短期豪ドル債オープン(毎月分配型)・・・今後も限りなく期待薄

(2015/12~2016/12の成績を元に算出、2017年1月時点)

ピーク時には1兆3000億円近い大人気商品で、基準価額が4000円台にまで下落してもなお、3000億円を超える資金の運用が続く。実はインデックス運用型の投資信託には成績で負けている。債券格付けなどは問題ないが、恐ろしく過剰な分配金を出すタコ足分配ファンドであり、投資価値は無い。

短期豪ドル債オープン(毎月分配型)

  • 運用(価格の上昇含む)利回り▲2%に対して、現時点までの分配金利回りは13%
  • 大幅減配してもなお、分配金は不健全な状態で分配されている
  • 安定収入源である利息収入以上の分配金を出しており、基準価額の下落は免れない


 


「分配金の魔力」を使ってカモ投資家が殺到した過去からチェック

まず最初に、それでは短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の分配履歴からチェックしていきましょう。というのも、当サイト管理人が2年前にこの投資信託をチェックした時、次に記したような「分配金の魔力」を使った形跡があるからです。

参考に、野村證券の投資信託が、(ほとんど)詐欺まがいだと思われる件を事前にお読みになると、理解が深まるかと思います。

設定来の時点では分配金が毎月30円だったのですが、それを徐々に増額していき、ピーク時には3倍以上の100円にまで達していますね。そうすると、当然ながら分配金の利回りも上昇していきます。




下記のように当初は4%程度の分配金利回りです。普通はこの程度ですよ。その後、分配金を徐々に増額しますから利回りが上昇していき、14%を超える値にまで上昇していますね。債券ですから、本来このような傾向になる訳がありません

短期豪ドル債オープンの分配金利回りと純資産残高急増の関係


で、何が起こったかと言うと、リーマンショックで基準価額が落ちきっていた時期に当たり、価格も安い上に分配金利回りも14%ですから、庶民が殺到した傾向が良く分かりますね。

高い格付けの債券という信頼感もあるために、ピーク時は1兆3000億円ちかく集まりました。驚きです。直販で頑張っている良心的な運用会社なんて、竹やりで勝負を挑んでいるようなものです。

単純に価格が安いから買う、分配金利回りが高いから買うという行動を取る限り、いつまでたっても、金融関係者の良いお客様(カモ投資家)から卒業できません。




短期豪ドル債オープンの現状の分配金をチェックしてみる

2年ぶりに短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の分配状況を、調べてみました。その後は減配が続いており、「一体100円まで増やしたあれは何だったのか?」と問い詰めたい状況で、今や毎月30円の水準にまで低下しています。やはり100円というのはカモ集めだったのでしょうか?

短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の分配金履歴


しかしながら減配が続いているのですが、13%前後の分配金利回りを維持しています。まさか、庶民が喜ぶ高利回りをギリギリ維持しているんじゃないでしょうね。

まあそれは邪推かもしれませんが、1年リターンが大きくマイナス圏に沈んでいるにもかかわらず、50円の分配金はまだまだ非常に多すぎる事を、このグラフは示唆している訳ですね。

短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の分配金利回りの推移


では一体その50円の分配金に対して、投資先の債券から、どのくらいの金利収入が有るのか、見てみます。それを見れば、いかに分配金が不健全であるかが分かります。

短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の分配原資の内訳


なんと、50円の分配金に対して、毎月の収益は10円程度しかありません。という事はよほど先進国債券の価格そのものが上昇しない限り、50円の分配金の大半は元本払戻金という事になりますね。

元本払戻金を分配金の利益だと間違えるのは投資家として大馬鹿者ですから、それだけは最低の最低限、よく見て投資するようにしましょうね。



短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の基本的な情報をチェック

短期豪ドル債オープン(毎月分配型)は、オーストラリア・ドル建ての高格付けの公社債、あるいは社債に投資する事で、安定的な利息収益の確保を目指しています。上記までを見て頂くと、「何が安定的な利息収益だよ!」と文句の一発が出るところですが・・・。

注意して頂きたいのは、オーストラリアの債券に集中投資をしている訳ではなくて、ドイツやアメリカ、日本といった先進国の債券にも投資をしています。3割ほどがオーストラリアです。先進国全体に投資をしつつも、オーストラリアを重視するとイメージすれば良いでしょう。


短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の投資先ポートフォリオ


債券自体は信頼性の高い格付けですから、安全性については問題ありません。ただしアクティブ運用るのに、ベンチマークが設定されていない点は大問題です。運用成績の良し悪しの判断ができません。

格付けの高い債券で、安全と思われるかもしれないのですが、投資信託としての一番のリスクはオーストラリア・ドル(豪ドル)の為替変動です。リーマンショック時には基準価額は40%の損失になっています。投資対象を選ぶ際には、有事の際に何が起きるかを認識しておくべきですね。


短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の基準価額の変動要因


というかこの上の図を見ると、基準価額が大幅下落している最大にして唯一と言ってよい原因が、分配金の大量放出だと分かりますよね。こんなもん、全く投資するに値しないと瞬時に判定できます。



先進国に投資をしているので、似たような投資信託と比べてみた

ところで、オーストラリアへの投資比率が3割強で、あとは先進国全体に投資しているだけなのですから、だったら最初から先進国債券全体に投資していれば良いだけなのではないでしょうか?

そこで、先進国全体に万遍なく投資を行う事の出来る、超低コストのインデックス投資信託、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド(税込み信託報酬:0.184%)と比較しました。その結果がこれです。

短期豪ドル債オープン(毎月分配型)とニッセイ外国債券インデックスファンドとの基準価額の比較


2年前にインデックスファンドと比較した時と同様、相変わらず、先進国債券全体に分散投資したほうが成績が良いという結果になっています。儲けを多くしようとオーストラリアの投資比率を高めた結果、逆に儲けが減ったという典型的な事例になっています。

(投資対象が一致しないので、あくまで参考程度の比較です。ベンチマーク無しの投資信託は比較すらできないので、良し悪しが分からなくなり、その点でも大いに問題です。)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンドをSBI証券で購入し、その上でSBI証券が提供している、投資信託・定期売却サービスを利用すれば、インデックスファンドを毎月分配型投資信託に「変更」する事もできますから、どちらが良いかは一目瞭然です。




短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の概要

購入手数料上限2.16%(税込み)
信託報酬年率0.972%(税込み)(運用管理費用込)
信託財産留保額:なし
償還日:無期限(平成15年4月18日)
運用:大和住銀投信投資顧問株式会社




短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の購入先

短期豪ドル債オープン(毎月分配型)で分配金を得たい場合、下記の証券会社で購入が可能です。どうしても短期豪ドル債オープンを買わない時が済まない人は、フィデリティ証券を使うと、購入手数料をゼロにすることができます

手数料2.16% SBI証券カブドットコム証券野村證券楽天証券フィデリティ証券

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