「世界の大家さん」の評価、・・・これを買うとダメ大家になります

(2018年10月時点)

2013年の2000億円をピークに純資産の減少がつづく。600億円の規模にまで縮小し、逃げきれていない個人投資家の多くが今でも保有していると思われる投資信託。高いコストを要求しているが、想像を絶するくらいの劣化したパフォーマンスでしかないのを、皆は知らぬのか。今なお過剰分配を行っている投資価値の極めて低い金融商品でもあり、これで「世界の大家」を謳うとはお笑い草だ。

三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)


  • 配当利回り約5%に対して、現時点の分配金利回りは13%でありタコ足分配
  • 分配金の内訳を精査してみると、壮絶な過剰分配が行われている
  • そもそもREITで利回り10%超は、リーマンクラスの危機がないと実現不可能
  • インデックスファンドに置き換えるだけでご自身のリターンが増える


 


運用目標にボロボロに負けているのが「世界の大家さん」です


三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)の投資対象は、日本を含む世界各国の不動産投資信託(リート)です。加えて高配当が見込める対象に集中して投資を行う、アクティブ運用型の投資信託となります。

三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)は、毎月分配型コースと1年決算型コースの2コースから選ぶ仕組みです。投資の本質的な所は同一ですので、いずれのコースだとしても、当ページを投資判断の参考にしてください。

・三井住友・グローバル・リート・オープン(世界の大家さん)毎月分配型:623億円
・三井住友・グローバル・リート・オープン(1年決算型)(世界の大家さん(1年決算型)):8億円


当然ながら、投資するうえで、まっさきに気になるのが運用成績です。この投資信託が優れているかは、参考指数と比較すれば一瞬で分かります。参考指数として、GPRグローバル・ハイ・インカム・リート・インデックス(配当込み、円ベース)を提示していますので、パフォーマンスを比べてみましょうか。

世界の大家さんの運用成績


もう、あまりにも酷すぎて、言葉もありません。ここまで酷い成績の投資信託は、久しぶりに見ました。証券会社の営業マンに騙されて、例えば退職金を1000万円くらい投じている個人投資家ならば、本来得られたはずの1180万円の利益を取り損ねたことにもなります。

資産運用業界には、「残念な投資信託ほど資金が集まる法則」が存在しますが(当サイト管理人の勝手な推測です)、この投資信託は、見事に法則通りの状況になっていますね。2013年頃には、2000億円近くの資金が集まっていました。

その後は、カモになっている投資家が新たに他のボッタクリ投資信託に乗り換えをさせられたのか、今では600億円台の規模に縮小しています。とはいえ、まだまだ多くの個人投資家が損切りもできずに保有している状況かもしれず、ちょっと悲しくなりますね。



ヘボい「世界の大家さん」が人気を集めるカラクリ


三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)に投資資金が集中する理由は、非常に単純明快です。それは、極めて高い分配金利回りを強引に「実現」しているからです。全盛期よりも分配金を減額しているとは言え、いまだに10%以上の利回りとなっています。

三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)の分配金利回り


ただ、よく考えて頂きたいのですが、REITで10%を超える水準の利回りは、通常はあり得ません。あるとすれば、リーマンショックのような壮絶な金融危機が起きて価格が大暴落した場合だけです。実際に保有するREITの平均的な配当利回りは5%弱ですから、現状の分配金利回りは「作り物」になります。

投資先REITの配当利回り


分配金の内訳を調べてみると、唖然とするような過剰分配が続いている事が良く分かります。REITからの配当金(下記の赤枠)では、分配金(青線)を賄えないのです。賄えない分は、あなたの投資元本が分配金として支払われるだけで、これを詐欺と言わず何というのでしょうか。

REITの価格上昇が続いていたらまだこの状況は誤魔化しが効きますが、相場が下落方向に傾いたとしたら、この投資信託はボロボロになって、タコ足分配と基準価額の下落は今以上に酷くなる事が想像できます。

三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)の分配原資の内訳



超低コストの投資信託でも買っていたほうが、はるかにマシな状況


というか、三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)のコストは非常に高いです。そのくせ既に書いたように、運用目標にボロ負けしているので、投資価値は全くありません。「ならば代わりにどの投資信託を買えば良いのか」という疑問が湧くと思います。

その答えが、超低コストのインデックスファンドです。厳密には三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)とは運用目標は異なりますが、日本や新興国を含まない、先進各国の不動産の指数であるS&P先進国REIT指数(除く日本)(配当込み)に連動するインデックスファンドを買っていれば良いでしょう。

下記、その指数に連動する低コストのインデックスファンド、iシェアーズ 先進国リートインデックス・ファンド(購入手数料ゼロ、信託報酬0.39%)とのリターン比較です。同指数に連動するインデックスファンドであれば、全て三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)に勝利した事になります。(常にどの期間も勝つわけではなく、あくまで長期的に見るようにして下さい。)

三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)とインデックスファンドとのリターン比較1


なお、三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)は過去には日本にも投資をしていた時期がありました。もしも世界のREITへの投資に日本も含めるという事であれば、上記のインデックスファンドに加えて、S&Pグローバルリート指数を参考指数にするEXE-i グローバルREITファンド(購入手数料ゼロ・信託報酬0.344%)を検討しても良いでしょう。

下記のように、いずれも三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)よりも良好なリターンを上げています。・・・と言いますか、インデックスファンドは市場に連動するだけなので、それらが良好と言うよりは、三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)が勝手に自滅してボロボロになっているだけと言うのが実態です。

三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)とインデックスファンドとのリターン比較2


コストと運用実績のバランスを考えると、もはや世界の大家さんのような高コスト低リターンの投資信託を選ぶ理由がありません。インデックスファンドをSBI証券で購入して、投資信託・定期売却サービスを使って毎月一定額を取り崩せば、今よりはるかに低コストで、毎月分配が実現できてしまいます。



三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)の概要


購入手数料:3.0%(税抜き)
信託報酬:年率1.59%(税抜き)
信託財産留保額:0.3%

分配金の取扱:年12回
償還日:無期限(設定日・2004年1月30日)
運用:三井住友アセットマネジメント株式会社


1.59%の信託報酬という事は、10年で投資元本の16%もの多額の費用があなたの懐から奪われていきます。この高コストは運用成果を自滅させるマイナスの効果もありますので、投資信託選びの第一は、常にコストであると心得てください。

なお、コストが低いアクティブファンドだからと言って、成績が良好になるとは言えません。例えばインデックスファンド以下の信託報酬0.3%(購入手数料ゼロ)のひとくふう先進国リートファンドなども、期待に反してインデックスファンド以下の成績だったりします。



三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)の購入先


それでも三井住友・グローバル・リート・オープン(愛称:世界の大家さん)が欲しいという人は、せめて購入手数料がゼロのところで買ってください。下記以外では3.0%というクレイジーな手数料を取られます。

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