グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンドの評価

(2017年3月更新)

分配金利回りが50%を超え、裏で怪しい操作をしていた疑いが強い。分配金を減額方針に切り替えた模様だが、現時点でも分配利回り30%超えの異様な状況は変わらない。純資産総額は300億円ほどで、意外との庶民が群がっておらず、金融マンがガッカリしている模様。2018年6月に償還されるが、まだまだ目が離せない金融商品である。


  • 運用(価格の上昇含む)利回り16%に対して、分配金利回りは24%と高すぎる
  • 分配金の詳細を見ると明らかにたこ足分配、強烈な過剰分配に驚き
  • 資産を取り崩す分配が続くかぎり、基準価額の下落は止まらないだろう
  • 現状の成績では、アジアに集中投資する意味は無し


 



まず「トリプルプレミアム戦略」に、大半の人はチンプンカンプン

グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンドは、以下の4つの収益源からなる投信信託です。取引に利用する通貨は、米国金利に対して相対的に金利が高い通貨を毎月選定します。

①世界各国の上場不動産投資信託(リート)
②リートETFのオプション取引(売り)
③通貨のオプション取引(売り)
為替取引



と書いて、意味不明だと思った人は、直ちにこのファンドの買い付けや保有は中止しましょう。世の中に存在する投資信託の中で、最高レベルに複雑な投資信託になります。分からないものに投資する人は、いつか必ず痛い目にあいます。

本ファンドの収益源を交付目論見書から確認したのが、下の図です。安定収入のリートの配当収入(不動産賃貸収入)と、積極的なギャンブル的取引である為替取引とオプション取引となっています。カッコつけて、トリプルプレミアム戦略、などと銘打っているようです。




念のために、本ファンドで採用している「コールオプションの売り」について簡単に説明します。下記の概念図が、コールの売りの全てを説明しています。

 


どんなに価格が下がろうと、プレミアムとしての収入を一定得る事が出来ますが、予想に反して価格が上がった場合は、損失が無限大という恐ろしい取引です。こんなもん、素人に売ってしまっていいんですかね?? まあ、投資は自己責任なんで。。。

リートの価格を例に説明すると、価格がどんなに下がろうと一定の利益が得られますが、リートの価格が上昇した場合に損失を被るという事です。利益限定損失無限大です。日本証券業協会に分かりやすい絵がありますので、リンクを下記に示しておきます。

http://www.jsda.or.jp/manabu/qa/derivative04.html


オプション取引の怖い所は、価格の変化が非常に激しいという事です。一日、二日で価格が2倍程度に変わる事は日常茶飯事です。戦略とはいえ、結局はタイミング勝負になる訳ですから、ある程度のギャンブル的要素になる事は間違いありません



分配金利回りと健全性、リターンに対するリスクの割合をチェック

そして、そのトリプルプレミアム戦略で、どの程度の分配金利回りを狙っているのかの確認です。以下の通り、リートの配当利回りを大きく上回る数字を、オプション取引で叩き出すつもりです。こうなるともはや、リートファンドとは言えないですが、どうなんでしょうね。




グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンド(毎月分配型)の分配金の実績は、次の通りです。設定当時は月210円の分配方針で、どう考えても継続できない分配水準だと感じていました。現在までの分配履歴を見ると、かなり減額していますね。




基準価額の下落も激しかったのでしょう。最盛期の分配金利回りは、50%を超えていたようです。明らかに、異常な状態でした。というか現時点でも、37%の分配金利回りですから、変すぎます。

毎年、30%を超える安定した分配金を提供できると本当に信じているとしたら、相当にアホですよ。金融マンからしたら、最高の顧客でしょうけどね。






では、どの程度の分配金が適正な値になるか2013/7~2014/6の期間から、ざっくり計算してみます。

2013年の7月から2014年の6月頃までの運用利回り実績は上記より7.2%程度です。この期間では2520円(利回り28%)もの分配金を出しているため基準価額が下落しています。

年度後半は運用が良かった事もあり、下落が一時的に止まっているようですね。運用益から考えた適正な毎月の分配金額は、60円程度になります。

年間の分配金利回りは、7%程度ならぎりぎり適正だという事です。




そのほか、リターンに対してリスクをどの程度取っているのか?確認してみましょう。

トータルリターンは国際リートの平均を大きく下回っているのですが、リスクである標準偏差は平均よりも若干高めという状態です。リスクリターンで言うと、無理して本投資信託を選ぶ必要はないと感じます。

※トータルリターンは分配金を出さないで再投資した場合の合計リターン
※2014年06月30日 時点
※年間平均リターン±1標準偏差に収まる確率は68.3%


1年間の成績を使った評価ですから信頼性が低いのですが、リスクリターンの位置づけは下記印のあたりでしょうか。(本来は5年程度で検証しないとファンドの実力は分かりません。)




グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンドの概要

グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンド(毎月分配型)は、

①世界各国の上場不動産投資信託(リート)
②リートETFのオプション取引(売)
③通貨のオプション取引(売)
為替取引

による主に4つの収益源からなる投信信託です。取引に利用する通貨は、米国金利に対して相対的に金利が高い通貨を毎月選定します。

グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンドの特徴は、安定した収益の不動産収入に加えて、あえてリスクを取りオプション取引、為替取引を積極的に行っている点です。

コスト的には購入時に3.24%の手数料、ランニングコストである信託報酬も毎年約1.8712%も必要になる、高コスト体質の投資信託です

純資産総額は設定来から右肩上がりに増加しています。 ただし、ファンドが立ち上がって1年程度ですので今後の運用成績に注意が必要です。


購入単位:1万円以上1円単位
購入手数料:上限3.24%(税込み)
信託報酬:年率1.8712%(税込み)(運用管理費用込)
信託財産留保額:0.5%
分配金の取扱:年12回

資産構成   
  海外投資信託 :98.54%
  現金等  :1.46%

償還日:2018年6月18日(設定日 2013年6月28日)
運用:SBIアセットマネジメント株式会社

運用成績


オレンジ線は基準価額の推移(左側の数字は基準価額、単位は円)、下部のオレンジ棒線は総資産の推移(右側の数字は総資産額、単位は百万円です)



グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンドの感想




グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンドの購入先

購入手数料は証券会社で大きく変わってくるため、注意が必要ですね。下記に、購入できる代表的な証券会社を上げておきます。購入したい人はどうぞ。

手数料なしで購入できる先SBI証券楽天証券カブドットコム証券

(上記以外は3.24%取られる可能性が有るので、どうぞ注意してください)


 


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