短期ロシアルーブル債オープンを評価するとどんな感じか?

(2014/4~2015/4の成績を元に算出、2015年5月時点)

ロシアルーブルの急落騒動を受けて、商売のチャンスと思ったのか、金融機関が急に宣伝に力を入れ始めた投資信託。新興国のロシアなんぞに集中投資を行ってしまうと、大ダメージを受ける可能性がある。運よく資金が集まっていなかったが、怪しい投資信託を保有すると自分の想像以上のリスクを取る事になるのは、よく理解した方が良いと思う。

  • 運用(価格の上昇含む)利回り約▲15%に対して、現時点の分配金利回りは8%
  • 基準価額の暴落が激しすぎて、チャートのみでも何も判断できぬ
  • 分配金の内訳を調べると、恒例の過剰分配状態であった事は言うまでもない
  • 利回りに心奪われて、リスクの高い債券に投資した場合に発生する典型的な事例

 


とんでもないことになっている、投資先のロシアについて

短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)の主要な投資対象は、ロシアルーブル建ての短期公社債です。ロシアに集中投資をすると、何が起きるか良く分かる事例になるでしょうね。

短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)


保有している債券の格付けは、ほとんどが投資適格の中で最も低いBBB格です。ちなみにルーブル急落後に、大手格付け会社であるスタンダード・アンド・プアーズがロシアの国債格付を投機的格付であるBB格付に引き下げています(2015年1月26日時点)

投資適格債券に投資しているといっても、実態は極めてグレーな感じになっています。知らないうちに投機的な格付債券に投資するハメになりかねないので、注意が必要です。

短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)が投資する債券の格付け


その上、保有銘柄がたったの6銘柄です。大丈夫なのか、管理人にはサッパリ分かりません。とういか、ルーブルなどの暴落時に、きちんと換金できるような投資信託なのか、その辺も正直、疑問です。

ロシア経済の悪化と共に、ロシアの国債利回りは、トンデモナイ事になっています。一時期は20%近い値まで上昇していますからね。これなど、「危なすぎてだれも買わない=売りたくても売れない」状態に陥った可能性のあることを、示唆しています。

ロシア2年国債の利回りの推移


いつでも好きな時に売買できる流動性って、投資する上で必須ですから、そこが不安な投資信託など、本来は決して買ってはならない存在ですよ。



短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)の分配金の不適切さ

当ファンドは、設立当初は毎月50円の分配金を出していました。ただし、2014年末から始まったルーブル暴落後には、さすがに分配金の金額を30円まで減額しているようです。当ファンドの分配方針については今後も注目です。

なお、ルーブル暴落によって、基準価額も激しく下落しました。その影響で分配金利回りが急上昇しています。分配金を減額した事で、利回りが落ち着いてきていますが、基準価額が6000円程度を維持すると仮定すると、6%の分配金利回りになりそうですね。

短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)の分配金利回りの推移と、1年リターン



分散投資の重要性が、よく分かる比較グラフ

それにしても上記の分配金利回りの推移の図ですが、1年間のリターンがマイナス25%に達するというのは、ありえないくらいの暴落ですね。(そんな状況でも分配金を毎月出すんですから、毎月分配型投資信託というのは、仕組みとしておかしいです)

本ファンドのように、1国へ集中投資を行うと、有事の際にトンデモナイ損失が発生することが、よく分かります。

せめて新興国全体に分散投資を行っていれば、下記のように投資資金にダメージを与える事は無かったでしょう。個別の投資判断が難しいからこそ、分散投資に大きなメリットが生じる訳です。

短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)と新興国債券インデックスファンドとの基準価額の比較


なお、比較した投資信託(インデックスファンド)は、SMT新興国債券インデックスオープンになります。短期ロシアルーブル債オープンに比べて、毎年のコストは半分に減額できますし、買い付けの際に手数料も取られません。

あなたの懐から出てゆくお金が明らかに減って、運用成績が良くて、ジェットコースターのように心が落ち着かない値動きを回避できるとしたら、どちらがふさわしい投資になるのか、中学生でもわかると思います。

SBI証券の定期売却サービスを利用すると、過剰分配も気にしなくて良いですから、健全な資産運用が可能になります。



短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)の概要

購入手数料:上限3.24%(税込み)
信託報酬:年率1.3392%(税込み)
信託財産留保額:なし
分配金の取扱:年12回
償還日:2023年10月25日(設定日 2013年7月11日)
運用:三菱UFJ投信株式会社

今まで誰も見向きもしない投資信託だったのに、ルーブル急落をチャンスとばかりに金融業界が宣伝を開始したために、資金が集まりだしました。下記をみると12億円程度ですが、もしかしたら状況によってはさらに、純資産を伸ばすかもしれません。

短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)の純資産総額の推移


ベンチマークが存在しないアクティブ運用型の投資信託ですから、運用者の真の実力は未知数です。基本的にベンチマークを設定していないファンドの運用成績は、長期的には期待できないものが多いです。ま、こんなファンドに、よくお金出しますねえ。

参考コラムベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞ



短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)の購入先

短期ロシアルーブル債オープン(毎月分配型)で分配金を得たい場合、ネット証券を使ってでも、下記のように非常に高いコストを要求されます。これではネット証券を活用する意味が無いと言えましょう。

手数料3.24%SBI証券楽天証券マネックス証券


 

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