新興国高利回り社債ファンド(グローイング・スター)の評価

(2014/6~2015/6の成績を元に算出、2015年7月時点)

※ここではブラジルレアルコースを評価していますが、他の通過コースも同じような中身です

700億円の純資産を誇る毎月分配型投資信託。中身を精査すると驚くようなクズである。ジャンク債の事を高利回り社債と表現するのは誤魔化しだ。基準価額が激しく下落するような過剰分配を継続し続けたりと、良いところが全く見当たらない。無理やり抱き込こんだ為替取引でも多大な赤字が発生。明らかに我々の資産運用に貢献しない金融商品。

  • 運用(価格の上昇含む)利回り▲7.7%に対して、現時点の分配金利回りは34%
  • チャートのみで判断しても、分配金は不健全な状態
  • 市況が悪い時に過剰分配状態だすると驚くべきスピードで基準価額が下がる良い例
  • 分配金の内訳を精査すると、我々の資産を取り崩して分配している事が良く分かる

 


クズ債券を「高利回り社債」なる言葉にすり替える時点でアウト

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)の投資対象は、米ドル建ての新興国高利回り社債です。

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)


さらに、ブラジル・レアルの為替取引(金利差による収益を期待)を抱き合わせる、複雑な投資信託の部類になります。(通貨選択型投信と言います)

そもそも具体的な投資内容を把握する前に、下記のような複雑なお金の流れになる事を、善良なる市民の皆様は理解しておられるのでしょうか? 無駄にリスクを取る上に、基準価額が変動する理由が、理解不能になる恐れがあります(というかなります)。


グローイング・スターの複雑な商品設計


特に高利回り社債と命名している時点で、我々を騙そうという魂胆が透けて見えてきます。実際に投資しようとする債券の格付をじっくり見てみると「投機的格付債券」に資金を投入するようです。

つまりジャンク債券で有名なハイ・イールド債券に全力で資金を突っ込む訳ですね。高利回り社債と聞くと危険性を感じない点が、ポイントです。金融機関が詐欺師に見えてきます。

グローイング・スターの投資対象の格付け


実際に、保有している債券を見ると、かなり劣悪な状況です。お金を貸しても踏み倒される恐れがあって、銀行が貸したがらないような人に資金を貸し付けるとイメージして頂ければ、分かりやすいかと思います。

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)の投資先債券の具体的格付け状況


なお、ベンチマークや参考指数が存在しないので運用成績が妥当なのか判断自体が出来ません。超絶に高いコストを要求する癖に、運用の腕前が分からない金融商品に、資金なぞ預け入れる事は出来ません。

⇒参考:ベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞ



肝心の「為替取引」で、多大なる損失を計上

この投資信託、なぜ為替取引のような事をして余計にリスクを高めているのかお分かりでしょうか? それは、分配金額を少しでも多くしようとしているからです。

分配金利回りと配当利回りの違いが分からない人に投資信託を売りつけるときに、分配金をたっぷり出して分配金利回りを高く見せると、バンバン売れちゃうからです)

販売資料を読み込むと、債券からの収益と為替取引のプレミアム(金利差の収益)で、合計18%の利回りが期待できるとの事。なんと、世界一有名な投資家であるバフェットの年間利回りと、同じ水準です!

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)の分配金利回りの収益予想


上記のような設計が上手くいく訳がなく、具体的に月毎の損益詳細を見ると、安定収益(債券の利子収入、為替取引による金利差収益)を遥かに凌駕する為替差損が発生しています。定期収入が上がったように見えていますが、内部で損失が計上され続けているのでしょうね。

グローイング・スターの多大なる為替差損



猛烈な過剰分配で、基準価額は急降下中

さて、上記でようやく分配金がまやかしだと分かりかけてきたかと思いますが、配当収入から分配金をきちんとねん出できているのかを、運用報告書から見てみましょう。

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)は、設立時点から月180円の分配金を出していますけれども、下記のように、毎月ほとんどねん出できていないことが分かります。

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)の分配原資の内訳


配当収入のほうが少ないのに、毎月盛大に分配金を出すとどうなるかと言うと、まず第一に、まやかしの分配金利回りがドンドン上昇します。

すると、金融機関に半ばカモにされたお客が余計にワンサカ寄ってくるという現象が起きて、銀行の投信担当営業などは、笑いが止まらなくなります。

2015年の6月末時点では分配金利回りが約34%です。金融商品で本当に34%の利回りが実現できるとすれば、世界的な天才ファンドマネジャーが運用しているはずです。しかし我々一般市民に広く販売している時点で、そんな事は有り得ないのは、分かりますよね?

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)の分配金利回りの推移


第二に、お金のないところからお金を絞り出すのですから、当然のように基準価額が猛烈な勢いで下落していきます。

で、見せかけのタコ足分配で儲かっている気分になっているところにこの下落ですから、新興国高利回り社債ファンド(グローイング・スター)を保有している人は、気前よく財産を減らしてゆくことになります。

(タコ足分配かどうかは、毎月送られてくる郵便物を手元に置いていただいて、分配金が出た時のご案内資料の見方のページをご覧になってください)

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)の基準価額の下落


過去1年間のトータルの運用成績は、残念な事に▲7.7%と、世界的に市況が超良い状況にもかかわらず、惨憺たる有様です。

このように運用成績が危機的な状況に関わらず、180円もの過剰分配を続けたために、分配金利回りは34%になっています。現在の基準価額の下落要因は、ほとんどが過剰分配の影響という事ですね。しかしながら、営業マンに聞いても

市場が悪いから基準価額は下がってもやむを得ないですね。その内もとに戻ると思います。ご心配でしたら、他の投資信託に乗り換えられたらいかがでしょうか?

などなど言いくるめられて、もしもこれで本当に乗り換えなんてした日には、あなたは銀行などにとって、本当に良い出汁の出るカモ肉団子の一丁上がりです。。



新興国高利回り社債ファンド(グローイング・スター)の概要

購入手数料:上限3.24%(税込み)
信託報酬:年率1.8468%(税込み)
信託財産留保額:なし
分配金の取扱:年12回
償還日:2021年6月11日まで(設定日 2011年9月21日)
運用:三菱UFJ投信株式会社

なお、投資信託選びで最も重要なのはコストです。初年度で5%以上もコストを支払うファンドなど、全く投資価値はありません。(年に1%未満の投資信託を選ぶべき)



新興国高利回り社債ファンド(グローイング・スター)の購入先

三菱UFJ新興国高利回り社債ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)(愛称:グローイング・スター)で分配金を得たい場合、下記の金融機関で取り扱いがあります。

それにしても、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が売る投資信託は、本当に問題のあるものばかりですね。実に困ったことだと思います。

手数料3.24%:三菱東京UFJ銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券

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