ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)

(2018月9月)

運用成績は長期で参考指数のTOPIX(配当込み)に勝利しているアクティブ運用の投資信託。販売手数料を2~3%程度支払って、毎年2%弱の信託報酬を支払ったとしても、今のところ報われている。毎月決算実績分配型という分配金の出し方が非常にユニークであり、投資判断は、その分配金の中身を見てからになる。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)


  • 長期的な運用成績は参考指数に勝利しており、問題は無い
  • 利益確定して分配金を出すという方法も、一見すると良さそうに見える
  • 購入手数料も含めたコストの高さは、投資する上で最大のネック


 


この投資信託の運用方針について


ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)は、日本国内のナンバーワン企業に投資する方針です。業界ナンバーワン企業は強力な参入障壁を持っており、競合よりも圧倒的に優位な点が魅力です。そのため、商品・サービスには価格支配力があり、高い利益率が期待できます。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンドでは、優れたブランド力、技術力、商品・サービス開発力、マーケティング力を兼ね備え、更に業界トップシェア(今後期待される企業含む)の会社を、ナンバーワン企業と定義しています。

例えば、各分野でトップシェア(売上高等)となる下記の企業に投資しています。トヨタ自動車であれば普通の人もご存知でしょうが、堀場製作所のような聞きなれない会社も組み入れています。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)の投資方針の一例


TOPIX(配当込み)を参考指数にするアクティブ運用の投資信託ですので、銘柄選定は極めて重要です。ただ、時価総額1000億円以上の大型株から銘柄を選ぶ方針ですので、本当にTOPIXを凌駕するパフォーマンスになるのか、少し不安になります。

また、直接企業に訪問する現地調査に重点を置いていますので、インデックスファンドよりも運営経費が大きくなります。年間1.5%の信託報酬を十分にペイできる運用成績を出せるのかが重要です。運用成績については後述します。



今までに無かったタイプの分配を行う投資信託


ところで、ピクテ日本ナンバーワン・ファンドの分配は、一般的な「毎月分配型」ではなく、「毎月決算実績分配型」となっています。基準価額が1万円以上であれば、投資先企業の配当金だけでなく、資産を売却して得た売買益も分配金に加えて分配するという点が、従来とは異なります。

過去3年間の分配状況を見ると、毎月一定の分配金でなく、含み益に合わせて分配され、分配金を出さない場合もあります。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)の分配履歴


直近2回の分配では、その期の配当収益以外の売却益が、分配金のほとんどを占めています。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)の分配原資の内訳


含み益になったらすぐに利益確定して分配金として受け取るので、分配金利回りが10%前後と高い傾向があります。今のところ日本の株式市場が好調で、多くの売買益が出せたお陰で実現した利回りでしょう。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)の分配金利回り


基準価額は、常に1万円前後で推移しています。基準価額が高くなると「割高だ」と勘違いする、何も知らない素人が買いやすい価格帯ですし、売却益のお陰で分配金利回りも高いので、営業マンが売りやすい商品設計になっています。

投資先からの配当収入だけでなく、価格上昇分を利益確定して分配金を出す事自体には何ら問題は無く、当サイト管理人からすると、「実に上手い事をやっているな」と感心してしまいます。
ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)の基準価額の推移


というか、株価の上昇を期待する銘柄に投資しているのに、すぐさま利確するのでは資産運用としては極めて非効率です。

より儲かるはずだったのに、短期的な利益に目が眩んで分配金として受け取っていますので、トータルパフォーマンスは確実に低下します。本来、手にできるはずの利益を放棄することになるので、大変勿体ないことをしている状況だと考えてしまいます。



運用成績も良好であり、価値のあるアクティブファンドと評価できる


ところが、実際にピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)の運用成績をチェックしてみると、意外にもかなり良好な成績を残せている事に驚きます。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンドの参考指数である、配当込みTOPIXと運用成績を比べてみましょう。同じくTOPIXをベンチマークとするSMT TOPIXインデックス・オープンと比べてみます。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)とTOPIXインデックスファンドとのリターン比較


過去3年及び5年間でのパフォーマンスがTOPIXインデックスファンドよりも良く、直近1年では負けているものの、アクティブファンドとしては合格だと思います。

しかも、標準偏差(値動きの大きさを表します)の数値がインデックスファンドよりも低く、リスクがインデックスファンドよりもやや低くてリターンは大きいという、優れた運用成績になっています。

そして、都度、利益確定して分配金を出さなくてはならないので、かなり頻繁に売買が行われているファンドだろうと思っていたのですが、なんと、直近半年の売買高比率は、0.72です。その前の期が0.8だったので、年間で1.52にしかなりません。

ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)の売買高比率


これは、アクティブファンドとして著名であるひふみ投信の直近の数字である1.91よりも小さい値であり、要は1年間に銘柄を1.52回入れ替えた事になるという意味ですから、その頻度が想像よりもずっと少なくて、大いに驚きました。

(参考までに、この数字はインデックスファンドであれば、0.3~0.4程度になります。アクティブファンドはインデックスファンドに勝たないと意味が無いので、頻繁に売買して、数値が高くなります。非常に高いものだと、ここが5以上になります。)



残る問題は、肝心の分配金がタコ足分配なのかどうか


以上まで見てきた感じでは、投資するのも悪くないなという印象です。多くの毎月分配型投資信託は、分配金を毎月出す事に固執するあまり、投資家の投資元本を強引に削ってまでも、無理やり分配をしてしまいます。分配金が、元本払戻金のタコ足分配になる訳です。

しかし、ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)の場合、分配金は普通分配金なのでしょうか、あるいは特別分配金も含まれているのでしょうか? この投資信託に本当の投資価値が有るのかどうかは、ひとえにそこにかかっていると言っても過言ではありません。

もしも基準価額を強引に1万円近辺に抑えて、この投資信託を売りやすくするというだけの分配方針なのであれば、当然ながら投資価値はありません。

この辺りの現状を見極めるために、当サイト管理人も若干、ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)に投資をして、分配金の実態をチェックしてみようと思います。

1年ほど運用を行って、元本払戻金がほとんど無いようで有れば、運用成績が参考指数に勝利している限り、買う価値のあるアクティブ運用の投資信託として、高く評価する事になるでしょう。

ただし、当サイト管理人としては、実際のところはかなり疑っています。というのも、ほぼリターンが同様の傾向である、タコ足分配ではないETF、上場インデックスファンド日本高配当の分配金利回りを見ると、こんな程度だからです。




リターンを比べてみると、こんな感じです。5年間では、ETFのほうが良好な成績です。(ただし、上場インデックスファンド日本高配当はベンチマークが異なりますので、単純に比較するようなものではありません)




現状では疑っている状態ではありますが、実際にピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)を買ってみた結果がどうなるのか、今後、本ページでその状況をレポートしたいと思います。この投資信託を買うのは、それからでも遅くはありません。



ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)のコストなどの概要


購入手数料上限3.0%(税抜き)
信託報酬年率1.5%(税抜き)
信託財産留保額:なし
決算:毎月決算、分配金が出るかどうかは相場の状況に応じて変動
償還日:無期限(設定日:平成21年1月30日)
運用:ピクテ投信投資顧問株式会社

ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)は、税抜き手数料2%で、SBI証券楽天証券マネックス証券より購入可能です。その他では、3%かかります。

ただ、購入手数料がかかる点は、ピクテ日本ナンバーワン・ファンド(毎月決算実績分配型)(愛称:NO.1)を買い付けるうえでの大きなハードルになります。投資する前から、投資資金が2%減る訳ですから。

1年で2%以上、インデックスファンドよりもリターンが良くないと、投資する意味が無くなってしまいます。最近1年間のピクテ日本ナンバーワン・ファンドのリターンが、逆に1.5%弱劣っており、やや、先行きに不安なところもありますね。


 



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