新光ピュア・インド株式ファンド・・・色んな意味で、買うようなものでなし

(2018年3月時点)

最近人気の、インド単独に投資できる投資信託。何となく儲かりそうだから買っている投資家が多いと思われるが、そのような投資が果たして報われるのかどうか、ファンドの中身をきちんとチェックして冷静に判断すべし。資産運用しているつもりで、金融機関に貢いでいる可能性がある。

新光ピュア・インド株式ファンド


  • 運用目標に対してはるかに劣る成績が続く
  • 分かっていない投資家向けに、盛大な分配金を放出する
  • コストが恐ろしく高く、それだけで買う気にならない
  • そもそもインド株に集中投資する意味は有るのか?


 


運用目標たる参考指数に著しく劣る成績の模様であり、評価できず


インドは2020年頃に中国を抜いて世界人口トップになり、高成長する国の筆頭です。そんなインドに投資する、いわゆるインド株投資信託の人気が、2017年以降、非常に高くなっています。

このページで紹介する新光ピュア・インド株式ファンドも、今になって再び人気が高まっています。純資産残高は320億円となり、多くの資金を集めています。

ところで、新光ピュア・インド株式ファンドは、TIOFを通じて、TOIOSに投資して、最終的にインドの株式に分散投資するファンド・オブ・ファンズ型の投資信託です。

TIOF:TATA・インディアン・オポチュニティーズ・ファンド・ジャパンファンド投資証券  
TOIOS:TATA・オフショア・インディア・オポチュニティーズ・スキーム受益証券

新光ピュア・インド株式ファンドの仕組み


上記のように仕組み図を見ても、複数の証券を何度も経由してインド株に投資するので、正直、とてもややこしく感じます。投資の基本はシンプルイズベストですので、どうもこういうものはイマイチに見えます。

こんな時は、運用成績のチェックをしてみることをおススメします。複雑な事をやっているようだが、結局のところ成績が良いのかどうかを見れば一発で判断できるのです。

新光ピュア・インド株式ファンドは、参考指数として、インドの株式指数であるSENSEX指数を参考指数にしています。そしてこれを上回るリターンを上げる事を運用の第一とする、アクティブ運用の投資信託です。

しかし、運用報告書などを見ても、参考指数と対比している図が掲載されておらず、「という事は運用成績に自信が無いのかな?」と直感しました。まず見て頂きたいのは、2006年の設定来の投資信託のリターンです。分配金を再投資したと仮定して、2.4倍の成績の伸びを示しています。

新光ピュア・インド株式ファンドの基準価額の推移


一方で、同期間の参考指数の推移です。なんとこちらは、3.4倍もの伸びを記録しています。という事は、新光ピュア・インド株式ファンドは長期で見た場合、運用目標に対してとんでもなく劣った成績しか上げる事ができておらず、まったく評価に値しないダメ投信だという事が判明します。


インドSENSEX指数の推移



ただし、インド株に投資するファンドは、どれも似たようなもの


しかしながら、インドに投資する場合は、ベンチマークや参考指数に対しての優劣をチェックしながら投資するのは難しいかもしれません。現在、インド株式市場に対して外国人が自由に取引する事はできませんから、ベンチマークを見るよりも、「投資できるだけマシ」程度に考えておくしかないと言う事もできます。

当サイトの姉妹サイトにて、以下の2つのインド株ファンドを評価していますので、これらと3年リターンを比較してみます。正確にはベンチマークが異なるので、比較するようなものではありませんが、どれを選んでも似たようなものだという事が分かると思います。


JPMインド株アクティブ・オープン(信託報酬1.8%)
HSBC インド オープン(同2.0%)

新光ピュア・インド株式ファンドと、その他のインド株アクティブファンドとのリターン比較


個人的には、ETF(上場投資信託)になりますが、上場インデックスファンドCNX Nifty先物(インド株式)(信託報酬0.55%)や、NEXT FUNDSインド株式指数・CNX Nifty連動型上場投信(同0.95%)などのほうが、インデックスファンドですし低コストなので良いと思いますが、「ETFなんて難しそうだ」と思うのであれば、適切なインド株の投資信託は存在しませんから、無理に投資する事もないと思います。



ときおり無茶苦茶な分配金を出す点も問題


新光ピュア・インド株式ファンドは、ときおり無茶苦茶な分配金を出す点も、問題だと感じます。下記が、ここ数年の分配履歴です。2017年も、1200円という非常に大きな分配をしています。

新光ピュア・インド株式ファンドの分配金の推移


1200円など分配されると、まるでボーナスをもらったかのごとく大喜びをする投資家が多いかもしれませんが、実はこれ、タコ足分配です。恐らくほとんどの投資家は、相当多くの部分が元本払戻金となっていると思われ、自分の金が取り崩されて戻ってきて、ボーナスと勘違いして喜んでいる訳です。

1200円の分配金が出た時の内訳をチェックすると、投資先からの配当収入は534円しかない事が分かります。とても1200円の分配金をカバーする事など出来ず、単純にその差額がタコ足になります。

新光ピュア・インド株式ファンドの分配原資の内訳


「なぜタコ足にしてまでこんな分配金を出すのか?」と思うかもしれませんね。目的は、盛大に分配して大きく基準価額を下げて、基準価額が高くなりすぎるのを防止しているためです。

ダメな投資家は、基準価額がは低いほど「今後の値上がりの可能性があってお得だ」と勘違いしていますから、金融機関側はその勘違いを狙って、わざと分配して基準価額を下げているのです。基準価額が高いと、高値圏にあって危険だとか、完全に理解不足の見方をしている投資家が大多数ですからね。

いすれにしても、そんな投資家を手玉に取るような分配金を出している時点で、このような投資信託と長期的に付きあいたいとは、とても思わないという事です。

以上まで見てきた理由と、次の項で示すような超高コストを考えると、インド単独に投資するのは「賢明なわけではない」と判断する事ができます。



新光ピュア・インド株式ファンドのコストが恐ろしく高い


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.95%(税抜き)
信託財産留保額:な0.3%
償還日:2026年8月24日(設定日・2006年5月31日)
運用:アセットマネジメントOne株式会社

コストを見ると、初年度ほぼ5%も取られるという、驚きの高コストです。インド株式だけに投資する投資信託は、どれもこのような猛烈なコストになり、この点も大いに問題です。

信託期間の20年間を投資していたとしたら、コストだけで元本の4割近くも失う事になります。投資ではその分も含めてリターンを上げなければならない事になり、とてつもない無理がかかる事になるのです。



新光ピュア・インド株式ファンドの購入先


それでも新光ピュア・インド株式ファンドを買いたい人は、SBI証券楽天証券、あるいはみずほ証券やみずほ銀行で手数料3%も支払って購入する事になります。「それでも良い」と思う人は、金融機関を喜ばせるために購入すると良いでしょう。



インド単独よりも、新興国株全体に投資しておけば良いと思います


ところで、新光ピュア・インド株式ファンドに投資するにしても、このような株式市場が不安定な国の株は、年ごとに大きく変動します。投資が報われる年もあれば大損する年もある訳で、投資の素人がインド株に集中投資する必要など、全く無いと思います。

もしもどうしても新興国株投資をしたいという希望が有る場合は、せめて新興国株全体に分散投資できる、超低コストのインデックスファンドをセレクトされると良いと思います。

例えば、今ならば購入時のコストが0%で、信託報酬もたったの0.19%のeMAXIS Slim 新興国株式インデックスが存在する時代です。新光ピュア・インド株式ファンドのようなボッタクリ高コストの投資信託を買う時代など、もう終わっているのです。

以下、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスと中身が全く同一のeMAXIS 新興国株式インデックス(信託報酬0.60%)と、新光ピュア・インド株式ファンドのリターン比較です。

新光ピュア・インド株式ファンドと、新興国株全体に投資するインデックスファンドとのリターン比較


どこかの国や地域に集中して投資するのであれば、せめて分散投資型のインデックスファンドをはるかに凌駕するようなリターンでないと、無意味だと思います。

新光ピュア・インド株式ファンドのような投資信託を買ってしまうような目利きの出来ない投資家であれば、分散投資できるインデックスファンドを買っておいた方が無難だと考えます。


 


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