全く期待できない投資信託

(2018年1月時点)

新シルクロード経済圏と言われて中身を理解できる初投資家はどれくらいいるか、・・・まさにカモ向けのネーミングだと感じるのは、管理人だけだろうか。単純に新興国地域に分散投資するタイプの投資信託に投資すればよいのに、なぜ変にこねくり回したものを買いたくなるのでしょうか。残念ながら超高コストな投資信託であり、すでにパフォーマンスがイマイチなので先行きが不安になります。

新シルクロード経済圏ファンド


  • アクティブファンドなのにベンチマークが存在せず、投資判断ができない
  • 低コストのインデックスファンドに運用成績で劣り、とても勝てる気がしない
  • そもそも登場したばかりのアクティブファンドに投資するのは正気の沙汰ではない


 


新シルクロード経済圏の企業の魅力とは?


新シルクロード経済圏ファンドの主な投資対象は、新シルクロード経済圏(日本を除くアジア、中東、東欧、ロシアなど)の株式です。新シルクロード経済圏とは聞きなれない言葉ですが、簡単に言うと中国が推し進めている経済政策の「一帯一路」に関連して、今後の成長が期待できる新興国の事です。

新シルクロード経済圏ファンドの経済的な背景


なんとなく儲かりそうな言葉を作り出すのは、金融機関の上手なところですね。新シルクロード経済圏は世界の成長率の7割に寄与しており、GDPの成長率も先進国に比べてとても高いのが特徴だそうです。「成長率が高い=株も上がる」という、単純な大儲けストーリーの完成です・苦笑。



新シルクロード経済圏ファンドのバックデータが、どうもイマイチ・・・


新シルクロード経済圏ファンドは、年間で1.7%もの信託報酬の超高コスト投資信託です。もちろんアクティブ運用で、高パフォーマンスを出すのが至上命令です。資産が大きく増えるのであれば、高いコストを支払う価値はあると考えます。

ただし「ベンチマークや参考指数が提示されてないファンドはダメファンド」の法則に該当しており、先行きには個人的にはとても不安があります。ちなみに新シルクロード経済圏ファンドは、以下のような銘柄を選定して運用を行います。 時価総額の規模にとらわれないとありますので、小型株効果でパフォーマンスを高める事ができれば良いのですが・・・。

・域内の成長加速や連携強化で高成長が期待される企業
・インフラ投資・消費・サービス・新ビジネスなどの分野にも着目
・個別銘柄の時価総額規模にとらわれることなく、銘柄を厳選



販売資料には、MSCIワールド指数と新シルクロード経済圏株式の比較チャートがあり、成績が良い事を強調しています(下記の図)。

・MSCIアジア(除く日本)指数30%
・MSCIインド指数10%
・MSCIアセアン指数15%
・MSCI EMヨーロッパ&中東指数20%
・MSCIイスラエル指数10%
・深セン総合指数15%

という比率に基づき、月次リバランスのもとに算出したバックデータと比較すると、全世界の株式に分散投資するよりもリターンが良くなった、という事を言いたいようです。 しかしそのグラフを見ても、優れたリターンでもなんでもなく、普通に全世界の株に分散投資するだけで良いのではないかと言いたくなります。

それと、次の項にも書きますが、主に新興国に投資する本投資信託と、日本を含む先進国全体に投資する事になるMSCIワールド指数を比較するのは、極めて意味不明だと思います。つまり、この投資信託を売りたいと思う人は、自分の都合の良いデータを見せているだけかもしれません(これも次の項で検討)。

新シルクロード経済圏ファンドのバックデータ


しかも、バックデータで「過去が凄い」とアピールする投資信託のその後の運用成績は、非常に不思議な事に大半はダメになることが多いです。過去が良いから将来も良いという法則は、投資信託にはそんなものは無いのです。非常に高いコストを支払ってまで買う事ではないと、言えるのではないでしょうか



シンプル過ぎるほどシンプルなインデックスファンドに成績がボロ負け


新シルクロード経済圏ファンドのポートフォリオの概要を見てみると、大型株、中型株、小型株をバランスよく保有しています。保有する地域は中国やインドを筆頭に、新興国で占められる事になります。


新シルクロード経済圏ファンドのモデルポートフォリオ


となると、新興国全体に分散投資をするのに対して、新シルクロード経済圏ファンドの投資エリアに集中投資をする事は、リスクとリターン、それにコストを鑑みて妥当であるのか否かをチェックする必要があります。そこで今回、以下の3つの投資信託と比較してみる事にしました。

投資信託の名称 税抜き
信託報酬
ベンチマーク
全世界株式インデックス・ファンド 0.48% MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
SMTアジア新興国株式インデックス 0.60% MSCI エマージング・マーケット・アジア・インデックス
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 0.19% MSCIエマージング・マーケット・インデックス


上記に対して、信託報酬が1.71%と猛烈に高コストで、おまけに購入手数料まで3%も取られる新シルクロード経済圏ファンドのリターンが一体どういう傾向なのか、結果は以下の通りです。

まだ本投資信託の運用から半年もたっていないので、あくまでも傾向程度の比較ではありますが、全く将来に期待できるようなシロモノではなさそうだ、という事が伝わってきますね。

新シルクロード経済圏ファンドと低コストのインデックスファンドとのリターン比較


本来ならば、5年くらい経過した時点でのトータルリターンや標準偏差(リスクの事)を見て、それで優秀か否かを判断すべきです。それらの数字が全く分からない中で投資信託を買うなど、管理人から言わせてもらうと、そんな奴はクレイジーだとしか思えません

当サイトでは今後も本投資信託を継続的にチェックして、一定の時間が経過した時点で、上記の図や表を更新してまいりたいと思います。



新シルクロード経済圏ファンドの概要


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.71%(税抜き)
信託財産留保額:0.3%
償還日:2027年9月10日(設定日・2017年9月7日)
運用:日興アセットマネジメント株式会社

それにしても、上の項で提示したインデックスファンドと、コストを比べてみてください。まるで違いますよね。仮にeMAXIS Slim 新興国株式インデックスと運用リターンが全く同一だと仮定した時、1000万円を投じた場合には、コストで金融機関に抜かれるお金は、以下の通りになります。

将来のリターンはコントロール不能ですが、金融機関に抜き取られるお金はあなたご自身で調節できるのです。ここまで差が有るのならば、低コストのものを選ぶのが、優れた投資家の行動と言えます。

投資信託の名称 5年累計
新シルクロード経済圏ファンド 11万5250円
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 9500円



新シルクロード経済圏ファンドの購入先


それでも新シルクロード経済圏ファンドを買いたい人は、SMBC日興証券、三井住友銀行、SBI証券楽天証券で、税抜手数料3%で購入できます。金融機関にお金を差し上げたいというお金持ちの人は、本投資信託に投資をしても良いでしょう。


 


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