SMAMベトナム株式ファンド・・・全く期待できない超高コスト投資信託

(2018年7月時点)

類似ファンドが優れたパフォーマンスだと言って売り込んでいるが、実際は参考指数を下回る成果しか出せておらず、更にはベトナムへの集中投資にも疑問を感じるような投資信託。ちなみにその類似ファンドとはマザーファンドが同一で、単に看板を付け替えただけである。極めて高コストであり、投資家のリターンを大幅に削る方向のマイナスの力が働く事も考えると、投資したくなるようなものではない。

SMAMベトナム株式ファンド


  • ベンチマークも参考指数も無い欠陥アクティブファンド
  • 類似ファンドは過去の実績が参考指数を大きく下回る体たらく
  • 猛烈な高コストは、投資家のリターンの手残りを少なくする


 


儲けにばかり目が行くと、このような投資信託に魅力を感じる


大和証券で、SMAMベトナム株式ファンドが売れているようです。いったいどのような投資信託かと思って中身をチェックしたところ、運用の腕前としては平凡以下の、実に大した事は無い投資信託であると推測できます

そもそも、個人投資家が世界各国の中から敢えてベトナムだけに集中投資をする理由など、ほとんど無いと思います。よほどベトナムが好きだという事であれば別でしょうが。そしてそれでもベトナムに投資をしたいという人がいるとしたら、単に「儲かりそうだから」という理由だけしかない、強欲な人間なのでしょうね。

証券会社は、そんな強欲な人間の取り扱いに長けています。SMAMベトナム株式ファンドも、非常に美しくて、投資の事を不勉強な人が心惹かれるような販売資料を用意して、売りまくっていますね。

SMAMベトナム株式ファンド


上記のように、いかにも「儲かりそう」なチャートを見せているところなど最高に罪作りです。2007年~2009年のリーマンショックの時の株価をよく見て欲しいですね。なんと、株価は3分の1の超絶大暴落を記録しています。ベトナムのような後進国への投資は、こういうリスクと隣り合わせなのです。

従って、今の超好景気が今後も継続する事を前提としている予測など、何の意味もありません。儲けにばかり目が行く投資家は、いずれ市場から退場する事になる可能性の方が高く、ベトナム企業の躍進とベトナム株価の上昇の可能性よりも、もっと高いのではないでしょうか。



長期に渡る運用実績が非常に平凡だという証拠


ところで、大和証券のホームページを見ていたら、SMAMベトナム株式ファンドは長期に渡る運用実績があると書かれていました。この投資信託は2018年6月1日に設定されたので、「何を言っているのか?」という思いがこみ上げてきます。

SMAMベトナム株式ファンド


書くからには根拠があるのだろうなと思って販売資料を読んでいたら、このような記述を見つけました。本ファンドと同じマザーファンドに投資している別の投資信託、ベトナム株式ファンドが良好なパフォーマンスを示しているので、それと同等の成績を期待できる、という事のようです。

確かに、マザーファンドが同一ならば、ほとんど同じようなパフォーマンスになる筈です。ただし、下の赤枠で囲んだようなチャートが良好なパフォーマンスと言って良いのかどうかは疑問が残ります。この投資信託はアクティブファンドなのですから、運用目標を達成できて初めて、「良好」という事ができるのですから。

SMAMベトナム株式ファンド


そこで、ベトナム株式ファンドなる投資信託をチェックしてみました。下記が、ベトナム株式ファンドの設定来の基準価額と、運用目標とも言える参考指数とのリターン比較です。赤枠の通り、設定来では参考指数を下回っていて、ダメな部類のアクティブファンドだと判定する事ができます

しかも、ファンドの成績は投資先企業からの配当金を受け取るのに対し、参考指数は配当を除いた数字となっていて、実は比較がアンフェアになっています。ベトナム株の配当利回りは恐らく年率4~5%程度なので、過去8年間を累計すると32%~40%程度、ファンドの実績が底上げされています。

となると、仮に3割程度、ファンドの成績を落としてやると設定来で57.7%程度になり、参考指数の93.8%に対して大幅に劣る運用成績となります。となると、成績が悪すぎて、ベトナム株式ファンドなどは全く投資価値が無いと断言して良い事になります。

ベトナム株式ファンドと参考指数とのリターン比較


そして、このベトナム株式ファンドと同じマザーファンドを使った二番煎じというのか「看板を付け替えただけ」のような投資信託が、SMAMベトナム株式ファンドな訳です。

いったい何をもって良好なパフォーマンスと表現しているのか、実に理解に苦しみます。過去3年や5年のリターンが15%を超えるから良好と言いたいのでしょうか?

新興国全体の平均的数値、それとアメリカのダウ平均株価、S&P500株価、日本のTOPIXなどと比べてみると、5年のスパンで見た場合はなんと日本の株かと同じレベルであり、特段、凄いパフォーマンスを出している訳でもないという事に気が付きます。

ベトナム株式ファンドの成績は大した事は無い


まとめると、参考指数に大幅に劣る恥ずかしい運用成績であるという点が1つ、そしてベトナム株式に集中投資したところで、ショボい株の代表格のような日本の株式に投資するのと同程度であり、アメリカ株に投資したほうが更にリターンが良かったという事になります。

このような現実があるにもかかわらず、良好なパフォーマンスと言い張るのは、つまりこれは負け犬の遠吠え的な投資信託であると言えます。

それにしても、類似というかほぼ全く同じ投資信託が世の中にありながら、わざわざ新規設定でSMAMベトナム株式ファンドを作ってしまうなどと言うのは、非常に投資家を誤魔化すようなやり方にしか見えませんね。自社で運用している訳ですから、単純にベトナム株式ファンドを普通に売れば良い訳です。



ベトナム単独に投資する良質な投資信託は存在しない


このように、実は全く大したことのないSMAMベトナム株式ファンドなのですが、非常に不愉快なことに、ベトナム単独に投資できる、低コストで本当に良質の投資信託は今のところ存在しません。

従って、次の項にも記すような、買い付け時に3%もの高額な手数料を支払って、しかも年間1.78%もの高い信託報酬を支払ってでもベトナムに投資したいという、何らかの特定の理由がある人に限って、泣く泣くSMAMベトナム株式ファンドのようなものに資金のごく一部を投じる事はやむを得ません。

ま、当サイト管理人も含めて世の中の大半の人は、ベトナムに対してそこまでこだわる必要性など有りませんから、新興国に投資をしたい場合は新興国株式全般に広く分散投資する事ができるインデックス運用の投資信託でも買っておいた方が、長期では報われる可能性の方が強いと思います。

1つ上の項のグラフで示した通り、この先、どの国の株価がグンと伸びるのか、神のみぞ知る世界です。証券会社は大層な資料を用意していかにも「ベトナムこそ凄い!」みたいな事を言ってきますが、そういう資料を全て保管しておいて、数年後に見返して見ると良いです。ほとんど、当たっていませんから。



SMAMベトナム株式ファンドのコストなどの情報


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.78%(税抜き)
信託財産留保額:0.3%
償還日:2028年7月12日(設定日・2018年6月1日)
運用:三井住友アセットマネジメント株式会社


購入は、大和證券のみになります。今更こんなものが売れているという事は、大和証券の営業マンが気合い入れて売り込んでいるのだと思います。営業がやたら売ろうとしてくる商品にロクなものが無いのは、古今東西、非常によくありがちなケースですね。


 



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