フューチャー・バイオテック・・・相場の天井期にありがちなテーマ型投信

(2018年9月時点)

またぞろ登場した、ほぼ米国1国に集中するような、バイオ・医薬品関連のテーマ型投資信託。本来はきちんとした投資判断の出来る、投資の上達者向けの投資信託であり、一般人が気楽に儲ける事が出来るようなものではないことを知ろう。運用成績の判断もつかないし、金融機関を大いに喜ばせるような猛烈な高コストも気に入りませんね。

フューチャー・バイオテック


  • 典型的なテーマ型投資信託であり、投資を開始する時期と止める時期が重要
  • 価格上昇よりも、相場の下落時の対処の方がはるかに重要
  • ベンチマークなどが無く、投資家は運用手腕を評価できない欠点がある
  • コストが猛烈に高く、金融機関が一方的に儲かる投資信託だ


 


2ヵ月で1000億円も集金する投資信託など、変だと思わないのかね


良質な投資信託を差し置いて、金融機関側が一方的に売りさばく投資信託が「人気商品」になるのは、資産運用業界の悪い常識です。これから紹介するフューチャー・バイオテックも、運用開始からたったの2か月で1000億円を軽々と超えてしまいました。

フューチャー・バイオテックの基準価額と純資産総額の推移


SMBC日興証券が、強力に販売を行ったものと思われます。この時点では日興証券しか販売するところはありませんから、よほど凄い販売攻勢があったのでしょう。

売れているからと言って価値が有るとは限りません。フューチャー・バイオテックも、当サイト管理人から見ると、非常に危うい部分を持った投資信託にしか見えません。その問題点を、次の項で示します。



テーマ型投資信託は、下手に飛びつくと大損する可能性が


新興企業の小型株への投資も含むテーマ型投資信託


フューチャー・バイオテックは、いわゆるテーマ型の投資信託です。「テーマ型」とは、特定の業界や技術などのテーマを設定して、そこに集中投資するものですが、旬となる時期が短くて、ブーム終了後は価格が猛烈な勢いで下落する傾向があります。

今回のフューチャー・バイオテックの主要な投資先は、世界のバイオテクノロジー企業や医療機器関連企業ですから、医薬・バイオ関連のテーマ型投資信託と言う事になりますね。(ただし、実際の投資先はほぼアメリカに集中しています)

フューチャー・バイオテックの投資テーマ


例えば、一般の医薬品に比べて、難病に対する高い治療効果があり、副作用が少ないと言われるバイオ医薬品は、世界的に売上高が伸びています。このようなバイオ医薬品の製造開発企業が投資先です。

また、国内のニュースで話題になったiPS細胞をはじめ、ES細胞、遺伝子組み換え技術など、革新的な技術を持つ先進的なバイオテクノロジー企業に投資することで、将来的な恩恵を受けようという投資信託ですね。

本来は、一般の個人投資家が見向きもしない時期に資金を投下して、ブームによって株価が上昇した際に売り抜ける類のものです。今回のように一般人向けに販売し、2か月で1000億円の資金が集まっているような状況を見て、どこで売り抜けるのかを考えるのが、本来のテーマ型投資と言えますね。

さらに、フューチャー・バイオテックの投資先であるバイオ医薬品企業は、安定感がある訳でなく、むしろ浮き沈みの激しい業界です。 バイオ業界は開発先行型なので、赤字だとしても夢を売っている間は株価が維持されます。

運よく成長できる企業は数が少なく、開発失敗や販売不振で赤字のまま倒産する企業も多い事で有名な業界です。ハイリスク・ハイリターンの投資になっていると思いますが、保有する個人投資家は、そういう点は、よく理解してはいないでしょう。

フューチャー・バイオテックの投資先の規模別構成比率


そして、それを裏付けることにもなると思うのですが、小型株と超小型株が、投資先の4割を占めています。バイオ関連企業は新興企業が多いでしょうから、自ずと小型株の保有比率が上昇することになるのだと思います。小型株効果が期待できる反面、暴落局面での下落が非常に大きなものになる筈です。


いくらでも数字を造り出せる過去のシミュレーションなど当てにしてはならない


ところで、以下のシミュレーション(赤線の部分)を見て、「大儲けできそうだ」と考える人がいるかもしれませんね。そういう投資は、大変危険です。このページを見ているような、このような投資信託をつい買ってしまうような、洗練されていない投資家にとっては、儲けなどよりもリスクに注意しなくてはなりません。

例えば2015年付近のチャイナショックの下落局面では、相場全体を示す世界株式の下落率よりも、2倍の下落幅になっています。しかし、その期間はなぜか相場が持ち直した2016年6月までとなっており、運用会社側が下落率の誤魔化しを行っていることが明白です

下のチャートの灰色に色付けされた所だけで見ると、2倍どころでは済まず、5倍くらいにはなっているのではないでしょうか。こんな暴落を受けたら、恐らくあなたのような投資家は狼狽売りをしてしまって、利益確定ではなくて、損失確定で逃げ出す事になる可能性があります。

フューチャー・バイオテックの過去のシミュレーション


しかも、このシミュレーションなど、上記の「凄い数字」が出るように、好きなように企業を選んだり中身をいじくったり出来てしまいます。そんな「過去が凄かった」などというデータは、信じてはいけません。

過去が凄いと豪語して、いざ運用が始まると、とんでもないショボい成績しか上げられない投資信託は、多数に上ります。というか、そんなもんばかりですから、金融機関は信用なりません。



フューチャー・バイオテックの基本情報や販売先


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.8434%(税抜き)
信託財産留保額:なし
決算:年1回(毎年6月25日)
償還日:無期限(設定は2018年6月25日)
運用:三井住友アセットマネジメント株式会社

コストを見ると、初年度ほぼ5%も取られるという、驚きの高コストです。このコストを正当化出来るような運用成績を残せればよいのですが、そうは問屋が卸さないのがお金の世界です。なお、フューチャー・バイオテックの購入先は、SMBC日興証券のみになります。


 



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