トルコボンドオープン・・・あらゆる意味で投資家軽視です

(2017年7月時点)

いちおう投資適格債とは言え、ハイイールド債と同等の利回りのトルコ国債に集中投資はお勧めできない。分配方針も明らかにカモ投資家のお眼鏡に適うように戦略的に出している様子。成績も悪くコストも高いので買ってはならない。と言い続けているのだが、再び純資産総額が増えだし、庶民が殺到した形跡あり。過去の黒歴史を繰り返しそうな予感。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型

  • 分配金利回りが完全にタコ足利回りになっていて、受け取る価値なし
  • 運用目標の参考指数を長期にわたり下回り、投資する価値なし
  • トルコ国債の利回りが高くとも為替変動で全てチャラになるので、報われない
  • そんなひどい状況の投資信託であっても、コストだけは二人前以上取る


 


トルコ国債の利回りの高さは、投資不適格債券と同等程度だ

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の主要な投資先は、トルコの国債です。販売資料を見ると、下記のように、トルコ国債の利回りが高くて素晴らしい的な表現がされていますね。

複雑な運用(例えばオプション取引為替取引など)に手を付けていない分、まともに見えますが、なぜ投資先としてトルコなのでしょうか?

残存期間2年程度の国債の利回り


その答えは上記の通り、国債の利回りの水準でしょうか。日本国債の利回りなどは、▲0.2%です。こんな状況では、10%超のトルコ債券の利回りは、喉から手が出るほど欲しくなるのかもしれません。

ただし資産運用の世界の常識として、リスクとリターンは正比例の関係です。リターン、つまり利回りが高いという事は、当ファンドにには相当なリスクがあるという事です。

どれだけ当ファンドがリスキーなのかは、投機的な格付であるハイイールド債券の利回りと比較すれば、イメージが湧くのではないでしょうか。下記、SBI証券の少々古い情報となりますが、この数字と比べると十分に説明できると思います。


ハイイールド債券の利回り


トルコのような新興国債券は、クズ債券であるハイイールド債券と、ほとんど利回りが変わりません。「投資不適格」の債券の集合体であるハイイールド債券と、トルコ国債の利回りが同じだとすると、逆に恐ろしさを感じてしまいます。




トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の粉飾された分配金利回り

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)は一時期、700億円以上も資金が集まり、その後の純資産総額の減少が続いていました。

基準価額の下落が続いたので、金融機関の営業が別のファンドへの乗り換えでも推奨したのでしょうか。しかし、再び、当ファンドに注目が集まり、純資産総額が増加に転じています。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の基準価額と純資産残高の推移


その理由はおそらく、基準価額が4000円台となった事で、庶民に「お買い得ですよ」などと、営業マンが囁いている可能性が考えられます。分配金利回りも相当に高くなってきており、素人投資家を騙すにはちょうど良い塩梅なのかもしれません。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の分配金利回り


ただし、上記の分配金利回り18%は高すぎます。トルコ債券の利回りは前項で見て頂いたように、ここまで高いはずがありません。保有する債券のポートフォリオは格付けがBBB格を中心に、かなりリスキーな状況で、10%程度に達していますが、18%などと言う数字は到底あり得ません。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の投資先ポートフォリオ特性値


ファンドの運用経費が抜かれる為、私たち投資家が受け取れる分配金の利回りは、ざっと8~9%程度になるはずです。現在の分配金利回り18%は、どう考えても実現が不可能です。まったく数値が合いません。そこで一応、運用報告書に掲載の分配原資の内訳をチェックする事にしました。

基本、これを見れば、一発で判断ができます。下記の内訳を見てみると、当期の収益で分配金を全くカバーできていません。例えば60円の分配を出すのに、その月の収益が26円しかないとか、一体どういう事なんでしょうね。極めて不誠実です。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の分配原資の内訳


この資料だけでもう、評価に値しないと断言できる投資信託なのですが、もう一つ愕然とする事実があります。過去の運用益の積立金である分配準備積立金がゼロなのですね。もう投資家の資金からお金を出すしかないという、火の車状態なのです。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の分配準備積立金


多額の分配金を受け取ってハッピーな気持ちになるでしょうが、その半分以上のお金は実は自分の投資原資だったという悲しい結末です。まったくケシカラン状況ですね。



 


過去にも利回り操作によって、多額の資金を集めた形跡あり

最近、当ファンドの人気が高まっていると述べましたが、ファンド設立当初も急激に資金が集まっており、怪しい事をしていたのではと思わせる形跡があります。それは分配金の履歴で、一目見て妙な分配方針だと感じます。(2013年に怪しい分配をしている)

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の分配金履歴


トルコ・ボンド・オープンは、どうも基準価額を高くしたくないらしく(高いと庶民に買って貰えないから)、ある価格まで来ると、凄い量の分配金を出してきます。

なんと、受益権の分割もしています(そんな投資信託は初めて見ました)。 恐らく13000円の水準だと割高感に思われるために、このような処置をしているのかと思われます。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の怪しい分配


2013年当時の分配金利回りは本当に異常で、30%近くまで上昇していました。その後は下落して13%台ですが、それでも十分な異常値です。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の過去の分配金利回り




アクティブ運用なのに参考指数に負けている

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の分配方針を中心に問題点を指摘しましたが、それ以外で本ファンドのダメさ加減が分かるポイントは、参考指数であるJPモルガンGBI-EMトルコ(円換算)との比較です。

青線の分配金再投資基準価額は、緑線の参考指数に対して常に下回る状況となっており、であれば次の項に記すような高いコストをわざわざ支払ってまで、本ファンドのようなアクティブファンドをセレクトする必要は無く、分配方針ともども、全く投資価値が無いと断じて良いでしょう。

トルコ・ボンド・オープン(毎月決算型)の基準価額と参考指数の比較


そもそも、トルコのような国に一点集中投資をする事は、非常にリスキーです。ハイイールド債券と比較したリスクの大きさを解説したのですが、それ以外にも抱え込むリスクは様々です。

例えば為替ヘッジもありませんから、トルコリラの為替変動の影響を受ける事も大きなリスクになりす。債券で得た利益など、為替が円高に振れる事で調整されて全て吹き飛ばす可能性が高いという事実は、金融の常識でもあります。

トルコリラ円の為替の推移


ついでにもう一つ、トルコ共和国特有だと思いますが、宗教上の休日にあたる時期は10日間以上、換金が出来ないとの事。ちょうど宗教上の休日に入る直前に有事が発生したとしても換金不可能というのは、私は非常に怖いです。

トルコ債券投資の換金不可の日程


ま、こんなファンドに投資しているようでは、トルコに有事が発生する前に、あなたの投資資金が早々に底をつく可能性のほうが高いのではないでしょうか。トルコの有事なんかよりも、あなたの懐を直撃する有事を心配したほうがよさそうです。




トルコボンドオープン(毎月決算型)の概要

購入手数料上限3.24%(税込み)
信託報酬年率1.4472%(税込み)
信託財産留保額:なし
償還日:平成33年11月22日(設定日:平成23年11月30日)
運用:大和証券投資信託委託株式会社


手数料と信託報酬が、非常に高い投資信託です。コストは投資期間が長くなればなるほど、ファンドの運営を強く圧迫して、参考指数を上回る成績を上げる事が難しくなります。つまりコストで自滅するという事になり、ファンドの自滅イコール、あなたの自滅を意味します




トルコボンドオープン(毎月決算型)の購入先

トルコボンドオープン(毎月決算型)で分配金を得たい場合、下記の証券会社で購入が可能です。それでも買いたいという奇特な人がいらっしゃったら、ぜひ本ファンドを購入して、金融機関を喜ばせてあげましょう。

手数料3.24% SBI証券楽天証券大和証券


 


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