三菱UFJ先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)の評判

(2018年5月時点)

先進国全体に広く分散投資をしていると思いきや、オーストラリアに7割の比率で集中投資をしている投資信託。ゆうちょ銀行でしか購入できないが、高齢者の人気を独り占めしているのか最盛期では1200億円を超える純資産総額まで成長。残念ながら過剰分配かつ高コスト投信なので、投資価値は無い。

ゆうちょのグローバル・トップ


  • 債券の配当利回り2%強に対して毎月分配型の分配金利回りは11%
  • 債券からの安定収入が占める割合は全体の3割程度でかなりの過剰分配
  • 過剰な分配の影響で基準価額の下落は今後も止まらない
  • ここ数年はインデックスファンドを顕著に下回る悪い成績に転落


 


当サイトで、毎月分配型と年1回決算型の両方をチェックしてみます


給料が上がらないので少しでもお小遣いを増やしたい
年金だけでは不安なので、毎月、少しでもよいのでお金が欲しい

・・・このような不安や欲求を抱いている人が多いのではないでしょうか。そして、その不安をゆうちょ銀行の窓口で相談した人に推奨されるのが、三菱UFJ 先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)のような毎月分配型投資信託だと思います。

三菱UFJ先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)の投資対象の先進国


高金利債券とのネーミングは、ゆうちょ銀行で定期預金にお金を寝かせるよりも増えそうですから、それを解約してでも購入するような投資家が多いかもしれませんね。

この三菱UFJ 先進国高金利債券ファンドは、毎月分配型と年1回決算型の2コースから選ぶことになります。どちらも投資の本質は同じですので、当ページを参考にして頂ければと思います。

・三菱UFJ 先進国高金利債券ファンド(毎月決算型)
・三菱UFJ 先進国高金利債券ファンド(年1回決算型)



信頼性の高い債券に投資しつつも、ほどほどの高金利


まず、投資先の「産地偽装」をしています


三菱UFJ 先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)は、信用度が高い先進国債券の中から、相対的に利回りの高い債券に投資します。利回りの高い債券を選ぶので、「高金利」と言っているのでしょう。ただ、先進国債券は安全性が高くリスクが低いため、得られるリターンも小さくなります。

そもそも、投資エリアを先進国全体に広く分散していると思いきや、通貨別でオーストラリアが5割、ニュージーランドが2割と、かなり極端なポートフォリオです。オセアニア地域に特化したポートフォリオですので、これは完全に「産地偽装の投資信託」ではないでしょうか?

三菱UFJ先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)のポートフォリオ


もしかしたら、先進国の中から利回りの高い債券を選んだ結果、このようなオセアニア地域に特化した投資信託になってしまったのでしょうが、集中投資になることはとても気になりますね。



投資先債券からの収益をチェック


保有債券の格付を見ると、近年大人気のハイイールド債券バンクローンのようなキナ臭い香りが漂ってくる投資信託に比べて、信頼性はとても高く、非常に安心感があります。ほとんど最高格付のAAA格ですから、債券投資としては何の問題もありません。

ここまで安全性の高い投資先の債券ですから、当然ながら配当利回りは非常に低くなり、約2%程度のようです。リスクが低いので利回りも低くなるという投資の大原則です。

投資先債券の最終利回り


ただし、オセアニア以外の先進国、例えば日本やアメリカ、ヨーロッパの国々に比べると確かに高金利ではありますので、「産地偽装」以外ではネーミングにも一定の理解を示したいところです。



先進国高金利債券ファンドの分配金利回りに騙されてはいけない


三菱UFJ 先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)の毎月分配型は、ゆうちょ銀行で大変人気になり、一時期1200億円を超える資金を運用していました。いまだに750億円の資金が運用されていますから、個人投資家の人気は健在です。(年1回決算型には、わずか7億円の資金しか集まっていません。)

なぜこれほど毎月分配型に人気があるのかと言えば、2013年~2014年にかけての分配金利回りが、6%から14%まで急上昇したからでしょう。現在の分配金利回りは11%近くありますが、そもそも投資対象である債券の最終利回りが2%台である事を考えると、異常なくらい高い水準です。

先進国高金利債券ファンド(毎月決算型)の分配金利回りとリターンの推移


おそらく分配金利回りを見て、高金利だと勘違いした個人投資家が殺到したのではないかと思います。投資対象の債券の配当利回り(2%)と、あなたに支払われる分配金利回り(11%)の差額分は、基本的には、その多くが元本を取り崩すだけで、利益でも何でもありません。

分配金利回りが高いからと言って喜んでいるようでは、金融機関の餌になるだけです。分配金利回りと配当利回りの違いくらいは知っておかないと、一生、アホな投資を続けることになります。



タコ足分配をするようなものは、到底、投資とは言えない


無理な分配のせいで基準価額が下落し続ける


2015年以降、三菱UFJ先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)毎月分配型の基準価額の下落が止まりません。これまでは無理な分配をしていても、債券自体の価格上昇や、円安による為替差益のお陰で、トータルの運用益が大幅なプラスになり、基準価額が下がりませんでした。

しかし、これらの運用益のプラス効果がなくなったにも関わらず、無理な分配が続いているために、基準価額の下落が起きているのだと推測されます。

三菱UFJ先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)の基準価額がげらっく


せめてトータルの運用益の範囲内で分配をしてくれるならば良心的なのですが、本当に不思議なくらい、そのような毎月分配型投資信託にはお目にかかった事がありません。


一時的に大量の分配を出して、基準価額の「調整」も実施


2014年頃、なぜか3回に渡って、370円、170円、370円と巨額の分配金を出した形跡があります。2014年の基準価額を見ると11000円台にちょうど張り付いており、個人投資家が買いやすいお手軽な価格帯を演出したかったのではないかと思います。




無理な分配の実態


どのくらい無理な分配をしているのか、運用報告書で分配原資の内訳をチェックすれば一発で分かります。直近だと、債券の収益は分配金の3割ほどしか賄う事ができていません。

グローバル・トップの収益分配金および分配原資の内訳


そして、カバーできない分配金は投資家の元本から取り崩されることになるのです。無いところからお金など出せませんから、あなたの受け取る分配金の多くは、元本払戻金になっていると思います。

と同時に、基準価額もすごい勢いで下落してゆくわけで、その結果が先ほど見たチャートに現れていますね。元本は取り崩されて価格も下がるわで、こんなのは到底、投資と呼べるものではありません。



普通に、インデックスファンドに投資していれば良いだけだ


三菱UFJ 先進国高金利債券ファンドは、毎月決算型も年1回決算型も、FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース)が参考指数(運用目標のようなもの)です。

毎月分配型の過去7年間の長期的なリターンを見てみると、運用の前半では参考指数を大きく上回る成果を出しています。その差があまりにも大きかったので、最近の成績がイマイチであったとしても、「過去の遺産」で「食っていける」ようなリターンになっているように見えます。

三菱UFJ先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)の運用成績と参考指数とのリターン比較


実際のところはどうなのか、こういう時には同じ指数を運用目標とするインデックスファンドと比較してみると、一発で実力が分かります。運用歴の長いSMT グローバル債券インデックス・オープンと比較してみましたので、下記をご覧ください。

三菱UFJ先進国高金利債券ファンド(愛称:グローバルトップ)の運用成績とインデックスファンドとのリターン比較


直近3年のパフォーマンスでもインデックスファンドに勝利できていないだけでなく、直近5年のリターンでもインデックスファンドに明確に負けています。明らかに、先進国高金利債券ファンド(グローバルトップ)はインデックスファンド以下の、利用価値の無い投資信託だと分かります。

なお、インデックスファンドに代替するならば、SMT グローバル債券インデックス・オープンでなくて、コスト最安値のeMAXIS Slim 先進国債券インデックスがおススメです。

このような無分配のインデックスファンドを選び、これをSBI証券の投資信託・定期売却サービスを使いながら保有すれば、全くタコ足ではない「自作の毎月分配型投資信託」が完成します。

いずれにしろ、見せかけの高い分配金利回りに惹きつけられて、結果的に金融機関に対して2%を超える購入手数料と、毎年1%を上回る信託報酬を支払うのは、正しい投資とは言えまえせんね。

ただし、ゆうちょ銀行に行って身の上話を聞いてもらうのが目的の人は、この投信の高額なコストと釣り合いが取れています。この投資信託を解約したくない人は、徹底的にゆうちょ銀行のお兄さんお姉さんに話しかけて、会話に話を咲かせるべきでしょう。



先進国高金利債券ファンド(グローバルトップ)の概要


購入手数料:上限2.16%(税込み)
信託報酬:年率1.188%(税込み)
信託財産留保額:なし

分配金の取扱:年12回
償還日:無期限(設定日・2010年2月18日)
運用:三菱UFJ投信株式会社



先進国高金利債券ファンド(グローバルトップ)の購入先


先進国高金利債券ファンド(グローバルトップ)で分配金を得たい場合、ゆうちょ銀行でのみ購入することができます。買わない方が良いと思いますけど。・・・投資は自己責任なので、ご自由にどうぞ。


 



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