UBS中国新時代株式ファンド・・・実績の無い投信を買う人がいる不思議

(2018年6月時点)

猛烈に高コストで、しかも運用開始直後でどんな投資をするのか神のみぞ知る世界なのに、既に700億円を超える資金が集まっている中国向け投資信託。今後、長期に渡る運用で「コスト倒れ」しないかどうか、慎重に見守っていく必要があり。

UBS中国新時代株式ファンド


  • 野村證券が圧倒的な高コストで売りつけている投資信託
  • 過去の運用成績が無く、実績が無いものに投資するという事になる
  • ベンチマークが設定されていない実に困った投資信託である


 


実績が分からないアクティブファンドに大量の資金が集まる不思議


UBS中国新時代株式ファンドは、2018年2月9日に設定されて運用が開始された、中国一国に投資をするファンド・オブ・ファンズ型の投資信託です。また、アクティブファンドでもあります。

野村證券が大量に売りつけているからか、年1回決算型と年2回決算型の2つのコースを合計して、まだ4か月しか経過していないのに、純資産総額がなんと768億円も集まっています。

まず真っ先に皆さんに聞ききたいのは、運用成績が運用目標に対して上回る実績を出す事がアクティブ運用の投資信託の唯一の存在価値であるのに、どうして実績がゼロの投資信託に対して、そのように「全力買い」をするのか、という事でしょうか。

毎月、月報は発行されますけれども、例えば以下のような記述だけを見て、投資の判断をするのでしょうか? これを見て、買う買わないなど、一切判断できないと思います。

UBS中国新時代株式ファンドのポートフォリオ


あるいは目論見書や、野村證券が配布する販売資料を眺めて決断したのかもしれませんが、そこに書かれているのは、投資家ならば誰でも知っているような部類の事ばかりであり、あのようなものを見て投資判断をするなど、本来はできない筈です。

どうも、営業担当者の口車に乗せられて購入しているだけに思うのですが、いかがでしょうか。

そもそも、この投資信託の運用の上手い下手を判断しようとも、ベンチマークや参考指数が設定されておらず、投資家は全く判断不能な状態になっている点は、実にけしからぬ投資信託だといえます。

これでは、数年後に投資判断を下そうにも、何となくの気分でしか判断できませんから、つまるところそんなものは投資ではなくて遊びに近いものではないかと思うのであります。



今後、いくつかの指標やファンドと、当サイトの視点で比較していきます


ベンチマークが無いので、非常に比較検討が難しいのですが、中国株に投資する際の目安となるのが、香港株式市場の非常に一般的な株式指数であるハンセン指数に連動するインデックスファンド、香港ハンセン指数ファンドと比べてみたいと思います。また、MSCI中国指数との比較も、目安になります。

更に、中国単独に投資をすると言う事は相当な集中投資になりますので、投資の基本である国際分散投資をした場合よりもかなり高いリターンを得ないと、リスクに見合った投資とは言えませんから、日本を除く全世界に投資できるMSCIオールカントリーワールドインデックス、その中でも新興国に特化したMSCIエマージングマーケットインデックスとも比較してみます。

UBS中国新時代株式ファンドのリターンチェック


たった4ヶ月での比較では何とも言えないのですが、今のところはそれらの比較対象よりも高いリターンを得ているようです。これが長期的に続くかどうかを見て、判断を下すべきでしょう。

念のため、UBS中国新時代株式ファンドと同じカテゴリーの中国株ファンドの「カテゴリー平均」とも比べてみたのが、次の図です。こちらも平均的なレベルより、今のところ上だと出ています。

UBS中国新時代株式ファンドのリターンチェック



コストが猛烈に高く、これが投資の足を引っ張る懸念が強い


次の項にも記しますが、このUBS中国新時代株式ファンドは、猛烈に高コストです。野村證券から買い付けるだけで3%もの手数料がかかりますし、年率換算で1.91%もの信託報酬がかかります。

この信託報酬は、10年間のファンドの運用期間が経過すると、実に19.1%もの元本を傷つけるマイナスの効果があり、これをカバーして更に基準価額を上乗せしなくてはならないのですから、この高コストは運用に対してとんでもないマイナスのパワーを持っている事が分かります。

今のところ、上の項で見て頂いた通り、投資信託の運用は良い方向に出ているようですが、今後コストがどの程度の悪さをして運用の足を引っ張るのか、慎重に見てゆかねばなりません。

大多数のアクティブ型の投資信託は、結局はこの超高コストに自滅して、インデックスファンドに運用成績で負けてゆくのです。今後のチェックが、面白い事になりそうです。



UBS中国新時代株式ファンドのコストが恐ろしく高い


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.91%(税抜き)
信託財産留保額:0.3%
償還日:平成40年2月25日(設定日・平成30年2月9日)
運用:UBSアセット・マネジメント株式会社


購入は、野村證券と東洋証券のみになります。ほとんどの人は、野村證券で買っている(あるいは買う予定)なのでしょう。野村證券の毒牙にかかり、まったくお疲れ様でございます。


 



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