ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)・使えないのただひと言

(2018年4月時点)

みずほ銀行がかなり熱心に売りまくっていると思われる投資信託で、リスクを極端に嫌うような初心者に対して「リスク抑制コース」なるものを作り上げた。しかしながら現実にはリスクなど抑制できているとは思えず、基本コースも含めて単にボッタクリレベルの高コストな投資信託になり下がっている。

ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)


  • リスク資産の外国株やリートに為替のフルヘッジをつける妙な設計
  • 基本コースは、単純にインデックスファンドにしか見えない
  • リスク抑制コースは、暴落局面でも全くリスクを抑制できていない
  • 管理人に言わせると、まさしくこれは「ボッタクリ」投資信託だ


 


「基本コース」と「リスク抑制コース」の2種類とも売れている


みずほ銀行で今非常に売れているバランス型の投資信託が、ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)です。一体、どのような内容のファンドなのでしょうか。設立1年少々で、純資産が順調に増えてます。

ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)の基本コースとリスク抑制コース


ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)は、基本ポートフォリオを固定した基本コースと、市場のリスクが高まると現金比率を高めるリスク抑制コースの2つのコースがあります。本ページでは、これら2つのコースについて、当サイト管理人の率直な感想を記します。



インデックスファンドに投資しているのに、出来上がるとアクティファンド


では、ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)の運用コンセプトについて確認してみます。この投資信託の投資対象は、日本以外の先進国資産(株式・債券・不動産)と新興国資産(株・債券)です。そしてそれらの外貨建資産の全てに、為替ヘッジを効かせているのが特徴です。

これは、リスクを非常に嫌う投資の初心者をターゲットにしているからだと思います。というか、為替をフルでヘッジするような人ならば、外貨建ての株や不動産に投資すること自体、ダメだろうと思うのですが、この点については、後ほど書きます。

さて、ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)では、世界の株・債券・不動産で運用をするため、以下の赤枠で囲んたパッシブファンド(インデックスファンド)を利用しています。

ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)の投資先はパッシブファンド


しかしながら、投資先が全てパッシブファンドであるにもかかわらず、出来上がったファンドはアクティブファンドになってコストが跳ね上がるというのは、とても残念に思いますね。

超低コストなパッシブファンドのメリットが完全に打ち消されたコストの高い投資信託を買う事になるのですから、そんな投資に意味は有るのかと思えてきます。



つい最近の「暴落」局面で、全くリスク抑制が効かなかった投資信託だ


ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)のコストが高くなる理由は、市場環境に応じてパッシブファンドの資産配分を調整するからです。資産配分の調整は、以下の2つのコースで異なります。

基本コース:目標資産配分比率は、常に固定。ポートフォリオの資産配分調整は年1回。
リスク抑制コース:基準価額が過去1年の高値から-15%の水準となるように、資産配分を調整。


基本コース・・・これがアクティブ運用の投資信託とは笑わせる


まず、目標とする基本ポートフォリオは、以下の左の赤枠の通りになります。債券と現金の比率が6割近くあるので、かなり「安全」寄りのポートフォリオになっています。基本コースでは、この基本ポートフォリオの資産配分になるよう、年に1回、資産配分を調整します。

・・・つーか、こんなもん、普通に低コストのバランス型のインデックスファンドと同じじゃないですか。これで手数料や高額な信託報酬を取るのだから、馬鹿馬鹿しいですね。

「ぜんぶ為替ヘッジしているから」という、コストに対する言い訳が聞こえてきそうですけどね。でもそのヘッジコストは、基準価額に反映されてしまっている筈なので、本当に割に合わない投資信託です。

ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)の基本コース


全く相場の変調に付いていけない「リスク抑制」とは呆れる


次に、リスク抑制コースです。こちらは相場環境が悪化して基準価額が下がる局面になったら、現金を大幅に増やして、より安全度を高めて基準価額の下落を抑制するコースです。

現金比率は最大で100%、つまり場合によっては全ての資産を現金化してでも、リスクを回避する場合もあるという事です。もともと6割近くが債券・現金保有ですが、それを真の安全資産である現金のみに変更するということですね。

ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)のリスク抑制コース


ちょうど2018年1月~3月は、世界的に株価が暴落に近いような急降下をして、投資家の皆さんは凍り付いたと思いますが、ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)のリスク抑制コースに投資していた人たちは幸いな事に、機動的な資産配分の変更によって、その暴落を相当程度回避できたと思われます。

ということで、基本コースとリスク抑制コースのパフォーマンスを比較してみることにします。

結果は、・・・全く両コースともに基準価額なんて変わらないじゃありませんか! 両者の線がほぼ同一線上に並んでいるようで、区別がつかない状態です。約3ヶ月に渡って市場にリスクが蔓延したタイミングでも、リスク抑制コースは全く機能しなかったことになります。(青枠のあたり)

基本コースとリスク抑制コースの暴落局面での基準価額の推移


リスクを抑制するどころか、暴落直前の2017年12月から、ちょうどいきなりリスク資産の株式の投資比率を上げて、安全資産の先進国債券への投資比率を下げています。暴落が始まった2018年1月以降は、何と現金比率も下げてしまっています。

ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)リスク抑制コースのポートフォリオの推移


こういうのを見ていると、「じゃあ一体、どんな局面になったらリスク回避モードを発動するんだよ!?」と、非常に懐疑的な目で見てしまいますね。今のところ、全く使い物にならない投資信託になる予感さえ感じます。この程度の仕事に、投資家は高額のコスト負担をさせられているのです。



リスクを極端に嫌う人は、安全性の高い国内債券の比率を高めるのが基本です


そもそも投資の世界では、リスクを避ける時の基本は、素直に債券投資です。先進国株式、先進国リート、新興国債券などのような元々リスクの高い資産に投資しながらも、そこにぜんぶ為替ヘッジを入れるような事をすると、ヘッジコストがリターンを減らします。

そんな馬鹿な事をしないで、安全性を高めるためには、コストもほとんどかからないような国内債券クラスの比率を高めてやるだけで済んでしまうのです。

したがって管理人ならば、債券比率の高いバランス型のインデックスファンドで運用したほうが良いと考えてます。たとえば以下の3つ投資信託などが候補だと思います。 ファンドごとの資産配分比率を記します。

ワールドアセットバランス 三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ) 世界経済インデックスファンド(債券シフト型) ノーロード明治安田5資産バランス(安定コース)
購入手数料 2.0% なし なし なし
信託報酬 1.13% 0.22% 0.45% 0.4%
国内株式 - 20% 2.5% 10%
国内債券 - 55% 7.5% 50%
国内リート - - - 10%
先進国株式 15% 10% 15% 10%
新興国株式 15% - 7.5% -
先進国債券 50% 10% 45% 20%
新興国債券 10% - 22.5% -
先進国
リート
10% - - -
短期金
融資産
- 5% - -

ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)の代替えになるバランスファンドの選定


直近1年の運用成績からリスクとリターンのバランスを見た感じでは三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(マイパッケージ)ノーロード明治安田5資産バランス(安定コース)あたりのバランス型インデックスファンドを素直に買っているだけの方が、コスト面も含めて報われるような気がします。

2018年1月~3月の暴落局面での基準価額の動きを見ていると、それらの低コストのバランスファンドの方が、ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)のリスク抑制コースよりも、よほど下落がマイルドです。余計な「機能」が付いたバランス型の投資信託など、常にお払い箱なのです。




ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)のコスト情報など


購入手数料上限2.0%(税抜き)
信託報酬年率1.13%(税抜き)
信託財産留保額:なし
分配金の取扱:年2回決算(6・12月の各11日)
償還日:2027年6月11日(設定・2017年1月18日)
運用:アセットマネジメントOne株式会社

途中にも記したように、ごく普通のバランスファンドになっている基本コースは、単純に「異様に高コスト」と言えますし、リスク抑制コースについても、全く役に立たないのですから「ボッタクリレベルの高コスト」と断じる事ができます。ご自身の大事なお金を、このような投資信託に費やすのはアホらしいです



ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)の購入先


ワールドアセットバランス(愛称:ワールドOne)を買いたい人は、手数料を2%も支払いつつ、みずほ銀行やみずほ信託銀行で購入する事が可能です。

いや、そんなものを買うのではなくて、とにかく出来る限りリスクが低めの投資をしたい人は、先ほど記したようなバランスファンドをSBI証券楽天証券で買うようにして下さい。


 


みなさまにお願い当サイトが参考になりましたら、ぜひブックマークやいいねをお願い致します!
★当サイト限定企画スタート★
SBI証券



メインメニュー

投資信託と分配金に関するQ&Aコーナー

目からウロコ・当サイト人気のコラム集

分配金のもらい方