スマート・ラップ・ジャパン・・・コンセプトが若干珍しいだけのシロモノ

(2018年3月時点)

日本に集中特化したバランス型ファンドという意味で、なかなか珍しい存在。ただし実際のリターンをチェックする限り、特に凄い事をやっている訳でもなさそう。あえてこの投資信託を選ぶという意義は、そんなに無いと言える。

スマート・ラップ・ジャパン


  • 日本の株、債券、リート、ついでにコモディティに投資する投資信託
  • 機動的な資産配分をしてリターンの向上を目指す
  • ただしそれが大きなリターンにつながっているようには見えない
  • 毎月分配型についてはタコ足分配の傾向


 


スマート・ラップ・ジャパンは、日本単独に投資する投資信託


スマート・ラップ・ジャパンはその名の通り、日本の資産に集中投資する投資信託です。アベノミクス以前は日本株など見捨てられていたかのような存在だったのに、ここ数年の相場の絶好調さのおかげで、今は日本株が大人気です。

スマート・ラップ・ジャパン


そしてついに、日本株だけでなくて、日本の債券や不動産など、日本がらみの資産全てに投資する、日本集中投資のバランス型投資信託が出来上がりました。

コモディティなど、一部になぜか日本以外の資産も入っていますが、とにかく「日本じゃないと嫌だ」という投資家のハートをつかむような投資信託で、ホームカントリーバイアスが強い商品ですね。

なお、スマート・ラップ・ジャパンには、次の通り2種類のコースで投資信託を販売しています。

・スマート・ラップ・ジャパン(毎月分配型
・スマート・ラップ・ジャパン(1年決算型



どちらも本質は同じですから、その運用方針や運用対象などについて、本ページで詳細を分析してみます。本当に投資価値のある商品なのか、投資信託マニアの管理人がチェックしてみます。



日本市場に特化したバランス型投資信託というのは珍しいが・・・


スマート・ラップ・ジャパンの投資対象は、日本の債券、株式、不動産投信(Jリート)、コモディティ(金など)連動証券(この部分は日本ではない)です。現金(債券)、不動産、株に分散投資するのは「財産3分法」と呼ばれ、昔から資産運用の王道です。

コモディティのような外貨建て資産にも投資をする方針で、為替ヘッジするので為替リスクは無くなりますが、コモディティに投資する理由は、正直よく分かりません。

日本に地域特化するよりも国際分散投資をするほうが良いとは思いますが、このあたりは投資家によって考え方が異なるので、日本だけに投資するのがダメという訳ではありません。

そして、日本市場の各資産を、市場環境に応じて積極的に配分割合を調整する運用方針です。これについては管理人は、とても強い不安を感じてしまいます。この手の投資信託で、良好な成績を出し続けた投資信託はあまり知らないからです。

おそらく、資産配分を変更するまでのプロセスに時間を要して、配分を変更したときには既に時遅しの状況になりかねないとの不安が頭をよぎります。要は、市場の後追いになりやすいと思います。高値で購入して安値で売却する羽目になることを恐れます。

今現在のスマート・ラップ・ジャパンのポートフォリオは、債券が5割で株式が4割を占めています。また、保有ファンド名を見る限りでは、アクティブ運用と思われるマザーファンドが多数組み込まれています。

スマート・ラップ・ジャパンの資産配分比率と組み入れファンド


アクティブファンドの運用成績の大半はインデックスファンドに長期で劣る結果しか出ないというのが金融業界の常識ですから、良好なパフォーマンスを出す事ができるのか、不安になってきます。

そもそも、この投資信託には、ベンチマークや参考指数が存在しません。私たち個人投資家が、運用の腕前を全く判断できない困った状況です。 資産配分比率をチョコチョコと変えられても、それが妥当なのか否か、全く判断できないという欠点が有るのです。

スマート・ラップ・ジャパンの資産構成比率の推移



また、これまでの資産配分比率の推移を見てみると、債券と現金の比率が常に高く、リターン(儲け)よりもリスクを抑える(損する可能性を低くする)運用をしている印象が強いです。

つまり「保守的」な運用なのに、年間コスト(信託報酬)が1.5%近くも必要になるので、ただでさえリターンが低い運用のところにコスト負担が大きくのしかかり、投資家が受け取る利益は確実に減る方向に働くのも懸念点です。

ただし、そうは言ってもスマート・ラップ・ジャパンの代替えとなるようなコストの低い投資信託は存在しません。比較商品が無いという事ですから、仮にファンドマネージャーがヘマをしたとしてもそれに気が付く手段がない訳で、このような金融商品は避けたほうが無難だと言えます。

仮に代替えするならば、以下の比較表のように、超低コストの日本株と国内債券のインデックスファンドを50%ずつ半々に保有すれば、合計でスマート・ラップ・ジャパンと同様の値動きになります。余計な資産配分比率の変更などやらなくても、全く十分なのであります。

スマート・ラップ・ジャパンの運用成績とインデックスファンドでの代替えの検討


これによってスマート・ラップ・ジャパンを買い求める時に要求される購入手数料が削減できますし、毎年のコストも9割引き(!)くらいにもなります。投資信託は、とにかく余計な事をやると「高くつく」という事を忘れないで頂きたいなと思います。



毎月分配型は、タコ足分配気味


この他に、毎月分配型に限っては、その分配がタコ足分配の傾向にもあるようです。毎月の配当収入(下記の赤枠)に対して、ほぼ常に分配金の支払い(青線)の方が多いです。

スマート・ラップ・ジャパン毎月分配型の分配原資の内訳


このような傾向の投資信託は、分配金を受け取ったとしても、それは利益でもなんでもなくて、単に自分の元本を払い戻しているだけだったりしますから、そんなものは投資とは言えません。

常に元本払戻金の割合が多い人は、スマート・ラップ・ジャパンなどを保有していても何の意味もありませんから、即刻売り払う事をお勧めします。



スマート・ラップ・ジャパンの概要


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.465%(税抜き)
信託財産留保額:なし
償還日:2028年7月20日(設定日・2014年8月29日)
運用:日興アセットマネジメント株式会社



スマート・ラップ・ジャパンの購入先


それでもスマート・ラップ・ジャパンを買いたい人は、下記の証券会社ならば手数料1.0%で購入できます。それ以外では3.0%を取られますので注意してください。フィデリティ証券については、新規の人は手数料がゼロになりますので、どうしてもという人はフィデリティにすると良いでしょう

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