スイス・グローバル・リーダー・ファンドを評価すると

(2014/7~2015/7の成績を元に算出、2015年8月時点)

スイス企業に集中投資を試みるアクティブ運用型の投資信託だが、ベンチマークを設定していないために投資判断が出来ない。多額の分配金を出して分配金利回りを意図的に急上昇させた形跡がみられるので、信用できない金融商品である。このような投資信託がファンド賞を受賞している事に納得がいかない。

  • 運用(価格の上昇含む)利回り25%に対して、現時点の分配金利回りは23%
  • 価格上昇も含めてチャートで判断すると、分配金は健全な状態に見える
  • 投資対象の配当利回りから考えると明らかに異常な分配金利回りであり、過剰分配
  • 2013年度初旬から過剰分配方針に切り替えた形成が見られる

 

R&Iファンド大賞受賞の理由が分からぬ

スイス・グローバル・リーダー・ファンドは、スイス株式を投資対象とするアクティブ運用型の投資信託です。主に安定した企業基盤があり、特定の分野で世界No1のリーディングカンパニーへ集中投資する方針のようで、一見すると運用成績が期待できそうです。

ですが、残念ながらベンチマークが存在しないために、当ファンドの真の実力がまったく分かりません。(⇒参考:ベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞ

近年流行の複雑な金融取引を採用していない点は評価できますが、スイスへの一点集中と運用成績の判断が出来ない点は、非常に問題だと感じます。

R&Iファンド大賞2015(スイス・グローバル・リーダー・ファンド)


ところでこの投資信託、「R&Iファンド大賞2015 投資信託/欧州株式部門 最優秀ファンド賞」を受賞してしまっている状態には驚きです。ウェブサイトを見ても、受賞の理由が見当たらず、サッパリ理解できないです。

個人的には、たまたまスイスの株式市場が良かっただけだろうと思いますがね・・・。


スイスをはじめとする、1990年以降の主要株式指数の推移



分配金の出し方を、チェックしてみよう

スイス・グローバル・リーダー・ファンドは、年4回分配の投資信託です(毎月分配ではない)。多額の分配金を出し続けおり、分配金利回りも非常に高いです。

このファンドの投資先の株の予想配当利回りは3%程度になる訳ですから、20%を超える分配金利回りが維持できる訳が無いでしょう

投資先の予想配当利回り


分配原資の内訳を調べてみても、過剰分配の形跡が見受けられます。明らかに我々の投資原資を取り崩して分配しているとしか思えません。

スイス・グローバル・リーダー・ファンドの分配原資の内訳


実際の分配金履歴は、下記のようになります。本来はこのように、分配金の金額は変動するのがごく自然でしょうから問題が無いと一見感じますが、金額が多額である点が非常に気になります。

スイス・グローバル・リーダー・ファンドの分配金履歴


案の定、分配金利回りは、2013年末には30%近くまで急上昇しています。2013年初旬は1%台で正常な水準でしたから、過剰分配方針に変更したのでしょうね。

スイス・グローバル・リーダー・ファンドの分配金利回りの推移



しかし、株式市場の好調により、今のところは上手く行っている

かように問題点を指摘するわけですが、無念な事に(投資家にとってはハッピーな事に)、世界的に株式市場が絶好調のため、いくら本質的な過剰分配を繰り返しても、株価自体が右肩上がりで上昇するため、この投資信託の問題点を覆い隠すことができてしまいます。

スイス・グローバル・リーダー・ファンドの基準価額の推移


直近1年間のスイス株式市場は非常に好調であり、運用成績も25%のプラスとなっています。分配金利回りは23%と異常な水準ですが、好調な市場のお蔭で基準価額がわずかに上昇しています

このような好調な時こそ、まっとうな投資について勉強する良い機会なのですが、・・・もっと儲かる銘柄を銀行などに聞きに行きたくなっちゃうのでしょうか?



とうかあなた、スイスの株式市場に集中投資する理由があるのか?

と、色々と書いているうちにふと思いました。この投資信託を買うと、スイスの株式市場に集中投資する事になるわけですが、投資のキホンは分散投資です。銀行員に相談しても、そういう風に言うはずです。

ですが敢えて、スイスの株式市場に資金を突っ込む理由が、あなたにあるのでしょうか? 集中投資をするという事は、本来、かなり高度な投資判断ができるというのが前提です。

スイスの株式市場に資金を投入するタイミング、資金を引き揚げるタイミング、これらを判断できる人でないと、「やってはいけない投資」になります。

もしもこの投資判断を、「銀行員に意見を聞いて判断する」というのであれば、これはもう絶好の、鴨が葱を背負ってやってくる以外の何ものでもありません。

毎月分配型投資信託


国際分散投資をする際に、スイスへの投資比率を高めたいな、というのであれば分かります。しかし単に「スイスに投資すれば儲かるらしい」、などという低俗な理由で投資信託を買ってはいけません。そんな投資が続くと、あなたはまるで写真のポスターのようになります。



スイス・グローバル・リーダー・ファンドの概要

購入手数料:上限3.78%(税込み)
信託報酬:年率1.8144%(税込み)(運用管理費用込)
信託財産留保額:0.3%
分配金の取扱:年4回決算。3・6・9・12月に分配金が入金されます。
償還日:平成33年6月4日(平成 23年7月29日)
運用:損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント株式会社

明らかにコストが高すぎます。コストというのは極言すれば「損失」と同じです。買った瞬間に5.5%も損失が生じる投資信託など、投資に値するとはとても言えません。



スイス・グローバル・リーダー・ファンドの購入先

スイス・グローバル・リーダー・ファンドを購入したい場合、下記を利用すれば、わずかですが手数料を抑えられます。ここ以外は上限MAXのコストがかかります

手数料3.24%SBI証券楽天証券フィデリティ証券カブドットコム証券

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